簡単で分かりやすい!扇と扇子の違いとは?団扇との違いも元教員ライターが詳しく解説!
- 扇と扇子の違いとは?
- 扇とは?
- 扇の意味
- 扇の由来
- 扇子とは?
- 扇子の意味
- 扇子の由来
- 団扇との違いは?
- 扇と扇子の違いを理解して使い分けよう!
この記事の目次
ライター/ことは
元教員ライター。小・中・高の国語科教員免許をもつ。幼いころから知的好奇心旺盛で、さまざまなことに興味をもっては調べてきた。今回は様々な情報に触れてきた経験を活かし、ふたつの道具の違いを分かりやすく解説していく。
扇と扇子の違いとは?
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扇と扇子は、日本に古くからあり、日本文化には欠かすことのできない道具です。どちらもさまざまな場面でよく見聞きする名前ですが、実際に何が違うのかあいまいな人も多いのではないでしょうか。
このふたつの違いは、実は現在ではほとんどないと考えられているのが一般的です。しかし、もともとの意味を辿っていくと、扇には団扇が含まれ、扇子には含まれないことが違いとして挙げられます。ここからは、このふたつの違いを理解するためにそれぞれについて詳しくみていきましょう。
扇とは?
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扇とは、手にもって風を起こす道具のことを指します。現在では扇子の方が一般的で扇という言葉は使う機会が少なくなっていますが、ここでは扇について詳しく解説していきましょう。
扇の意味
扇について知るために、まずは辞書に載っている扇の意味を確認してきましょう。
1.手に持ち、あおいで風を起こす道具。儀式・祭事などにも使う。ふつう、折りたためるものをいい、檜扇(ひおうぎ)と蝙蝠扇(かわほりおうぎ)がある。前者を冬扇、後者を夏扇ともいう。すえひろ。せんす。
2.紋所の名。1をかたどったもの。種類が多い。
出典:デジタル大辞泉
ここで扱う扇は、主に1の意味です。意味の中にもあるように扇にはもともと檜扇と蝙蝠扇がありました。檜扇とは、ヒノキの細長い板を薄板を重ねて、上端を糸で留め、下端を要で留めた扇のことで、平安時代ごろに宮中で貴族が持っていた木製の扇です。蝙蝠扇とは、何本かの骨に紙をはった扇のことで、開いたときの形がコウモリの翼をひろげた時の形に似ていることから蝙蝠扇と呼ばれていました。
檜扇と蝙蝠扇の見た目はかなり違いますが、どちらも扇に含まれます。現在では一般的に折りたためるものを扇と言いますが、先のふたつに加えて団扇(うちわ)ももともとは扇に含まれていました。風を起こして涼をとるという用途はもちろん、儀式や贈答、芸能や装飾としても使われます。
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