
簡単で分かりやすい!科学と化学の違いとは?物理・生物との関係も元教員ライターが詳しく解説!

ライター/ことは
元先生ライター。小・中・高の国語科教員免許をもつ。大学では国語と教育学を専門に勉強してきた。今回はこれまでさまざまな言葉に触れてきた経験を活かし、元教員の視点からふたつの言葉の違いについて解説していく。
科学と化学の違いとは?

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科学と化学は、どちらも「かがく」と読むので、区別があいまいになりがちです。どちらもさまざまな場面でよく聞く言葉ですが、実際に何が違うのか説明できる人は意外と少ないのではないでしょうか。
ふたつの違いを端的に言うと、理科系以外の学問分野を含んでいるかどうかです。それでは、さっそくふたつの言葉の違いを詳しくみていきましょう。
科学とは?

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科学という言葉は狭義と広義の意味をもち、どちらも一般的に使われています。狭義での科学は、自然科学を指していることが多く、これは理科に当たるものです。一方広義での科学は、観察や実験を通して実証された法則や知識の総称として使われます。
狭義の科学は広義の科学に含まれているので、ここでは広い意味での科学についてさらに詳しくみていきましょう。
科学の定義
科学とは、対象の観察や実験を通して得られた知識や法則の総称です。「科学」と言うと、理科室での実験を思い浮かべる人も多いかもしれませんが、実はそれは科学の中のひとつの側面にすぎません。細かく言うと、「科学」とは、対象についての認識・観察・理解・解釈・記述という一連の行為をまとめて指しているのです。
対象が何であっても一連の行為があれば科学になります。対象が自然であれば「自然科学」、対象がスポーツであれば「スポーツ科学」、対象が教育であれば「教育科学」になるのです。
科学の「科」の文字には「分類されたもの」「区分」という意味があります。ここからも、さまざまな事柄を観察や実験を通して体系化し細かく分類し法則を見つける科学の定義を読み解くことができますね。
科学の英語表現
科学という言葉は明治時代にscienceの訳語として作られた言葉です。したがって、科学の英語表現は「science」になります。scienceの語源は、ラテン語の「scientia」だと言われていて、このscientiaは広義では体系化された知識という意味で、狭義では自然科学という意味です。
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