3分で簡単にわかる!「南無阿弥陀仏」と「南無妙法蓮華経」の違いとは?宗派や特徴を学芸員ライターがわかりやすく解説
ライター/kuroaka
博物館・美術館好きで学芸員の資格を持つWebライター。お寺巡りも好きで、最近だと「南無阿弥陀仏」を口から出している空也上人像を拝みに京都まで足を運んだ。
「南無阿弥陀仏」「南無妙法蓮華経」の違いは宗派
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「南無阿弥陀仏」と「南無妙法蓮華経」、少なくとも一度は耳にしたことがあると思います。聞いたことはあるけれど、その意味や違いはよくわからないという人も多いのでは?実はこのふたつ、宗派によってどちらを唱えるか変わるんです。詳しくみていきましょう。
南無阿弥陀仏:浄土宗・浄土真宗など
まず、南無阿弥陀仏は「なむあみだぶつ」と読みます。南無阿弥陀仏と唱えるのは浄土宗・浄土真宗・真宗・天台宗などです。特に浄土宗・浄土真宗でよく唱えられます。
「南無」と「阿弥陀仏」2つの言葉から成り立っており、意味は「南無」は「心のより所としてあがめる」、「阿弥陀仏」は阿弥陀如来のことです。つまり南無阿弥陀仏は「阿弥陀如来様を心のより所にしてあがめます」という意味。仏様への信仰を口に出すことで、救いの手を差し伸べてもらおうという行いになります。ちなみに「ナンマンダブ」「ナンマイダー」も南無阿弥陀仏と同一のものです。
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南無妙法蓮華経:日蓮宗
南無妙法蓮華経は「なむみょうほうれんげきょう」と読みます。こちらは日蓮宗で唱えられているものです。南無妙法蓮華経も「南無(心のより所としてあがめる)」と「妙法蓮華経」に意味が分かれます。「妙法蓮華経」とは日蓮宗の経典「法華経」の別名。「経典である法華経を心のより所としてあがめます」となり、「仏様の教えを大切にします」と唱えているわけです。
法華経の教えでは人や動物・植物を問わずすべてのものに「仏様の心」があると説かれています。南無妙法蓮華経と唱えることはすべての仏様に感謝することです。また同時に自分の中の仏様を見出すことができると考えられています。
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