海外のブランド品や洋酒・化粧品を買うことはあるか?海外ブランド品などの輸入品には主に2つある。「正規輸入品」と「並行輸入品」です。それぞれの違いやメリット・デメリットがわかれば、普段の買い物にも役立つはずです。今回は学芸員ライターkuroakaと一緒に解説していきます。

ライター/kuroaka

博物館・美術館好きで学芸員の資格を持つWebライター。好奇心旺盛で、雑学好き。たくさん仕入れた雑学をわかりやすく伝えられるよう日々鍛錬している。

「正規輸入品」と「並行輸入品」違いは国内への仕入ルート

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時計やバッグなどの海外ブランド品で「正規輸入品」と「並行輸入品」がありますが、その違いはわかりますか?なんとなく理解しているけれど、詳しいことはわからない…そんな方も多いかと思います。その違いはずばり「日本への仕入ルート」。どういうことなのか、それぞれのルートをみてみましょう。

正規輸入品:正規代理店が仕入れたもの

まず、正規輸入品の仕入ルートは以下の通り。正規輸入品の場合は「ブランドによって決められた正規代理店」によって日本へ輸入されるのが特徴です。

海外ブランド→日本の正規代理店→日本の小売店などで販売

並行輸入品:第三者が仕入れたもの

次に、並行輸入品の仕入ルートは以下の通りです。

海外ブランド→第三者が購入→日本の小売店で販売

第三者とは、個人や並行輸入を行う企業などがあります。「正規輸入品」が決められたルートのみなのに対し、「並行輸入品」は個人や企業など海外ブランドとは直接関係のない第三者が入っていることが特徴です。

「並行輸入品」が違法だと思われている方もいますが、それは誤り。関税が発生する合法的な輸入によって日本国内に仕入れられるため、並行輸入品は合法だと判断されています。

「正規輸入品」と「並行輸入品」のメリット・デメリット

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正規輸入品と並行輸入品の仕入ルートの違いが分かったところで、他に違いはあるのでしょうか?それぞれのメリット・デメリットを見比べるとわかってきます。

\次のページで「正規輸入品のメリット」を解説!/

正規輸入品のメリット

正規輸入品のメリットは主に3つです。正規ルートで仕入れられているため保証書が必ずついています。ニセモノの心配をすることなく、購入後のアフターケアもしっかり受けることができるのが特徴です。

1.ニセモノの心配がない
2.保証がしっかりしている
3.正規価格での販売のため、値上がりの心配がない

正規輸入品のデメリット

逆に、正規輸入品のデメリットは2つあります。価格についてはメリット・デメリットで表裏一体ですが、ブランドイメージを保つため正規価格からほとんど変動しません

1.人気ブランドではセールなどで値下がりすることが少ない
2.人気商品は品薄になり、入手するまで時間がかかることがある

並行輸入品のメリット

次に並行輸入品についてみていきましょう。まず、メリットは2つあります。並行輸入品は為替変動を利用して安い時期に仕入れられるため、正規輸入品よりも安価なことが多いのが特徴です。

1.正規輸入品に比べ安価で購入できる
2.国内未発売の商品が手に入ることがある

並行輸入品のデメリット

並行輸入品のデメリットは4つあります。

1.ニセモノの可能性がある
2.日本規格でないことがある
3.保証書がついていないことがある
4.取扱説明書が日本語で書かれていないことがある

正規輸入品より検品が甘いため、ニセモノや小さな傷・色ムラなどがある商品が紛れている可能性があります。

保証書がついていない場合、正規店で修理をしてもらうことができません。 もし保証書がついていても日付や店舗名が未記入で、保証サービスを受けられない恐れがあります。なかにはその商品が仕入れられた日付、つまり自身が購入した日より前の日付が書かれている可能性も。高額なものを購入するときは、保証書に注意しましょう。

ブランド品以外の輸入品で気を付けることは?

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輸入品と言えば、時計やバッグなどのブランド品以外にも洋酒や化粧品がありますね。安価なものも多いため、普段からネットショッピングで買われる方もいると思います。仕入ルートやメリット・デメリットはブランド品の考え方と一緒ですが、それぞれ気をつける点をまとめました。

洋酒

洋酒にはワイン・ウイスキー・ブランデー・ジン・テキーラなど様々あります。正規輸入品と並行輸入品の違いは以下の通りです。

正規輸入品
1.日本人向けに味やアルコール度数がアレンジされている場合がある
2.温度・湿度管理がしっかりされていることが多いため、輸送時の品質変化はほとんどない

並行輸入品
1.日本人向けにアレンジされていないので、正規輸入品とアルコール度数やボトルデザインなどが違うことがある
2.輸送時の温度・湿度管理が正規輸入品と比べあまいことがある
3.化粧箱などの正規オプションがないことがある

化粧品

正規輸入品の化粧品は、日本人向けに内容やパッケージを一部アレンジしている場合があります。しかし基本的に正規輸入品と並行輸入品は同じものと考えて問題ありません

また、並行輸入品で日本語ラベルが貼られていないものは注意した方がいいでしょう。なぜなら、薬機法のひとつ「化粧品製造販売業」では海外の化粧品を日本で販売するためには、日本語の成分表示のラベルを貼り付ける必要があるからです。

「正規輸入品」はギフト用、「並行輸入品」は自分用など賢く使いわけよう

「正規輸入品」は正規代理店を通して、「並行輸入品」は第三者によって仕入れられることがわかりました。「正規輸入品」は保証が充実しているので特別なギフト用、「並行輸入品」は保証の面では若干の不安はあるものの比較的安価で手に入るので自分用など、使い分けることができそうです。買い物のときはそれぞれのメリット・デメリットをよく確認するようにしましょう。

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3分で簡単にわかる!「正規輸入品」と「並行輸入品」の違いとは?仕入ルートやメリット・デメリットを学芸員ライターがわかりやすく解説

海外のブランド品や洋酒・化粧品を買うことはあるか?海外ブランド品などの輸入品には主に2つある。「正規輸入品」と「並行輸入品」です。それぞれの違いやメリット・デメリットがわかれば、普段の買い物にも役立つはずです。今回は学芸員ライターkuroakaと一緒に解説していきます。

ライター/kuroaka

博物館・美術館好きで学芸員の資格を持つWebライター。好奇心旺盛で、雑学好き。たくさん仕入れた雑学をわかりやすく伝えられるよう日々鍛錬している。

「正規輸入品」と「並行輸入品」違いは国内への仕入ルート

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時計やバッグなどの海外ブランド品で「正規輸入品」と「並行輸入品」がありますが、その違いはわかりますか?なんとなく理解しているけれど、詳しいことはわからない…そんな方も多いかと思います。その違いはずばり「日本への仕入ルート」。どういうことなのか、それぞれのルートをみてみましょう。

正規輸入品:正規代理店が仕入れたもの

まず、正規輸入品の仕入ルートは以下の通り。正規輸入品の場合は「ブランドによって決められた正規代理店」によって日本へ輸入されるのが特徴です。

海外ブランド→日本の正規代理店→日本の小売店などで販売

並行輸入品:第三者が仕入れたもの

次に、並行輸入品の仕入ルートは以下の通りです。

海外ブランド→第三者が購入→日本の小売店で販売

第三者とは、個人や並行輸入を行う企業などがあります。「正規輸入品」が決められたルートのみなのに対し、「並行輸入品」は個人や企業など海外ブランドとは直接関係のない第三者が入っていることが特徴です。

「並行輸入品」が違法だと思われている方もいますが、それは誤り。関税が発生する合法的な輸入によって日本国内に仕入れられるため、並行輸入品は合法だと判断されています。

「正規輸入品」と「並行輸入品」のメリット・デメリット

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正規輸入品と並行輸入品の仕入ルートの違いが分かったところで、他に違いはあるのでしょうか?それぞれのメリット・デメリットを見比べるとわかってきます。

\次のページで「正規輸入品のメリット」を解説!/

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