
簡単でわかりやすい!反論と反駁の違いとは?反駁の読み方や漢字の意味も現役塾講師がわかりやすく解説
としています。説明にも「反論」と書かれていることから、両者の意味はほぼ同じように思えますよね?しかし、「反駁」と「反論」には微妙なニュアンスの違いがあるのです。
それは「議論が飛び交っている中」というシチュエーションにあるかどうか。会議やディベートなど、活発な議論の起きている場での反論のことを「反駁」と言います。
かといって、必ずしもそれを「反駁」と言わなければならないわけではなく、「反論」と呼んでも問題にされることはないでしょう。
逆に、たとえ会議やディベートといったシチュエーションだったとしても、議論が盛り上がらず、誰かが言った意見に対して単発の反論だけで終わってしまった場合などに「反駁」という言葉を使うのは、日本語としては違和感を与えてしまうかもしれません。
反駁のより詳しい意味
先ほども言ったように反駁という言葉は多くの人にとってあまり馴染みがない言葉だと思うので、ここからは反駁についてさらに詳しく知っていくことで、反論との違いについての理解をより深めてもらいたいと思います。
「駁」という漢字の意味

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まずは反駁の「駁」という漢字について深堀りしたいと思います。
「駁」の字は左側に馬へんがあるとおり、元々は馬に関する文字です。カタカナの「メ」が縦にふたつ重なったような右側は「交差している線」を表していて、その線が入り混じっている様子から「混じる」意味を持っています。つまり「駁」という字は元々、馬の毛がまだらな様子を表す文字であり、訓読みでは「ぶち」や「まだら」といった毛の生えかたを表す読み方もするのです。
また、お互いに反対意見を言い合う議論のようすを、複雑に入りまじる毛に見たてたのでしょうか。「駁す(バクす)」という言葉だけでも「反論する」といった意味を持つようになりました。そのため「反駁」は単なる「反論」よりも、反論につぐ反論というような白熱した議論の中でされる反論を指し示すイメージがあるのかもしれませんね。
駁の漢字には入り混じるやまだらといった意味があります。
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