3分で簡単にわかる!「如来」と「菩薩」の違いとは?仏像の位・特徴や種類まで学芸員ライターがわかりやすく解説
ライター/kuroaka
物館・美術館好きで学芸員の資格を持つWebライター。お寺巡りも好きで、最近だと「南無阿弥陀仏」を口から出している空也上人像を拝みに京都まで足を運んだ。
「如来」と「菩薩」の違いをざっくり説明
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如来と菩薩、その違いはずばり「位の高さ」です。如来が最高位、菩薩は如来の次の位になります。他にどのような位があるのでしょうか。仏像の位について詳しく解説していきます。
仏像の位は4つある
仏像の位は大きく分けて4つあります。位がある理由は仏教では悟りを開いて真理に触れることが非常に重要とされており、その悟りに近い者が上位だとするためです。4つの位は以下の通り。
1.如来(にょらい)
2.菩薩(ぼさつ)
3.明王(みょうおう)
4.天部(てんぶ)
それぞれの特徴についてみていきましょう。
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如来:悟りを開いた姿
「如来」とは真理に目覚め悟りを開いた者という意味です。なので仏像の中で最高位となります。如来の役割は人々を苦痛や業から解き放ち、死後は浄土への縁を結ぶことです。見た目は冠やアクセサリーなど身につけていない、簡素な姿であることが多いのが特徴となります。
菩薩:悟りを開く前の姿
「菩薩」は現在修行中の仏像で修行しながら人々を救済しています。出家前で王子だった釈迦の姿を表していると言われるため、冠やアクセサリーを身につけていることが多いです。この姿は物欲を捨てきれていない心の表れとも言われています。
明王:如来の化身
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大日如来の使者もしくは化身と言われています。大日如来については後ほど詳しく説明しますね。「明王」は怒った顔をしており、目を吊り上げ牙をむいているのが特徴。これは大日如来の言うことを聞かない者も含め、全ての人を仏教の道に導こうとしているためです。
天部:仏教界の守護神
仏教世界と仏法を守護する役割の「天部」。バラモン教やヒンズー教など他の宗教の神々が仏教に取り入れられて誕生しました。そのため女性や動物の顔の者など、多くの種類がおりバラエティー豊かです。七福神で知られる大黒天、弁財天はこの天部にあたります。
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