
3分で簡単にわかる!クッキーとクラッカーの違いとは?どちらもビスケットの一種?お菓子好きの元添乗員が分かりやすく解説
違いその1:語源
ビスケットの語源は、ラテン語の「bis coctus(2度焼かれたもの)」。今から約1万年前にバビロニア(現代のイラク南部)でパンを2度焼いて、携行しやすい保存食としたものが起源です。その後、交易のあったギリシャからヨーロッパへと広がり、日本には、1543年にポルトガルから種子島に鉄砲などと一緒に伝来します。
クッキーの語源は、オランダ語の「koek(焼き菓子やケーキ)」。これが英語で「cookie」に転じたものです。ケーキを焼く時の試し焼きに使われたものとされます。
クラッカーの語源は「crack(砕ける)」。噛んだ時の砕ける触感、もしくは焼いている時の音に由来するとか。軍隊の食糧などにも使われました。
違いその2:材料
ビスケットについては、公正競争規約で以下のように定められています。
小麦粉、糖類、食用油脂及び食塩を原料とし、必要により澱粉、乳製品、卵製品、膨張剤等の原材料を配合し、又は添加したものを混合機、成型機及びビスケットオーブンを使用して製造した食品。
出典元:公正競争規約
クッキーは、ビスケットの材料のうち、糖分+脂肪分が40%以上のもの。ビスケットよりも材料にお金をかけた、高級品として区別しています。クラッカーはビスケットの材料の他、イーストや酵母も使用しているものです。ちなみに、日本のせんべいは、英語で「rice cracker(お米を使用したクラッカー)」と表現されます。
ビスケットは、油脂と小麦粉の比率が1:2程度。油脂と小麦粉の比率が1:1のものをサブレと呼びます。ビスケットとクッキーの中間がサブレというイメージです。
違いその3:見た目、味、食感
ビスケットは、水分量を多くしてパンのようにしっかりと生地を混ぜ、よく練って焼きます。甘味は弱め、食感は軽めです。
クッキーは手作り風の外観を持つことも大切な条件の1つ。生地を練らずに、さっくりと混ぜ、小麦粉のグルテンが出ないように焼きます。バターや糖分を豊富に使用するため、甘味は強めで、食感はしっとり。クラッカーは、塩味のものが多く、あっさりとした味わい。生地は薄くてサクサクと軽い食感です。
ビスケットやクラッカーには、通常たくさんの小さな穴がついています。これは、焼く時に内部から出てくる気体によって、仕上がりの表面がでこぼこになるのを防ぐため。クッキーは、でこぼこも手作り感や味わいが出るため穴を開けません。

クッキーもクラッカーも、ビスケットから派生した食べ物だということが分かった。しかし、これは日本の分類で、海外では全く別のようだぞ。
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