商品のパッケージの裏側などによく書かれている「発売元」と「販売元」。
この2つの違いがはっきり説明できる人は少ないんじゃないか。
今回は「発売元」と「販売元」の違いについて、雑学好きライターのおおつけと一緒に解説していきます。

ライター/おおつけ

現役システムエンジニア兼ライター。前職は貿易商社の営業マン。知らない言葉は徹底的に調べるクセがあり、独自の単語帳を作っている。日々たくわえた広い知識を、わかりやすく紹介していく。

発売元と販売元の違い

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私たちが購入する商品のパッケージには、いろいろな情報が記載されていますよね。そして主に裏面によく記載されているのが「発売元」と「販売元」。いったい両者の違いは何なのでしょうか。ここではまず「発売元」と「販売元」の違いについて解説していきます。

発売元:権利を所有している会社

「発売元」とは商標などライセンス商品に関して、その版権など権利を所有している会社のことです。例えばお菓子メーカーについて、テレビコマーシャルなどで商品を宣伝しているメーカーは「発売元」に該当します。このとき、「発売元」以外が製造していても、「発売元」以外が販売していても問題ありません。

販売元:小売店向けに販売する会社

「販売元」とは商品を小売店向けに販売する会社のことです。小売店とは消費者、つまり私たち一般購入者が買えるお店のこと。つまり「販売元」から私たちは直接買えないということになります。

「販売元」は卸売業者もされるので、こちらについては聞き覚えがる人もいるのではないでしょうか。お菓子メーカーであれば、自社で商標を所有する商品を「販売元」から売りだしてもらうということですね。

製造元との違い

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「発売元」と「販売元」の違いについてはおわかりいただけたと思います。しかしこの2つの言葉と同じくらい耳にする言葉として「製造元」がありますよね。ここでは「発売元」と「販売元」に対して、「製造元」がどのような会社なのかを解説していきます。

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製造元:商品を製造している会社

「製造元」とは名前の通り、商品を製造している会社のこと。製造拠点を持ち、原料を仕入れて商品を完成させている会社です。なお化粧品や医薬品などは人体に影響を及ぼす恐れがあるため、製造許可または製造販売許可を必要とします。

発売元、販売元、製造元の関係性

「発売元」、「販売元」、「製造元」は商品の製造から流通まで、一貫した流れを持っています。まず「発売元」が「製造元」に自社商標での商品の製造を依頼。その後「製造元」から「販売元」へ商品が渡り、「販売元」から全国の小売店へ卸されます。最終的に私たちは小売店から購入することができるのです。

基本的にこの3社はバラバラの場合がありますが、「製造元」と「発売元」が一緒だったり、「製造元」と「販売元」が一緒だったりもします。大手企業であれば1社ですべてのステップをまかっていることも。

製造販売元という言葉もある

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「販売元」と「製造元」が理解できたところで、あわせて覚えたい言葉があります。それは「製造販売元」という言葉です。この言葉は化粧品や医薬品において必ずといって出てくるものですので、一緒に解説していきます。

製造販売元:製造販売業の許可が必要な商品に関する会社

「製造販売元」は商品の「製造」と「販売」を一手に引き受ける会社です。「発売元」が商標を所有している会社について、一律で製造から流通までを手がけるのが一般的。

特に化粧品や医薬品は製造販売業の法的資格・許可が必要なため、「製造販売元」となっています。「作って終わり」ではなく、小売店に届けるまでの品質について全責任を負わせているのです。大手化粧品会社や大手製薬会社であれば、ほとんどが「発売元」かつ「製造販売元」と言えます。

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発売元は権利を所有している会社、販売元は小売店向けに販売する会社

ここまで「発売元」と「販売元」の違い、両者と「製造元」との違い、そして「製造販売元」という言葉について解説してきました。それぞれの違いが明確に理解できたのではないでしょうか。

「発売元」と「販売元」についてはよく似た響きを持つ言葉なため、何かと混同しがちです。しかり役割としてはまったく別のものを担っているんですね。「製造元」とあわせて、製造から消費までの流れを理解することが大切です。

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3分で簡単にわかる発売元と販売元の違い!製造元や製造販売元との違いも雑学好きライターがわかりやすく解説

商品のパッケージの裏側などによく書かれている「発売元」と「販売元」。
この2つの違いがはっきり説明できる人は少ないんじゃないか。
今回は「発売元」と「販売元」の違いについて、雑学好きライターのおおつけと一緒に解説していきます。

ライター/おおつけ

現役システムエンジニア兼ライター。前職は貿易商社の営業マン。知らない言葉は徹底的に調べるクセがあり、独自の単語帳を作っている。日々たくわえた広い知識を、わかりやすく紹介していく。

発売元と販売元の違い

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私たちが購入する商品のパッケージには、いろいろな情報が記載されていますよね。そして主に裏面によく記載されているのが「発売元」と「販売元」。いったい両者の違いは何なのでしょうか。ここではまず「発売元」と「販売元」の違いについて解説していきます。

発売元:権利を所有している会社

「発売元」とは商標などライセンス商品に関して、その版権など権利を所有している会社のことです。例えばお菓子メーカーについて、テレビコマーシャルなどで商品を宣伝しているメーカーは「発売元」に該当します。このとき、「発売元」以外が製造していても、「発売元」以外が販売していても問題ありません。

販売元:小売店向けに販売する会社

「販売元」とは商品を小売店向けに販売する会社のことです。小売店とは消費者、つまり私たち一般購入者が買えるお店のこと。つまり「販売元」から私たちは直接買えないということになります。

「販売元」は卸売業者もされるので、こちらについては聞き覚えがる人もいるのではないでしょうか。お菓子メーカーであれば、自社で商標を所有する商品を「販売元」から売りだしてもらうということですね。

製造元との違い

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「発売元」と「販売元」の違いについてはおわかりいただけたと思います。しかしこの2つの言葉と同じくらい耳にする言葉として「製造元」がありますよね。ここでは「発売元」と「販売元」に対して、「製造元」がどのような会社なのかを解説していきます。

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