簡単でわかりやすい!「総武線」と「総武本線」の違いとは?正式には「総武本線」だけしかない!?元千葉県民の日本語教師が詳しく解説
いわゆる「総武線」その2. 総武快速線
MaedaAkihiko – 投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 4.0, リンクによる
一般に「総武線」と呼ばれている路線のもう一つが、「総武快速線」です。青とクリーム色のラインの列車で、千葉駅~東京駅を一部の駅を通過しながら走行します。なお、実際に千葉駅や東京駅を終点とせずさらに先まで行く列車が多く、特に東京より先の「横須賀線」に入り横須賀駅や久里浜駅まで向かったり、そこから発車したりする列車が多いです。車両も「総武快速線」と「横須賀線」で同じ車両を使用しています。よって、「横須賀・総武線快速」と呼ばれることも多いですね。
先ほどご紹介した「中央・総武各駅停車」とは、千葉駅~錦糸町駅までは一部の駅を通過しながら同じ路線を走行します。錦糸町駅で「中央・総武線各駅停車」と分離し、「中央・総武線各駅停車」は御茶ノ水駅方面へ、「総武快速線」は東京駅方面へ、別の線路を進んでいくのです。
いわゆる「総武本線」
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では、乗客案内上の「総武本線」はどこを走る路線でしょうか?「総武本線」は千葉駅~銚子駅(千葉県銚子市)を結ぶ路線を指します。一部「総武快速線」など他線から乗り入れてくる列車もありますが、青と黄色のラインの車両がこの路線の主力です。
「総武快速線」に乗り入れる列車以外は全て各駅停車で運行されています。「総武快速線」の乗り入れ列車は通勤快速が途中の佐倉駅まで、快速は途中の成東駅までしか「総武本線」内では運行されません。
簡潔にまとめると、千葉駅を基準として千葉駅より西を走るのが「総武線」、千葉駅より東を走るのが「総武本線」となります。そして、「総武線」には「中央・総武線各駅停車」と「総武快速線」の2つがあるのも大事なポイントですね。
「総武線」と「総武本線」の重要な駅を見てみよう!
続いて、「総武線」と「総武本線」の違い、「総武線」内の路線の違いを考える上で重要となる3つの駅をご紹介します。「千葉駅」「東京駅」「錦糸町駅」です。それぞれの駅と「総武線」「総武本線」との関わりを、ここでは紹介していきます。
千葉駅:「総武線」と「総武本線」が共存する駅
千葉駅は「総武線」と「総武本線」が共存する駅です。「総武線」(「中央・総武線各駅停車」と「総武快速線」)の終点・起点の駅であり、「総武本線」の終点・起点の駅でもあります。よって「総武線」と「総武本線」の車両を、他路線への乗り入れに関係なく常時見ることができる唯一の駅ですね。
東京駅:「総武快速線」と「横須賀線」の境目
「総武線」にとって東京駅は、「総武快速線」の終点・起点となる駅です。ただ実際にはここで終点となる列車は少なく、さらに先の横須賀線内に入っていったり、逆に横須賀線内から乗り入れてくる列車が多いですね。「総武快速線」と「横須賀線」は同じ車両ですが、「総武線」内を走る場合は「快速」扱いとなり、錦糸町駅~千葉駅間の一部の駅を通過します。一方で「横須賀線」内は各駅停車です。
そのため、車両に種別表示がある車両では東京駅から「横須賀線」内に入る場合は「普通」と表示され、逆に東京駅から「総武線」内に入る場合は「快速」と表示されます。この「普通」と「快速」の種別表示が切り替わる駅が、東京駅なのです。
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