職場や役所で見かける言葉が「許可」と「認可」です。
どちらも申請などを許してもらうときに使う言葉ですが、何がどう違うんでしょうな。
今回は「許可」と「認可」の違いについて、雑学好きライターのおおつけと一緒に解説していきます。

ライター/おおつけ

現役システムエンジニア兼ライター。前職は貿易商社の営業マン。知らない言葉は徹底的に調べるクセがあり、独自の単語帳を作っている。日々たくわえた広い知識を、わかりやすく紹介していく。

許可と認可の違い

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「許可」と「認可」と言えば、どちらも申請書などを届け出た後、許しが出た場合に使われる言葉ですよね。「上司の許可が必要」や「自治体の認可が必要」などと言います。両者の明確な違いが説明できる人は少ないでしょう。ここではまず「許可」と「認可」の違いについて解説していきます。

許可:願いを聞き入れること

「許可」とは願いを許すこと、もっと平たく言えば願いを聞き入れることを指します。「〇〇させてください」という願いに対して、「いいですよ」と聞き入れるニュアンスです。例えば人を手術する行為は医師免許を持っている人には許可されます。これは医師が「私は手術を行うために必要な所定の課程を修了しました」と届け出たことで、行政から手術することを許されている状態です。

認可:認めて権利を与えること

「認可」とは認めて許すこと、具体的には権利や権限を与えることです。例えば保育園の場合、認可保育園と呼ばれる施設に該当すれば運営費は国や自治体から支給されます。これは「あなたの保育園は行政が支援する対象に選ばれましたよ」と、運営費を受け取る権利を得たことを意味するのです。

他には電気代やガス代、鉄道料金など公共インフラの料金を決定する場合、または銀行が合併する場合にも「認可」は発生します。

行政における使い分け

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行政においては「許可」と「認可」のどちらも使用されています。そうなるとますます混乱してしまいますよね。辞書的にはそこまで大きな違いのない「許可」と「認可」ですが、行政上は大きく扱いが異なります。ここでは行政における「許可」と「認可」の使い分けについて解説していきます。

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特定の条件下で禁止行為を解除すること

行政において「許可」とは、法律や法令で一般に禁止されている行為について、特定の条件の場合に行政庁がそれを解除し行為を適法とすることです。つまり特定条件下で禁止行為を解除するということですね。

例えば釣りをする際に遊漁券と呼ばれる証明書を購入しなければいけない場所があります。これらは各地域の漁協組合が水産業や海・河川・湖の生態系を守るために、組合員以外の釣り行為を禁止している場所で発行される証明書です。

一般の釣り人は遊漁券を購入することで、申請した日程の間は釣り行為が「許可」されます。例えば「当日中有効」の遊漁権を買えば、その日1日は許される範囲での釣りを楽しむことができるのです。

行政上の同意によって法律上の効力を完成させること

行政において「認可」とは、個人や法人の行為に対して、行政上の同意によって法律上の効力を完成させることです。学校法人や保育園、公共インフラや銀行業への支援は「支援を受ける権利」を法律上有効にさせることを意味しています。

「許可」との大きな違いは、「認可」は取得が自由ということ。「許可」は禁止行為を解除するためのものなので禁止行為を実行する際には必要です。しかし「認可」は禁止行為を解除するものではないので原則として処罰の対象とはなりません。あくまで法律上の効力を完成させるためのものと言えます。

もちろん「認可」を受けていないにも関わらず「認可施設」などと虚偽の発言を行うことは違法です。

許可と認可に似ている言葉

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「許可」と「認可」の違いについてだいぶイメージが固まったのではないでしょうか。ここで気になるのは「承認」など、「許可」と「認可」に似ている言葉たちですよね。ここでは「許可」と「認可」の類語についても解説していきます。

承認:正しいと認めること

「承認」とはある事柄に対してもっともだと正当性を認めること、つまりは正しいと認めることを指します。例えば仕事において、企画書や見積書で「上司の承認をもらう」ことがありますよね。これは会社としてのGOサイン、つまり「記載されている内容で仕事を進めて問題ないよ」と認めてもらったことを意味します。

認証:正当な手続きで行われたことを証明すること

「認証」とはある行為や文章の成立・記載などが正当な手続きで行われたことを公的機関が証明することです。例えば「我が社はISOの認証を取得した」と言った場合、ISO(国際標準化機構)の「認証機関」から「認証」を得たことを意味します。

もっと身近な例で言えば、スマホのロックを解除する際には「パスワード認証」や「指紋認証」がありますよね。これも正当な手続きで本人だと「認証」しているんです。

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認定:認めて決めること

「認定」とはある事実や資格の有無・事柄の内容が当たっていると認めて決めることを意味します。主に資格として使われる言葉です。例えば自動車を購入する場合に認定中古車という言葉を目にしますよね。これは第三者機関が車両を念入りに検査し、品質の保証を認めた中古車ということです。

許可は願いを受け入れること、認可は認めて許可すること

ここまで「許可」と「認可」の違い、行政における2つの言葉の使い分け、そして類語について解説してきました。読み始める前に比べて、使い分けるシーンがだいぶ明確になったのではないでしょうか。

実は日常生活の中にこれらの言葉はたくさん潜んでいます。私たちはスマホで「指紋認証」し、「認定中古車」を購入し、運転免許という「許可」をもらって自動車を運転し、「認可保育園」に子どもを預け、出社して上司に「承認」をもらっているのです。知らず知らずのうち状況ごとに言葉を使い分けていたとしたらおもしろいですよね。

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言葉雑学

3分で簡単にわかる許可と認可の違い!行政で使うのはどっち?承認など類語との違いも雑学好きライターがわかりやすく解説

職場や役所で見かける言葉が「許可」と「認可」です。
どちらも申請などを許してもらうときに使う言葉ですが、何がどう違うんでしょうな。
今回は「許可」と「認可」の違いについて、雑学好きライターのおおつけと一緒に解説していきます。

ライター/おおつけ

現役システムエンジニア兼ライター。前職は貿易商社の営業マン。知らない言葉は徹底的に調べるクセがあり、独自の単語帳を作っている。日々たくわえた広い知識を、わかりやすく紹介していく。

許可と認可の違い

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「許可」と「認可」と言えば、どちらも申請書などを届け出た後、許しが出た場合に使われる言葉ですよね。「上司の許可が必要」や「自治体の認可が必要」などと言います。両者の明確な違いが説明できる人は少ないでしょう。ここではまず「許可」と「認可」の違いについて解説していきます。

許可:願いを聞き入れること

「許可」とは願いを許すこと、もっと平たく言えば願いを聞き入れることを指します。「〇〇させてください」という願いに対して、「いいですよ」と聞き入れるニュアンスです。例えば人を手術する行為は医師免許を持っている人には許可されます。これは医師が「私は手術を行うために必要な所定の課程を修了しました」と届け出たことで、行政から手術することを許されている状態です。

認可:認めて権利を与えること

「認可」とは認めて許すこと、具体的には権利や権限を与えることです。例えば保育園の場合、認可保育園と呼ばれる施設に該当すれば運営費は国や自治体から支給されます。これは「あなたの保育園は行政が支援する対象に選ばれましたよ」と、運営費を受け取る権利を得たことを意味するのです。

他には電気代やガス代、鉄道料金など公共インフラの料金を決定する場合、または銀行が合併する場合にも「認可」は発生します。

行政における使い分け

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行政においては「許可」と「認可」のどちらも使用されています。そうなるとますます混乱してしまいますよね。辞書的にはそこまで大きな違いのない「許可」と「認可」ですが、行政上は大きく扱いが異なります。ここでは行政における「許可」と「認可」の使い分けについて解説していきます。

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