この記事ではわけぎとネギの違いについてみていきます。2つともスーパーの野菜売り場によく並んでいるが、はっきり言って見分けがつかないことが多い。違いはずばり根元の形のようですが、味や香りの特徴を知るとそれぞれの食べ方も違ってくるらしいぞ。今回はそんなわけぎとネギの違いを、雑学マニアの坂田と一緒に解説していきます。

ライター/田坂バーシル

子供の頃から本の虫で、些細な事柄も調べずにはいられない性質。小説、漫画はもちろん、歴史、芸術、宗教、宇宙、アンダーグラウンドまで興味は尽きないようだ。今日も文字の大海原に驚きとときめきを求める雑学マニア。

わけぎとネギの違いとは?

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お料理の主役にも脇役にも欠かせないお野菜、ネギ。ネギは種類が多く、見た目も似ているためお買い物の時に迷ってしまいがちですよね。実はネギは種から増やすのですが、わけぎには種ができないのです。調べてみるとそれ以外にもネギの品種や地域性など、面白いことがわかりましたよ。それではネギについて詳しく解説していきましょう。

1.太さと色

ネギは大きくは、太いものと細いもの、そして白い部分が多いものと緑の部分が多いものに分けられます。太くて白い部分が多いネギが「根深ねぎ(長ねぎ・太ねぎ)」、細くて緑の部分が多いネギは「葉ねぎ(青ねぎ)」です。

2.生産地

東日本では「ネギ」というと一般的に根深ねぎを指します。下仁田ねぎや、深谷ねぎが有名ですね。西日本では細い葉ねぎを青ねぎと呼び、根深ねぎのことは「白ねぎ」「根深」と呼ぶ場合もあるそうです。細いネギは西日本を中心に栽培されるもので、葉ねぎ(青ねぎ・九条ねぎ)、小ねぎ(細ねぎ・万能ねぎ)、わけぎ、あさつき(糸ねぎ)、芽ねぎなどがあります。

また、収穫時期によっても「夏ネギ」と「冬ネギ」に分けられていますよ。

3.栄養価

根深ねぎは白い部分を食べるので淡色野菜葉ねぎは緑の葉を食べるので緑黄色野菜に分類されます。ミネラル類やビタミン類など全般的に葉ねぎのほうが栄養価に優れ、特にカロテンとビタミンCは緑黄色野菜である葉ねぎのほうがずっと多くなっていますよ。

ネギの辛味と匂いのもとになっている硫化アリルという成分には、食欲増進や消化促進などの働きがあるといわれています。

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わけぎってどんなもの?

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わけぎは漢字では「分葱」と書きます。通年出荷されていますが、路地物の旬は3〜4月。似た名前に「分けねぎ(細く若い葉ねぎの総称)」というものがあって、関東では市場や店頭などで区別されていないこともありますが、厳密に言うと違う種類のものです。

わけぎの特徴

わけぎはネギとタマネギの雑種、または独立種として分類される野菜です。ギリシャ原産の多年草で、主に関西より西で栽培されています。根本の部分が球根状に膨らんでいるのが特徴で、分球して増えるので種はできません。

あさつきとはどう違うの?

「あさつき(糸ねぎ)」は、ネギ属のアサツキという種で、エゾネギの変種です。食用ネギの中でもっとも細く、わけぎが直径7〜10mmなのに比べてあさつきは直径2〜3mmほど。葉の青がやや薄いのが特徴で、主に薬味として使われていますね。

こちらもわけぎ同様、「分けねぎ」と混同されていることが多いのですが、これは関東より北でわけぎやあさつきが入手しづらかった頃、分けねぎが代用品としてよく用いられていたためだと言われています。

ネギの使い方

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根深ねぎは全体がしっかりと巻いていて弾力があり、緑と白のコントラストがはっきりしているものがよいとされています。葉ねぎはまっすぐに伸びていて、色鮮やかなものを選ぶとよいでしょう。

ネギの保存方法

冷蔵保存する場合は、洗って水気をよく拭き取り使いやすい大きさに切り分け、ラップで包んでから保存袋に入れて野菜室で保存します。根深ねぎはカットしてから太めの瓶などの細長い容器に立てて入れ、底に水を張っておくと10日間ほど瑞々しい状態を保てますよ。この場合は3日に1度水を変えてくださいね。冷凍保存する場合は、適当な大きさに切り分け生のままで冷凍できます。

葉ねぎは小口切りにしてから冷凍すると、そのまま薬味としてパラパラと振りかけられるので便利ですよ。

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わけぎのおすすめ料理

わけぎは独特の風味を持ち甘みが強いので和え物などにするのがおすすめですが、熱を通すとさらに甘くなるので、揚げたり炒めたりしても美味しいですよ。

・ぬた
・卵とじ
・ナムル
・チヂミ
・かき揚げ
・薬味 …など。

それぞれの特徴を知って上手に使おう!

ネギの品種はとても複雑で、ぱっと見ただけで見分けるのはなかなか難しいかもしれませんね。ネギ・わけぎ・あさつきの場合、もっともわかりやすいのは根本の部分で、葉ねぎは根本が真っ直ぐ、わけぎとあさつきは根本がぷっくりとしています。そしてわけぎの半分ほどの太さのものがあさつきで、さらにあさつきは色がやや薄いのも見分けるポイントになりそうです。

関東では「分けねぎ」がわけぎやあさつきとして売られていることもあるので、スーパーなどの店頭で見かけた時にはぜひ見分けにチャレンジしてみてください。最後になりますが、この記事で美味しいネギ料理のお手伝いができたら幸いです。

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簡単でわかりやすい!わけぎとネギの違いとは?あさつきとの違いや使い方も雑学マニアが詳しく解説

この記事ではわけぎとネギの違いについてみていきます。2つともスーパーの野菜売り場によく並んでいるが、はっきり言って見分けがつかないことが多い。違いはずばり根元の形のようですが、味や香りの特徴を知るとそれぞれの食べ方も違ってくるらしいぞ。今回はそんなわけぎとネギの違いを、雑学マニアの坂田と一緒に解説していきます。

ライター/田坂バーシル

子供の頃から本の虫で、些細な事柄も調べずにはいられない性質。小説、漫画はもちろん、歴史、芸術、宗教、宇宙、アンダーグラウンドまで興味は尽きないようだ。今日も文字の大海原に驚きとときめきを求める雑学マニア。

わけぎとネギの違いとは?

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お料理の主役にも脇役にも欠かせないお野菜、ネギ。ネギは種類が多く、見た目も似ているためお買い物の時に迷ってしまいがちですよね。実はネギは種から増やすのですが、わけぎには種ができないのです。調べてみるとそれ以外にもネギの品種や地域性など、面白いことがわかりましたよ。それではネギについて詳しく解説していきましょう。

1.太さと色

ネギは大きくは、太いものと細いもの、そして白い部分が多いものと緑の部分が多いものに分けられます。太くて白い部分が多いネギが「根深ねぎ(長ねぎ・太ねぎ)」、細くて緑の部分が多いネギは「葉ねぎ(青ねぎ)」です。

2.生産地

東日本では「ネギ」というと一般的に根深ねぎを指します。下仁田ねぎや、深谷ねぎが有名ですね。西日本では細い葉ねぎを青ねぎと呼び、根深ねぎのことは「白ねぎ」「根深」と呼ぶ場合もあるそうです。細いネギは西日本を中心に栽培されるもので、葉ねぎ(青ねぎ・九条ねぎ)、小ねぎ(細ねぎ・万能ねぎ)、わけぎ、あさつき(糸ねぎ)、芽ねぎなどがあります。

また、収穫時期によっても「夏ネギ」と「冬ネギ」に分けられていますよ。

3.栄養価

根深ねぎは白い部分を食べるので淡色野菜葉ねぎは緑の葉を食べるので緑黄色野菜に分類されます。ミネラル類やビタミン類など全般的に葉ねぎのほうが栄養価に優れ、特にカロテンとビタミンCは緑黄色野菜である葉ねぎのほうがずっと多くなっていますよ。

ネギの辛味と匂いのもとになっている硫化アリルという成分には、食欲増進や消化促進などの働きがあるといわれています。

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