

何かと見かける言葉だが、具体的な両者の違いを説明できる人は少ないんじゃないか。
今回は「任命」と「指名」の違いについて、雑学好きライターのおおつけと一緒に解説していくぞ。

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。
ライター/おおつけ
現役システムエンジニア兼ライター。前職は貿易商社の営業マン。知らない言葉は徹底的に調べるクセがあり、独自の単語帳を作っている。日々たくわえた広い知識を、わかりやすく紹介していく。
任命と指名の違い

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私たちが普段、会社や学校などで日常生活をおくっていると度々出会う言葉「任命」と「指名」。しかしこの両者の違いを明確に理解して使っている人はあまりいないでしょう。ここではまず、「任命」と「指名」の意味上の違いについて解説していきます。
任命:職務を命ずること
「任命」とは職務を命ずるという意味の言葉。役職を任せること、特に官職に任ずるニュアンスの強い言葉です。
わかりやすく会社で説明してみましょう。新年度になると辞令交付がありますよね。例えば「大阪支社に異動を命ずる」など、会社の人事的な辞令のことです。その中で「〇〇を営業部長に任ずる」などという記載があるとします。この役職を任せることを命じているのが「任命」です。
指名:名指しで決めること
「指名」とは名指しで決めることという言葉の意味です。「特にこの人だと名前を挙げる」ことだとも言えます。プロ野球のドラフト会議などで「一位指名」などという表現を聞いたことがあるかもしれませんが、これは各球団が「特にこの人が欲しい」と名前を挙げている状態です。会社で例えれば、人事部が次の営業部長を選定した結果、〇〇さんを「指名」したということになります。
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「任命」は職務を命ずるという意味で、特に役職を任せることを言うんだな。これに対して「指名」は任せるというよりも名指しで決めること、つまり一方的に名前を挙げることのようだ。
任命と指名の使い分け

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「任命」と「指名」の違いについてはおわかりいただけたと思います。ここで気になるのは、この2つの言葉をどのように使い分ければいいのかという基準ですよね。ここでは日常生活における両者の使い分けについて解説していきます。
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