この記事ではすももとプラムの違いについてみていきます。実はこの2つは、ほぼ同じ植物の果実なんです。ですがその呼び分けには、いくつかの基準がある。この記事ではすももとプラムの呼び分けやプルーンとの違いについて、農学士をもつライター2scと一緒にみていきます。

ライター/2sc

大学で生物を極め、農学士を得た理系ライター。フィールドワークで培った動植物の知識に、強い自信を持つ。「生物のおもしろさ」を広めるべく、日々奮闘中。

すももとプラムの大まかな違い

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ここではすももとプラムの大まかな違いを紹介。両者がよく似ている理由についてもわかりやすく解説していきます。

どちらも「すもも」

「すもも」「プラム」は生物学上、同じものを指す言葉。バラ科サクラ属の、スモモ亜属の植物は日本語で「すもも」、または英語で「プラム」と呼称されるのです。このスモモ亜属に分類される植物種は複数存在。そのうち一部の種が、すもも/プラムとして販売されています。

おもに2種の「すもも」が流通

すもも/プラムとして販売されるスモモ亜属は、おもにスモモセイヨウスモモ2種。種別ですもも/プラムに分けられると思いきや、この2つの「すもも」はよく混同されます。なぜなら、人によってすもも/プラムを分ける基準バラバラであるから。そこでこの記事では、すもも/プラムの分け方3つ紹介します。スーパーでの商品名から図鑑での名称まで以下を読めば一目瞭然です!

すももとプラムをどう分ける?

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市場ではスモモ亜属のうち、2種の植物にすもも/プラムという商品名が当てられます。ですが、すももとプラムを分ける基準は複数存在。ここでは大まかに3つの分け方について解説します。

その1.図鑑の分類で区別

先述の通り、すもも/プラムという名称で販売される植物は、スモモセイヨウスモモの2種です。スモモ(学名:Prunus salicina)は中国原産の果樹。古くに日本へ渡来してきたこの種は、多くの場合「すもも」と呼ばれ、海外でも「日本すもも/Japanese Plum」として区別されます。

一方セイヨウスモモ(学名:Prunus domestica)はヨーロッパ原産。日本での流通時の名前は、原産地にならって「プラム/Plum」と表記されることがほとんどです。

\次のページで「その2.用途で区別」を解説!/

その2.用途で区別

本来「プラム」と呼ばれるセイヨウスモモには独自の用途をもった品種が存在します。それはドライフルーツに適した「プルーン」です。セイヨウスモモの品種のうち、果汁の少ない品種がプルーンとして区別されます。そのため生食用のものを「すもも」プルーンの生果「プラム」用途別に呼び分けることもあるのです。

その3.品種・産地で区別

「日本すもも」ことスモモの生果を品種・産地で区別する場合もあります。これは欧米でもスモモの栽培が盛んなため。例えばソルダムという品種は、アメリカで改良され帰ってきた「日本すもも」です。このような海外産スモモは、大石早生や貴陽など国産スモモと区別して、「プラム」と呼ばれます。

すももとプラムに似ている果物は?

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すもも/プラムと混同される果物として、アプリコット・桃などが挙げられます。これらの種はすもも/プラム同様、バラ科サクラ属の果樹。ですので果実の形状も似ているのです。以下すもも/プラムと他の果樹の違いについて、みていきましょう!

\次のページで「梅とあんず、アプリコットは「すもも」」を解説!/

梅とあんず、アプリコットは「すもも」

一般にすもも/プラムとよばれるスモモ亜属の植物の中には、異端のグループが存在します。それはあんずアプリコットのグループ。これらの植物は広義のすもも/プラムですが、一般には「アプリコット」として区別・総称されます。

桃は近縁だが別物

とすもも/プラムは果実の形が似ていることから比較されることが多い果物です。「すもも」という日本での名称は「すっぱい桃」に由来。このように昔から混同されてきた両種は、分類上まったくの別物です。はバラ科サクラ属のモモ亜属に分類されます。意外かもしれませんがアーモンド(扁桃)近縁な植物です。

すもももプラムも「すもも」のうち!

すももとプラムはどちらも、ほぼ同じ果物を指しています。すもも/プラムのなかでもセイヨウスモモは、生食だけでなく乾燥させた「プルーン」も根強く人気。ドライフルーツは美容効果抜群で、食物繊維を多く含むためダイエットの心強い味方になってくれます。食後や間食に、プルーンを食べる生活を始めましょう!

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簡単でわかりやすい!すももとプラムの違いとは?呼び分けやアプリコット・桃との違いも農学専攻ライターが詳しく解説

この記事ではすももとプラムの違いについてみていきます。実はこの2つは、ほぼ同じ植物の果実なんです。ですがその呼び分けには、いくつかの基準がある。この記事ではすももとプラムの呼び分けやプルーンとの違いについて、農学士をもつライター2scと一緒にみていきます。

ライター/2sc

大学で生物を極め、農学士を得た理系ライター。フィールドワークで培った動植物の知識に、強い自信を持つ。「生物のおもしろさ」を広めるべく、日々奮闘中。

すももとプラムの大まかな違い

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ここではすももとプラムの大まかな違いを紹介。両者がよく似ている理由についてもわかりやすく解説していきます。

どちらも「すもも」

「すもも」「プラム」は生物学上、同じものを指す言葉。バラ科サクラ属の、スモモ亜属の植物は日本語で「すもも」、または英語で「プラム」と呼称されるのです。このスモモ亜属に分類される植物種は複数存在。そのうち一部の種が、すもも/プラムとして販売されています。

おもに2種の「すもも」が流通

すもも/プラムとして販売されるスモモ亜属は、おもにスモモセイヨウスモモ2種。種別ですもも/プラムに分けられると思いきや、この2つの「すもも」はよく混同されます。なぜなら、人によってすもも/プラムを分ける基準バラバラであるから。そこでこの記事では、すもも/プラムの分け方3つ紹介します。スーパーでの商品名から図鑑での名称まで以下を読めば一目瞭然です!

すももとプラムをどう分ける?

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市場ではスモモ亜属のうち、2種の植物にすもも/プラムという商品名が当てられます。ですが、すももとプラムを分ける基準は複数存在。ここでは大まかに3つの分け方について解説します。

その1.図鑑の分類で区別

先述の通り、すもも/プラムという名称で販売される植物は、スモモセイヨウスモモの2種です。スモモ(学名:Prunus salicina)は中国原産の果樹。古くに日本へ渡来してきたこの種は、多くの場合「すもも」と呼ばれ、海外でも「日本すもも/Japanese Plum」として区別されます。

一方セイヨウスモモ(学名:Prunus domestica)はヨーロッパ原産。日本での流通時の名前は、原産地にならって「プラム/Plum」と表記されることがほとんどです。

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