
3分で簡単にわかる!LANケーブルの「CAT6」と「CAT6A」の違いとは?どっちを選べばいいの?現役システムエンジニアがわかりやすく解説
規格と対応ケーブル
LANケーブルの規格は主にアメリカのTIA(アメリカ通信工業会)、EIA(アメリカ電子工業会)、ANSI(米国国家規格協会)によって策定。規格は「CAT○○(カテゴリ○○)」といった呼び方で決められており、日本では「カテ○○」と呼ばれています。
カテゴリごとの違いは転送速度や帯域がメインですが、その他に「ケーブルの外径と内部構造」「心線」「コネクタ」などハード面での違いもあり、特にCAT6AとCAT7以降はコネクタが違うため、間違えると通信ができなくなるので注意が必要です。
転送速度と伝送帯域
おそらくLANケーブルの違いで最も気になるのは「通信速度」でしょう。より速く通信できるLANケーブルは何か、それを見分けるために「転送速度」と「伝送帯域」について解説します。
「転送速度」は1秒間に送ることができるデータの速さ、「伝送帯域」は1秒間に送ることができるデータの量のことです。データを車で考えればわかりやすく、車の速度(転送速度)が速くても道路が狭ければ(伝送帯域が狭ければ)他の車の渋滞に巻き込まれてしまいます。つまり「転送速度」と「伝送帯域」の2つを組み合わせによって、通信速度が決められるのです。
「CAT6」と「CAT6A」の違いとは?

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LANケーブルの規格や通信速度を踏まえて、ギガビット通信が主流のいま押さえるべき「CAT6」と「CAT6A」の違いについて解説します。
CAT6:最大1Gbpsの高速通信。ケーブルも柔らかく取り回ししやすい。
CAT6は最大1Gbpsの高速通信が可能なLANケーブルです。伝送帯域も250MHzとなっており、YouTubeやNetflixなどのストリーミングサービスにも十分対応できます。
またケーブルが柔らかく取り回ししやすいことも特徴で、戸建てなど家庭用にLAN環境を構築する場面ではCAT6が採用されていることが多いです。CAT6Aと比べて価格が安いのも、採用されやすい一因となっています。
CAT6A:最大10Gbpsの超高速通信。ただしケーブルが固く取り回しには注意。
CAT6Aは最大10Gbpsの超高速通信が可能なLANケーブルです。伝送帯域も500MHzとCAT6の2倍となっており、高速大容量の通信が求められるオンラインゲームや4K,8K動画コンテンツの視聴も快適。一方でケーブルが固く取り回しがしづらいのも特徴のひとつで、サーバルームやビル内のケーブル配管など比較的余裕をもった取り回しのできる環境が適しています。
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