今回は和からしと洋からしの違いについて解説していきます。おでんや煮物、納豆やシュウマイ...料理には欠かせない調味料の1つですね。しかしスーパーでからしを買うとき、種類がありすぎて迷ったことはないでしょうか。どれもからしのはずですが、その違いについては意外と知られていない。今回は和からしと洋からしの違いを原材料や特徴も確認しつつ、料理好きライターの篠崎まおと一緒に解説していきます。

ライター/篠崎まお

漢字と慣用句が好きな文学部卒ライター。趣味はSNSを眺めることと料理。今まで得てきた知識をもとに、わかりやすい情報をお届けする。

和からしと洋からしの違いとは?

image by iStockphoto

たくさんの種類を見かけるからし。なんとなく和食では「和からし」、洋食では「洋からし」を使うイメージがあると思います。見た目も似ていて、その違いを説明するのは難しいのではないでしょうか。

からしはアブラナ科の「からし菜」という植物の種子からできています。同じ植物からできていますが、和からしと洋からしの違いはズバリ、からし菜の品種です。ここからはそれぞれの品種の違いを解説していきます。

和からし:オリエンタルマスタードの種

和からしはからし菜の「オリエンタルマスタード」という種子からできています。日本で古くから作られているからしの原材料は、全てこの種子です。セイヨウカラシナとも呼ばれ、主に中央アジアや日本に生息しています。北海道から沖縄までどこにでも生息する植物ですので、日本では珍しい植物ではありません。空き地などで見たことがあるかもしれませんね。

洋からし:イエローマスタードの種

一方洋からしは、からし菜の「イエローマスタード」という種子でできています。シロガラシとも呼ばれ、カナダやアメリカなどの北米に生息する植物です。洋からしの原料のほか、野菜やハーブとしても使用されます。

本からし、からしとの違いは?

スーパーに行くと和からしや本からし、からしとだけ書かれた商品がありますよね。名前が違いますが、中身も違うのでしょうか。

本からしは和からしと洋からしがミックスされている商品で、洋からし(イエローマスタード)の配分が多めです。いろいろな食材に合うように辛味を抑えて仕上げられています。また、からしとだけ書かれた商品も和からしと洋からしのミックスです。しかし本からしよりも和からし(オリエンタルマスタード)の配分が多くなっています。

\次のページで「味と特徴は?」を解説!/

味と特徴は?

image by iStockphoto

ここまでは原材料の違いを見てきましたが、味や見た目の違いはあるのでしょうか。ここからは特徴をそれぞれ解説していきます。

和からし:辛味や香りが強い

和からしの原材料オリエンタルマスタードは色は黄色で小粒、辛味や香りが強い品種です。そのためツーンと鼻に抜ける刺激が特徴となっています。この刺激はアリルイソチオシアネートという成分の影響です。

洋からし:辛味や香りが弱い

一方洋からしの原材料イエローマスタードは、色は黄色で粒は大きく、和からしと比較すると辛味や香りは弱い品種です。オリエンタルマスタードとは真逆の性質を持っています。

世界から見たからしは?

からしは世界的に見ても古くから作られてきた調味料です。例えばアメリカでは、ホットドックにマスタードは必須ですよね。マスタードは洋からしに酢や水、糖分などが加えられていてマイルドな辛さになっています。屋台やファストフード店などいろいろな食材に使われ、アメリカの国民食といえそうです。

フランスでもマスタードは古くから愛され、14世紀以来、歴代の王たちは専属のマスタード職人を任命していたそう。今では庶民にも愛され、粒マスタードやハニーマスタードなど、様々な種類が存在しています。

和からしと洋からしに合う料理は?

image by iStockphoto

それぞれの味と特徴を見てきましたが、和からし・洋からしに合う料理は何があるでしょうか。上手に使い分けることができると、料理の幅が広がりそうですね。

和からし:おでん・豚の角煮

和からしはおでんや豚の角煮などとよく合います。和食と相性バッチリですね。強い辛味と香りのする和からしを足すと、食材の甘みが引き立ち、より美味しく食べることができます。素材の味を引き立てたいときは、和からしがピッタリですね。

\次のページで「洋からし:ホットドック・ハンバーガー」を解説!/

洋からし:ホットドック・ハンバーガー

洋からしはマスタードにして使われることが多く、ホットドックやハンバーガーとよく合います。そのほかチキンナゲットのソースやサンドイッチ、ドレッシングなど幅広く使える調味料です。肉料理との相性がよく辛さもマイルドなので、料理にたっぷりつけて、マスタードごと一緒に味わうと美味しく食べられます。

からしの特徴を知って自分の好みを見つけよう!

ここまで和からしと洋からしの違いについて見てきました。和からしと洋からしの違いは原材料の品種の違いで、味や特徴も違いがあることがわかりましたね。日本では古くから愛されてきて、熊本県のからし蓮根など郷土料理としても使われています。それぞれの特徴を知っていると、料理に活かすことができて食事が美味しく楽しくなりますね。辛さや香りは様々ですので、自分の好みを探してみてはいかがでしょうか。

" /> 簡単でわかりやすい!和からしと洋からしの違いとは?本からしとの違いも料理好きライターが詳しく解説 – Study-Z
雑学

簡単でわかりやすい!和からしと洋からしの違いとは?本からしとの違いも料理好きライターが詳しく解説

今回は和からしと洋からしの違いについて解説していきます。おでんや煮物、納豆やシュウマイ…料理には欠かせない調味料の1つですね。しかしスーパーでからしを買うとき、種類がありすぎて迷ったことはないでしょうか。どれもからしのはずですが、その違いについては意外と知られていない。今回は和からしと洋からしの違いを原材料や特徴も確認しつつ、料理好きライターの篠崎まおと一緒に解説していきます。

ライター/篠崎まお

漢字と慣用句が好きな文学部卒ライター。趣味はSNSを眺めることと料理。今まで得てきた知識をもとに、わかりやすい情報をお届けする。

和からしと洋からしの違いとは?

image by iStockphoto

たくさんの種類を見かけるからし。なんとなく和食では「和からし」、洋食では「洋からし」を使うイメージがあると思います。見た目も似ていて、その違いを説明するのは難しいのではないでしょうか。

からしはアブラナ科の「からし菜」という植物の種子からできています。同じ植物からできていますが、和からしと洋からしの違いはズバリ、からし菜の品種です。ここからはそれぞれの品種の違いを解説していきます。

和からし:オリエンタルマスタードの種

和からしはからし菜の「オリエンタルマスタード」という種子からできています。日本で古くから作られているからしの原材料は、全てこの種子です。セイヨウカラシナとも呼ばれ、主に中央アジアや日本に生息しています。北海道から沖縄までどこにでも生息する植物ですので、日本では珍しい植物ではありません。空き地などで見たことがあるかもしれませんね。

洋からし:イエローマスタードの種

一方洋からしは、からし菜の「イエローマスタード」という種子でできています。シロガラシとも呼ばれ、カナダやアメリカなどの北米に生息する植物です。洋からしの原料のほか、野菜やハーブとしても使用されます。

本からし、からしとの違いは?

スーパーに行くと和からしや本からし、からしとだけ書かれた商品がありますよね。名前が違いますが、中身も違うのでしょうか。

本からしは和からしと洋からしがミックスされている商品で、洋からし(イエローマスタード)の配分が多めです。いろいろな食材に合うように辛味を抑えて仕上げられています。また、からしとだけ書かれた商品も和からしと洋からしのミックスです。しかし本からしよりも和からし(オリエンタルマスタード)の配分が多くなっています。

\次のページで「味と特徴は?」を解説!/

次のページを読む
1 2 3
Share: