文化・歴史雑学

簡単でわかりやすい!真剣と居合刀の違いって?模造刀は同じもの?雑学好きライターが詳しく解説

よぉ、桜木建二だ。この記事では真剣と居合刀の違いについて見ていくぞ。武士の魂である真剣と、現代武道の居合道で使用される居合刀。どちらも金属でできた刀で、形や雰囲気はよく似ているな。だがそもそも使う目的に違いがあるから、強度や取り扱い方、価格なども大きく異なってくるんだ。
今回はそんな2つの違いを、模造刀や模擬刀との違いも含めて、雑学好きライターのかみかわかなえと一緒に解説していくぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/かみかわかなえ

雑学好きライター。刀剣や武将が好きで地元の博物館や歴史的名所にせっせと足を運んでいる。推し刀剣は日光一文字。

真剣と居合刀について知りたい!

image by iStockphoto

真剣と居合刀にはどのような違いがあるのでしょうか。一般的な居合刀と真剣はどちらも金属で作られていますし、形もそっくりです。しかし、異なる目的で作られた2つの刀には明確な違いがいくつもありますよ。

真剣と居合刀の目的の違いとは?そもそも、居合刀とはなんなのか?まずは真剣と居合刀がどのようなものなのかについて、一緒に確認していきましょう。

真剣と居合刀ってどんなもの?

真剣(しんけん)とは日本刀のこと、刃の付いたいわゆる本物の刀のことを指します。一般的な定義では、「玉鋼(たまはがね)」という材料を使い「折り返し鍛錬(おりかえしたんれん)」などといった日本特有の方法でつくられた刀剣類のことです。玉鋼や折り返し鍛錬については後ほどご紹介しますね。

一方で居合刀(いあいがたな・いあいとう)とは、現代武道の1つである「居合道(いあいどう)」で使用される武具です。現代武道とは、昔から継承されてきた実戦での戦闘術をアレンジし、現代の競技にしたもの。居合道では段位によって真剣を使用することもありますが、通常は刃の付いていない=切れない居合刀を使います。

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現代武道の1つである居合道だが、詳しく知らない、初めて聞いたという人も多いんじゃないか?同じく現代武道に分類される剣道や柔道に比べると知名度は低いな。だが居合道がどんなものか知ることで、居合刀に求められることや真剣との違いもわかりやすくなる。次で見ていくぞ。

一瞬を制す!知る人ぞ知る「居合道」の世界

ふつう昔からの戦闘術というと、大勢の兵士が入り乱れる戦場での戦い方や技をイメージしますよね。ですが、居合の想定している場面や使われるシチュエーションはそこからかなりかけ離れています。

居合が最も有効なのは、家にいるときや街中を歩いているとき。つまり、臨戦態勢にないふつうの状態から不意打ちで攻撃を受けたときです。まだ刀も抜いていない絶体絶命の状態から、一瞬で相手を迎撃するために生まれた戦い方。それが居合です。

一般的な居合道の試合では、物を切ったり対戦相手と刀を打ち合わせたりすることはありません。選手は2名同時に抜刀から始まる「形(かた)」の演武を行い、審判が作法や技の正確性を判定する形式です。

\次のページで「真剣と居合刀のざっくりとした違い」を解説!/

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