
簡単にわかるCDとDVDの違い!見た目で区別できる?構造やデータ容量の違いも工学系院卒ライターがわかりやすく解説!
光ディスクが虹色に輝く理由

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CDやDVDの記録面には、小さなくぼみがびっしり刻まれています。これをピットといい、デジタル信号に対応するものです。また、ピットはアナログレコードのように内側から外側に向かって渦巻状に列をなしており、この列をトラックといいます。トラックの間隔はCDが1.6μm、DVDが0.78μmでどちらも大変微細なため、光が回折という現象を起こして虹色に輝いて見えるのです。
データを書き込む前の記録型光ディスクにはピットがありませんが、渦巻き状のガイド溝(グルーブ)が存在します。グルーブの間隔はトラックと同じであるため、やはり虹色に光るのです。
CDとDVDの違いについて
CDとDVDの違いはもちろんそのデータ容量ですが、根本的な構造や読み書きするレーザー光も大きく異なっています。詳しく見ていきましょう。
1. 構造・レーザー光の違い

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CD・DVDとも厚さ1.2mmですが、CDが厚さ1.2mmの1枚のディスクなのに対し、DVDは厚さ0.6mmのディスク2枚を貼り合わせています。2枚貼り構造にしたのは、ディスクを薄くして読み取り精度を向上させるためでしたが、結果的に熱や湿気による反りに強くなり、さらには片面1層のみならず2層、表裏も使えて両面1層/2層と、データ容量を増やすことができたのです。
また、高密度化にともないDVDのピットはCDに比べてずっと小さく、記録・読み取りをするためのレーザー光もそれに合わせて波長が短くなっています。CDが波長780nmの 近赤外線レーザーに対し、DVDは波長650 nmの赤色レーザーです。
2. データ容量の違い
CDのデータ容量が650MBもしくは700MBに対し、DVDの容量は一番少ない片面1層(DVD-5ともいいます)でもCDの約7倍、映像133分相当の4.7GBになります。片面2層(DVD-9)は構造上1層の倍にはならないものの8.5GB、両面1層(DVD-10)は9.4GB、両面2層(DVD-18)は17GBです。
見た目だけで区別できる?
前述の通りDVDは2枚貼りのため、側面を見ると2層構造になっているのが確認できます。また、CDとDVDでピット(グルーブ)のサイズが違うため、記録面の光の反射の仕方が異なり、ピットが大きく粗いCDの方がわずかですが光沢が少ないです。
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