3分で簡単にわかる!形容詞と形容動詞の違いとは?活用や見分け方も現役塾講師がわかりやすく解説
ライター/空野きのこ
大学在学中から文学・国文法や教育について本格的に学び、現在は小中学生に勉強を教えている講師。その知識と経験を活かし、言葉の雑学を中心に分かりやすく解説していく。
形容詞と形容動詞はどちらも物事の性質や状態を表す言葉
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形容詞と形容動詞は中学受験でも出題されることのあるくらい基礎的な用語ですが、その違いについて迷う方も少なくないでしょう。そこでまずは両者の名前に共通する「形容」という言葉の意味をはっきりさせてから、ざっくりした違いについて見ていきましょう。
形容詞と形容動詞、その両方の名前に含まれている「形容」という言葉は、「物の形や性質、様子などを言い表したり、他のものに例えて表現する」という意味を持っています。そのため、形容詞と形容動詞はどちらも物事の性質や状態を表す言葉です。
形容詞と形容動詞のざっくりした違いは?
どちらも同じように物事の性質や状態を表す言葉である形容詞と形容動詞。その大きな違いは何なのかというと、まず言い切る形にしたときの語尾が異なります。
形容詞は言い切るときの語尾が「~い」で終わる
形容詞の代表的なものとして「美しい」などがあげられます。語尾に着目してみると、確かに「い」で終わっていますね。このように物事の性質や状態を表す言葉の中で、言い切るときに「い」で終わるものを形容詞と言います。
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形容動詞は言い切るときの語尾が「~だ」で終わる
形容動詞の代表的なものでは「きれいだ」などが挙げられます。語尾に着目してみると、やはり「だ」で終わっていますね。物事の性質や状態を表す言葉の中で、言い切るときに「だ」で終わるものを形容動詞と言います。
丁寧な形容動詞の注意点
例えば、「きれいです」という表現ならば、ひと昔前までの文法では「きれいだ」という形容動詞に丁寧な表現を加える「~です」をくっつけたものと考えられていました。
しかし、近年では「きれいです」を丁寧な言い方をした一語の形容動詞とする考えが支持され、このような、物事の性質や状態を表す言葉で語尾が「~です」で終わるものは丁寧な言い方をしている一語の形容動詞と教えられるようになりました。そのため古本として手に入れたり、人から譲り受けた古い文法の参考書を使っている人は注意が必要です。
英語文法に形容詞と形容動詞の区別はない?
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意外と混乱する人の多いのが、英語に形容動詞があるかどうか。ですが、形容動詞はあくまで国語文法を学ぶ上での用語の一つなので、英語を学ぶ上では形容動詞は出てきません。国語や古典、英語とさまざまな文法を学ぶ機会がふえ、ついつい混ぜこぜにしてしまいがちですが、しっかり区別できるようにしておきましょう。
形容詞と形容動詞は活用が違う
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形容詞と形容動詞では言い切るときの語尾に違いがあることはすでに説明しましたが、実はそもそも活用が違うのです。活用という言葉自体よくわからない方もいると思うので、そこから説明していきましょう。
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