
簡単でわかりやすい!きび砂糖と黒砂糖の違いとは?てんさい糖との違いや使い分け・健康への影響も雑学マニアが詳しく解説
今回はその茶色い砂糖の中からきび砂糖と黒砂糖の違いを、原料や精製法から確認しつつ、雑学マニアの田坂と一緒に解説していきます。

ライター/田坂バーシル
子供の頃から本の虫で、些細な事柄も調べずにはいられない性質。小説、漫画はもちろん、歴史、芸術、宗教、宇宙、アンダーグラウンドまで興味は尽きないようだ。今日も文字の大海原に驚きとときめきを求める雑学マニア。
きび砂糖と黒砂糖の違いとは?

image by iStockphoto
どちらもイネ科サトウキビ属の「さとうきび」という植物から作られるお砂糖です。きび砂糖と黒砂糖の違いをざっくりと説明すると、「原料は同じだが精製度が違う」ということになります。この2つの味や成分の違いを、使い方もあわせて解説していきましょう。
きび砂糖ってどんなもの?
きび砂糖とは、さとうきびから作られる含蜜糖という種類のお砂糖です。上白糖のような甘さと黒糖に似たコクがあるので、どんなお料理にも万能に使うことができます。サラサラとしているので普段は白砂糖を使っているという人も、きび砂糖なら試してみやすいと思いますよ。
また三温糖と見た目がよく似ていますが、同じ茶色でも三温糖は上白糖の糖液を煮詰めてカラメル化させたもの。ミネラル分が残っているきび砂糖とは全く違うものですので、混同しないようにしましょう。
こちらの記事もおすすめ

3分で分かる三温糖と上白糖の違い!製造工程の違い?カロリーや健康効果、風味の特徴や使い分け方など専業主婦歴10年の料理好きライターがわかりやすく解説
きび砂糖の原材料と精製法
甘蔗(かんしょ)とも呼ばれるさとうきびは暖かい気候を好むので、外国ではブラジル・アメリカ・中国・タイ・インドでの栽培が多く、日本では主に沖縄県・種子島などの鹿児島県南西諸島で栽培されています。高さ3〜4メートルまで成長するので、収穫直前のさとうきび畑はちょっとした森のようにも見えますよ。
上白糖よりも精製度の低いきび砂糖の精製法は、「さとうきび→圧搾・不純物除去→分蜜糖→原料糖・直消糖→煮詰め→結晶化→糖液→乾燥→きび砂糖」となっているそうです。
てんさい糖との違いは?

image by iStockphoto
てんさい糖とは、「甜菜(別名:さとう大根)」という野菜から作られているお砂糖のうち、精製度が低いもののことです。こちらもミネラル分を残した含蜜糖の仲間ですが、きび砂糖とは原料が違うのですね。甜菜の一大産地は北海道で、熱帯の植物であるさとうきびに比べ体を温める作用があるといわれています。
ミネラルはきび砂糖や黒砂糖よりも少ないのですが、整腸作用のあるビフィズス菌を増やすオリゴ糖が含まれているのがポイント。サラサラの粉末タイプなのでお料理や飲み物にサッと溶けるのが特徴で、上品で優しい甘さです。繊細で素材を活かすお料理にも適していると思います。
また、てんさい糖は冷めた時に甘みを強く感じるので、お料理によっては少なめに使用するのがおすすめです。開封後は固まりやすいので密閉容器に移すとよいでしょう。
こちらの記事もおすすめ

簡単でわかりやすい!てんさい糖の栄養と効能とは?砂糖なのに血糖値の上昇が緩やか?管理栄養士が詳しく解説
\次のページで「きび砂糖と黒砂糖は危険?」を解説!/