数学の授業で習う用語として「必要条件」と「十分条件」があるな。
これらは数学分野に限らず重要な言葉ですが、いまいち理解できていない人も多いはずです。
今回は「必要条件」と「十分条件」の違いについて、現役エンジニアのおおつけと一緒に解説していきます。

ライター/おおつけ

現役システムエンジニア兼ライター。前職は貿易商社の営業マン。知らない言葉は徹底的に調べるクセがあり、独自の単語帳を作っている。日々たくわえた広い知識を、わかりやすく紹介していく。

必要条件の意味

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「必要条件」と「十分条件」の違いを解説する前に、まずはそれぞれの言葉の意味を理解しましょう。それぞれの特性を知っておかなければ、比較したとしても違いが浮き彫りにならないからです。ここではまず「必要条件」の意味を解説していきます。

必ず満たさなければいけない条件

「必要条件」とは読んで字のごとく必要な条件、すなわち必ず満たさなければいけない条件のこと。命題(式によって表した判断)としては「PならばQが成立するとき、PはQの必要条件である」と言えます。つまり「Qが成り立つには、Pでなければいけない」ということですね。

必要条件の具体例

それでは「必要条件」の具体的な例を紹介しましょう。「リンゴならば果物である」は、リンゴがP、果物がQの関係にありますね。このとき果物はリンゴの「必要条件」にあたります。なぜならリンゴは野菜でもなければ、お肉でもお魚でもないからです。リンゴがリンゴであるためには果物である必要があります。

十分条件の意味

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「必要条件」とセットで語られることの多い「十分条件」。実は上記の「必要条件」の考え方が理解できていれば、意外とすんなりわかるんです。ここでは「十分条件」という言葉の意味を解説していきます。

\次のページで「満たしていれば十分な条件」を解説!/

満たしていれば十分な条件

「十分条件」は文字通り十分な条件のこと。言い換えれば、満たしていれば自動的に最低ライン以上クリアしている条件のことです。命題としては「PならばQが成立するとき、QはPの十分条件である」と言えます。つまり「PはQであるための条件を十分に満たしている」ということです。

十分条件の具体例

では「十分条件」とは具体的にどのようなものなのでしょうか。先述と同じく「リンゴは果物である」と言ったとき、リンゴがP、果物がQの関係にあります。このときリンゴは果物の「十分条件」です。

なぜならリンゴは果物の一種なため、十分に条件を満たしているから。ミカンもブドウも果物なので、リンゴは果物であるための必要条件ではなりません。そういう意味では、リンゴもミカンもブドウも果物の「十分条件」であると言えます。

必要条件と十分条件の違い

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ここまで「必要条件」と「十分条件」の違いを解説してきました。それではいよいよ両者の違いについて迫って見ましょう。これがわかると学校の成績が上がるだけでなく、ビジネスシーンで調査や統計、設計などをするときに役立ちますよ。

最低限の条件か、それ以上の条件か

「必要条件」は不可欠な条件、絶対満たさなければいけない条件です。土台になる概念、つまり抽象的で幅広い条件と言えます。リンゴは果物というカテゴリーに必ず属していなければいけません。なので果物はリンゴの「必要条件」にあたります。

これに対して「十分条件」は、最低限の条件を満たした条件です。土台になる概念よりも具体的で幅の狭い条件と言えます。リンゴは数ある果物の中の1つなので、果物であるための条件を満たしていますよね。リンゴは果物であるための「十分条件」なのです。

必要十分条件という言葉もある

最後に「必要十分条件」という関連用語を紹介しましょう。この言葉は文字通り「必要条件」でもあり「十分条件」でもある条件のことです。命題「PならばQ」と「QならばP」が同時に成り立つとき、「PはQの必要十分条件である(QはPの必要十分条件である)」と言います。例えば「100円があればお菓子が買える」が成り立つとき、「お菓子が買えるならば100円がある」も同時に言えるのです。

\次のページで「必要条件は最低限、十分条件はそれ以上の条件」を解説!/

必要条件は最低限、十分条件はそれ以上の条件

ここまで「必要条件」と「十分条件」のそれぞれの意味を解説し、最後に「必要条件」と「十分条件」の違いを見てきました。漠然としていた両者の区別が明確になったのではないでしょうか。

「必要条件」と「十分条件」という言葉は数学だけでなく、論理学やITの分野でも重要な概念を指しています。筆者はシステムエンジニアとしての業務で設計書を作成したりするのですが、その際にもこの2つの言葉は非常に重要な考え方です。ご自分の生活やビジネスを見直すと、いろいろなところに「必要条件」と「十分条件」が隠れていますよ。

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学問雑学

3分で簡単にわかる必要条件と十分条件の違い!必要十分条件もある?具体例も雑学好きライターがわかりやすく解説

満たしていれば十分な条件

「十分条件」は文字通り十分な条件のこと。言い換えれば、満たしていれば自動的に最低ライン以上クリアしている条件のことです。命題としては「PならばQが成立するとき、QはPの十分条件である」と言えます。つまり「PはQであるための条件を十分に満たしている」ということです。

十分条件の具体例

では「十分条件」とは具体的にどのようなものなのでしょうか。先述と同じく「リンゴは果物である」と言ったとき、リンゴがP、果物がQの関係にあります。このときリンゴは果物の「十分条件」です。

なぜならリンゴは果物の一種なため、十分に条件を満たしているから。ミカンもブドウも果物なので、リンゴは果物であるための必要条件ではなりません。そういう意味では、リンゴもミカンもブドウも果物の「十分条件」であると言えます。

必要条件と十分条件の違い

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ここまで「必要条件」と「十分条件」の違いを解説してきました。それではいよいよ両者の違いについて迫って見ましょう。これがわかると学校の成績が上がるだけでなく、ビジネスシーンで調査や統計、設計などをするときに役立ちますよ。

最低限の条件か、それ以上の条件か

「必要条件」は不可欠な条件、絶対満たさなければいけない条件です。土台になる概念、つまり抽象的で幅広い条件と言えます。リンゴは果物というカテゴリーに必ず属していなければいけません。なので果物はリンゴの「必要条件」にあたります。

これに対して「十分条件」は、最低限の条件を満たした条件です。土台になる概念よりも具体的で幅の狭い条件と言えます。リンゴは数ある果物の中の1つなので、果物であるための条件を満たしていますよね。リンゴは果物であるための「十分条件」なのです。

必要十分条件という言葉もある

最後に「必要十分条件」という関連用語を紹介しましょう。この言葉は文字通り「必要条件」でもあり「十分条件」でもある条件のことです。命題「PならばQ」と「QならばP」が同時に成り立つとき、「PはQの必要十分条件である(QはPの必要十分条件である)」と言います。例えば「100円があればお菓子が買える」が成り立つとき、「お菓子が買えるならば100円がある」も同時に言えるのです。

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