よくビジネスの場で見かける言葉が「本店」と「本社」です。
両者の違いがわからず、どちらを使用すればいいか迷ったことのある人もいるんじゃないか。
今回は「本店」と「本社」の違いについて、雑学好きライターのおおつけと一緒に解説していきます。

ライター/おおつけ

現役システムエンジニア兼ライター。前職は貿易商社の営業マン。知らない言葉は徹底的に調べるクセがあり、独自の単語帳を作っている。日々たくわえた広い知識を、わかりやすく紹介していく。

本店と本社の違い

image by iStockphoto

「本店」と「本社」と言えば何を思い浮かべるでしょうか。「本店」は「店」が入っているので、お店にしか使わないの言えばそうではありませんし、「本社」は「会社」を連想させるのでオフィスを指すのかと言うとそうではありません。ここでは混同されがちな「本店」と「本社」の違いについて解説していきます。

本店:登記上の事業所

「本店」は法人の登記簿に記載された事業所のこと。株式会社に限らずすべての法人は設立時に必ず1つの事業所を本店として届けなければなりません。「本店」に指定した事業所で必ず事業をしなければならない義務はなく、法律上の用語と言えます。「店」という言葉があるものの、店舗があるかどうかとは関係がないんですね。

本社:事業上の重要拠点

「本社」は事業を推進する上で、重要な拠点となる事業所のこと。必ずしも「本店」、つまり登記上の事業所と一致している必要はありません。また複数の事業所をそれぞれ「本社」としても問題なく、例えば「東京本社」と「大阪本社」を持っている企業も存在します。

\次のページで「本店と本社の使い分け方」を解説!/

本店と本社の使い分け方

image by iStockphoto

「本店」と「本社」の意味上の違いについてはおわかりいただけたと思います。では実際のビジネスシーンでこの2つを使い分ける場合、どのような基準で選べばいいのでしょうか。ここでは「本店」と「本社」の使い分け方について解説していきます。

本店:登記や税務で使用

「本店」は登記の作成や定款(会社のルール)の作成時に使用します。また開業届や確定申告など、税務関係の届け出においても使われる言葉です。あまり自社ホームページや名刺に記載したりすることはありません。あくまで「お役所向けの言葉」というニュアンスで使用すると無難でしょう。

本社:事業上の連絡先として使用

「本社」は事業をする上での連絡先として使用するのが良いでしょう。具体的には自社ホームページや名刺に記載することで、電話や郵便物などを事業拠点あてにすることができます。また取引先と連絡を取る際も、あくまで事業ベースで考え「本社」の情報を教えるのが適切です。

その他の用語との違い

image by iStockphoto

「本店」と「本社」以外にも、似たようなビジネス用語は存在します。代表的なものが「本部」と「本舗」です。こちらもよく見かける言葉ではありますが、どういう意味なのかまでは理解して使っていない人も多いはず。ここではこれらの言葉についても解説していきます。

\次のページで「本部:事業部単位に切り分けた拠点」を解説!/

本部:事業部単位に切り分けた拠点

「本部」とは「本社」から事業部単位に切り分けた重要拠点を指します。例えば「本社」から営業拠点を切り離したい場合、「営業本部」という形で「本社」配下の事業所を設置することがほとんど。「本部」という言葉は単独で使われることはなく、「〇〇本部」という専門分野を示す場合が多いです。

本舗:特定の商品を製造・販売する大元

老舗の和菓子屋さんなどで見かける言葉が「本舗」です。この言葉は特定の商品を製造・販売する大元の店という意味。例えば「〇〇まんじゅう本舗」と書けば、「〇〇まんじゅう」という商品についての製造・販売はここが大元ですという意味です。本舗でなければ、本舗から仕入れて売っているということなんですね。

ちなみに「本舗」という言葉は古き良き時代のイメージがあるため、歴史の浅い企業のブランディングとして用いられることがあります。

本店は登記上の事業所、本社は事業上の重要拠点

ここまで「本店」と「本社」の違い、「本店」と「本社」の使い分け、そしてその他の用語との違いについて解説してきました。ビジネスシーンでの使用イメージがだいぶ固まったのではないのでしょうか。

職場や取引先でどのような表記を使っているかによってニュアンスは変わります。今後は何気なく見かけた「本店」や「本社」という言葉に注目してみてはいかがでしょうか。

" /> 3分で簡単にわかる本店と本社の違い!登記に書くのはどっち?使い分けや本部との違いも雑学好きライターがわかりやすく解説 – Study-Z
ビジネス雑学

3分で簡単にわかる本店と本社の違い!登記に書くのはどっち?使い分けや本部との違いも雑学好きライターがわかりやすく解説

よくビジネスの場で見かける言葉が「本店」と「本社」です。
両者の違いがわからず、どちらを使用すればいいか迷ったことのある人もいるんじゃないか。
今回は「本店」と「本社」の違いについて、雑学好きライターのおおつけと一緒に解説していきます。

ライター/おおつけ

現役システムエンジニア兼ライター。前職は貿易商社の営業マン。知らない言葉は徹底的に調べるクセがあり、独自の単語帳を作っている。日々たくわえた広い知識を、わかりやすく紹介していく。

本店と本社の違い

image by iStockphoto

「本店」と「本社」と言えば何を思い浮かべるでしょうか。「本店」は「店」が入っているので、お店にしか使わないの言えばそうではありませんし、「本社」は「会社」を連想させるのでオフィスを指すのかと言うとそうではありません。ここでは混同されがちな「本店」と「本社」の違いについて解説していきます。

本店:登記上の事業所

「本店」は法人の登記簿に記載された事業所のこと。株式会社に限らずすべての法人は設立時に必ず1つの事業所を本店として届けなければなりません。「本店」に指定した事業所で必ず事業をしなければならない義務はなく、法律上の用語と言えます。「店」という言葉があるものの、店舗があるかどうかとは関係がないんですね。

本社:事業上の重要拠点

「本社」は事業を推進する上で、重要な拠点となる事業所のこと。必ずしも「本店」、つまり登記上の事業所と一致している必要はありません。また複数の事業所をそれぞれ「本社」としても問題なく、例えば「東京本社」と「大阪本社」を持っている企業も存在します。

\次のページで「本店と本社の使い分け方」を解説!/

次のページを読む
1 2 3
Share: