マザーズ:新興企業向けの審査基準が低い市場
「マザーズ」は「東証」が新興企業を対象として作った株式市場のことです。「マザーズ」の上場基準は低く、また成長性を重視しているため、経営者としては上場しやすいと言えます。投資家としても、安く買った株式が高くなるという意味で値上がり益の期待できる市場です。
正式名称は「東証マザーズ」。「1部」や「2部」が体力のある企業への投資を促しているのに足して、「マザーズ」はこれからの企業を応援するための市場と言えます。
JASDAQ:信頼性、革新性、地域・国際性を重視した市場
「JASDAQ(ジャスダック)」は信頼性、革新性、地域・国際性を重視した市場です。上場の審査基準としては継続性や収益性、健全性、コーポレートガバナンスの遵守、内部管理体制、企業内容の開示など、利益よりも信頼できる企業かどうかがコンセプト。
「JASDAQスタンダード」と「JASDAQグロース」という区分があり、それぞれ老舗で安定した企業は前者、新興で成長性のある企業は後者へ上場されます。
その他の証券取引所
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日本国内には他にも3つの証券取引所があり、それぞれに独自の株式市場を保有しています。ここでは「東証」以外の証券取引所と、そこで運営されている株式市場を見ていきましょう。
1.札幌証券取引所
「札幌証券取引所」は通称「札証」と呼ばれる北海道の証券取引所です。「本則市場」というメイン市場と、「アンビシャス市場」と呼ばれる新興企業向け市場があります。「アンビシャス市場」の上場条件は北海道に関連する企業ということです。
2.名古屋証券取引所
「名古屋証券取引所」は通称「名証」と呼ばれる愛知県の証券取引所です。「東証」同様に「1部」と「2部」が存在します。また「セントレックス」という、中部地方以外からの企業を受け入れた株式市場がある点も「名証」の特徴です。
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