今回はアクリル絵の具と水彩絵の具の違いについて学んでいきます。この2つは絵の具の材料が異なるから、それぞれ得意な分野とそうでない分野があるらしいのです。そこで創作大好きライターの城崎が、自身の経験を含めながら解説してくれるぞ。

ライター/城崎ミト

創作大好きライター。アナログでもデジタルでも絵を描く。散らかす癖があるので、もっぱらイラストマーカーを使う。

なぜアクリル絵の具と水彩絵の具を間違えやすい?

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アクリル絵の具と水彩絵の具は異なる絵の具です。しかし「同じものじゃないの?」と疑問に思う方が多く見られます。2つの絵の具を混同しやすい理由は2点です。

1.どちらも水に溶いて使うから

アクリル絵の具も水彩絵の具も、絵の具を水に溶いて使いますよね。油絵の場合は溶き油を使うので、全く違う画材であることがわかります。しかしアクリル絵の具も水彩絵の具も水を使うので、どちらがどうか混同しやすいのです。

2.アクリル絵の具は水彩絵の具の代わりとして使えるから

アクリル絵の具は水分量によって水彩絵の具のようなタッチで描くことができます。水彩絵の具の種類は「透明水彩」と「不透明水彩」の2つ。透明水彩は、白の余白を残しながら淡いタッチで描く絵の具。不透明水彩は、ポスターなどメリハリのあるイラストを描く絵の具です。アクリル絵の具は絵の具を溶く水の量で、どちらのタッチも再現することができます。

すると「同じように描けるなら、2つの絵の具の違いはないのでは?」と我々を混乱させるのです。

アクリル絵の具と水彩絵の具の違いを4つ紹介

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似ているように感じるアクリル絵の具と水彩絵の具ですが、大きな違いは4つあります。

違いその1.絵の具を作る材料

絵の具は色の素となる顔料と、接着剤を混ぜて作られます。この接着剤の種類によって絵の具の種類が異なるのです。アクリル絵の具は顔料の接着剤として「アクリル樹脂」が使われています。水彩絵の具に使われている接着剤は「アラビアゴム」という樹脂。全く異なる材料が使われているのですね。

\次のページで「違いその2.絵のタッチ」を解説!/

違いその2.絵のタッチ

アクリル絵の具と水彩絵の具はそれぞれ得意分野が異なります。アクリル絵の具は一度描いて時間が経つと水をかけても溶けません。絵の具が固まった上から塗り重ねることができるので、油絵のように絵の具を盛って、表面をゴツゴツさせることができます。使い方によって水彩絵の具のように使えたり、油絵のように使えたりするので面白い画材ですよね。

水彩絵の具は乾いた後も水をかけると溶ける特性があります。そのため一度塗った絵の具の色にさらに色味を追加したり、ぼかしたりすることが得意です。塗り重ねることで偶然できた色合いやぼかしの味わいなど、塗る工程を楽しむことができるのも水彩の魅力になります。

違いその3.接着性

2つの絵の具は接着性に大きな違いがあります。水彩絵の具は紙に描くことを前提としていますが、アクリル絵の具は紙以外にも塗ることができるのです。例えば木の板やプラスチック、コンクリートにも塗ることができます。筆者が手作りドールを作った時も、顔をアクリル絵の具で描きました。水彩絵の具だと素材が絵の具を弾いてしまいますし、もし水に濡れると色が落ちて大変なことになりますよね。

違いその4.耐久性

アクリル絵の具と水彩絵の具は耐久性に違いがあります。水彩絵の具は水をかけると絵の具が溶けてしまううえに、色が変わりやすいのです。もし水彩絵の具で描いた絵を長持ちさせたい場合は、耐光性のあるものや色が変わりにくい画材を選んで使うことがおすすめ。アクリル絵の具は固まれば変色やひび割れは心配しなくて良いと言われています。

しかしアクリル絵の具は耐久性がある代わりに、塗って固まったものは修正できないデメリットが。例えばアクリル絵の具を塗った筆をそのまま放置すると、いくら洗っても落ちなくなります。扱いにはご注意ください。

アクリル絵の具と水彩絵の具のおすすめの使い方

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最後にアクリル絵の具と水彩絵の具のそれぞれのおすすめの使い方についてご紹介します。

紙以外にも塗るならアクリル絵の具

アクリル絵の具の強みは色々な素材に塗れること。また固まれば水に濡れても溶けないので、ベタついたりもしません。雨に濡れるような場所に展示する時や、ドールやキーホルダーなど外に持ち出す可能性のあるものにも使えます。またアクリル絵の具にさらに別の媒体を混ぜることで、砂が混じったような絵になったりツヤを出したり、またはマットな表現になったりと豊かな表現ができるのです。

色々な表現方法を試したい人は、ぜひアクリル絵の具を使ってみてください。

\次のページで「初心者向けなのは水彩絵の具」を解説!/

初心者向けなのは水彩絵の具

水に溶けやすく水彩画の保存の仕方が難しい水彩絵の具は、一見「扱いにくいかな?」と思われがち。しかし絵を描くことに慣れていない人にこそ水彩絵の具がおすすめです。乾いた後からも水でぼかしたり、グラデーションをつくったりできるので、色味の調整がしやすく塗り重ねるだけで味わいのある絵になります。小学校でも図工の授業で初めに使うのは、水彩絵の具ですよね。

また筆やパレットといった画材の扱いやすさもメリットの1つです。洗い忘れて絵の具が固まっても、筆は洗えば元通りになりますし、パレットの絵の具は水で溶かせば再び使えます。道具の扱いが苦手な方はぜひ水彩絵の具を使ってみてください。

アクリル絵の具と水彩絵の具は別物

アクリル絵の具と水彩絵の具は材料が違うため、それぞれ異なる特徴があります。中でも目立つ違いは、耐水性と耐久性です。色の味わいや目的によっても得意分野が異なりますので、自分が作りたい作品に合わせて使い分けると良いでしょう。

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雑学

簡単でわかりやすい!アクリル絵の具と水彩絵の具の違いとは?特徴やおすすめの使い方も創作大好きライターが詳しく解説

今回はアクリル絵の具と水彩絵の具の違いについて学んでいきます。この2つは絵の具の材料が異なるから、それぞれ得意な分野とそうでない分野があるらしいのです。そこで創作大好きライターの城崎が、自身の経験を含めながら解説してくれるぞ。

ライター/城崎ミト

創作大好きライター。アナログでもデジタルでも絵を描く。散らかす癖があるので、もっぱらイラストマーカーを使う。

なぜアクリル絵の具と水彩絵の具を間違えやすい?

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アクリル絵の具と水彩絵の具は異なる絵の具です。しかし「同じものじゃないの?」と疑問に思う方が多く見られます。2つの絵の具を混同しやすい理由は2点です。

1.どちらも水に溶いて使うから

アクリル絵の具も水彩絵の具も、絵の具を水に溶いて使いますよね。油絵の場合は溶き油を使うので、全く違う画材であることがわかります。しかしアクリル絵の具も水彩絵の具も水を使うので、どちらがどうか混同しやすいのです。

2.アクリル絵の具は水彩絵の具の代わりとして使えるから

アクリル絵の具は水分量によって水彩絵の具のようなタッチで描くことができます。水彩絵の具の種類は「透明水彩」と「不透明水彩」の2つ。透明水彩は、白の余白を残しながら淡いタッチで描く絵の具。不透明水彩は、ポスターなどメリハリのあるイラストを描く絵の具です。アクリル絵の具は絵の具を溶く水の量で、どちらのタッチも再現することができます。

すると「同じように描けるなら、2つの絵の具の違いはないのでは?」と我々を混乱させるのです。

アクリル絵の具と水彩絵の具の違いを4つ紹介

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似ているように感じるアクリル絵の具と水彩絵の具ですが、大きな違いは4つあります。

違いその1.絵の具を作る材料

絵の具は色の素となる顔料と、接着剤を混ぜて作られます。この接着剤の種類によって絵の具の種類が異なるのです。アクリル絵の具は顔料の接着剤として「アクリル樹脂」が使われています。水彩絵の具に使われている接着剤は「アラビアゴム」という樹脂。全く異なる材料が使われているのですね。

\次のページで「違いその2.絵のタッチ」を解説!/

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