延びる:対象につぎ足される
延びるは対象につぎ足されて長くなることをさします。「延」を使った熟語を例にみてみましょう。
延長:①長さ・期間などを予定よりも長く延ばすこと。また、延ばした部分。②長さや距離などをひとまとめにした場合の全体の長さ。全長。③与えられた線分を、より長い線分に延ばしたり、一方向を延ばして半直線にしたり、両方向を延ばして直線全体にしたりすること。また、そのようにしてできた線分・半直線・直線。④ある物事の続きと考えられること。
延滞:(金銭の納入や支払いなどが)期日に遅れてとどこおること。
延期:決めた期日・期限をのばすこと。
(出典:大辞林)
延長、延滞、延期のすべてに通ずる特徴は時間に関係があるということ。特に意識を向けたいのは決められた時間が基準になっている点です。延長は決められた時間よりも長くなること、延滞は決められた時間よりも遅れること、延期は決められた時間よりも期限をのばすことを意味していますね。また、時間とあわせて決められた距離についても、その長さが長くなる場合に「延」の漢字が使われています。
共通していえるのは「延」という漢字は既に決められた対象(時間や距離)の長さ自体は変わらず、それに加えてどうなったのかということを表す場合に使われているということですね。
類義語と対義語は?
ここからは「伸びる」と「延びる」の類義語と対義語についてみていきます。同じような状態を表現するために使われる言葉や、逆の意味を持つ言葉について比較することで、さらに理解を深めていきましょう。
「伸びる」の類義語と対義語
伸びるの類義語は増加する、膨らむ、発展する、育つ、広がる、昇る、押し広げるなどがあげられます。繰り返しになりますが、これらの単語に共通するのは、対象自体が変化をしているという点ですね。また、伸びるの対義語は縮む、屈(かが)むあたりになるようです。こちらも対象自体の状態の変化を表した言葉になりますね。
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