この記事では「聞く」「聴く」「訊く」の違いについて見ていきます。どちらも音や声が耳に入ってくるイメージがありますが、明確な違いを説明できる人は少ないんじゃないか。違いはずばり意識を向けるかどうか、相手に尋ねるかどうかにあるようですが、調べてみると使い方・表現に明確な違いがあるみたいです。今回はそんな「聞く」「聴く」「訊く」の違いから、使い分け方、英語表記まで雑学好きライターのよっこいと一緒に解説していきます。

ライター/よっこい

飲食業、映像職、エンジニアを経てwebライターへ。さまざまな職を経験した観点から、雑学の知識を分かりやすく解説していく。

「聞く」「聴く」「訊く」はどう違う?

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「聞く」「聴く」「訊く」の違いについてご存知でしょうか?正しい意味や使い分け方を知らずに使っていませんか?この3つには明確な違いがあるようです。この違いが分かると表現の幅が広がるでしょう。では早速、「聞く」「聴く」「訊く」の違いについて解説していきます。

聞く:耳に自然と入ること

「聞く」は耳に自然と入ることを意味しています。自分が何も意識せずとも勝手に音や声が、耳に入ってくる時に「聞く」を使うのです。また「言うことを聞く」などのように、相手の言うことを受け入れることも表します。一般的に最も多く使われるのが「聞く」なのです。

聴く:耳を傾ける、注意して耳にとめること

「聴く」は耳を傾ける、注意して耳にとめることを意味しています。勝手に入ってくるのではなく、自分の意思で音や声を耳に入れようとする時に「聴く」を使うのです。また「授業を聴く」などのように、何かを身につけたり習得したりする場合にも「聴く」を使います。

訊く:尋ねるまたは問うこと

「訊く」は尋ねるまたは問うことを意味しています。音や声を聞き流すのではなく、相手に尋ね質問する時に「訊く」を使うのです。また相手に言い訳させる暇を与えずに、次々に問いただすという意味も持ちます。ただし「訊」は常用外漢字なので、使われる機会はあまりありません。

\次のページで「「聞く」「聴く」「訊く」の使い分け方」を解説!/

「聞く」「聴く」「訊く」の使い分け方

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「聞く」「聴く」「訊く」の違いが分かってきましたね。それでは具体的にどのような場面で使い、どのように使い分けるのか気になりますよね?具体例と共に、さらに「聞く」「聴く」「訊く」の違いについて理解を深めましょう。

聞く:声や音が自然と耳に入ってくる場合

「聞く」は声や音が自然と耳に入ってくる場合に使いましょう。「物音が聞こえる」「人の話を聞く」などのように、意識を向けていようがいまいが使うことができます。意味が広い言葉なので、次の例文のように様々な場面で使うことが可能なのです。

・下の階からわずかに物音が聞こえる
・商店街で最近お気に入りのグループの音楽が聞こえてきてテンションが上がった
・親の言うことを聞いて大人しく勉強することにした

聴く:集中して耳に入れる場合

「聴く」は集中して耳に入れる場合に使いましょう。「音楽を聴く」「演説を聴く」などのように、意識を集中させてじっくり耳を傾けようとする時に使うのです。次に示す例文で詳しく見てみましょう。

\次のページで「訊く:質問して問いただしたい場合」を解説!/

・最近の趣味はアニソンを聴くことです
・これ以上単位を落とせないので、必死に授業を聴く
・国民の声をもっとしっかり聴いてほしい

訊く:質問して問いただしたい場合

「訊く」は質問して問いただしたい場合に使いましょう。「道を訊く」「理由を訊く」などのように、相手に尋ねたり、質問したりしたい時に使うのです。次の例文のように使うといいでしょう。

・駅までの道を訊いたのにまた迷ってしまった
・警察に事情を訊かれて緊張した
・彼女はどうしたいのか本音を訊いた

「聞く」「聴く」「訊く」の英語表記は?

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ここまで日本語での「聞く」「聴く」「訊く」の違いについて見てきましたが、英語表記にも違いはあるのでしょうか。実は英語には大きく3つの「きく」を表す単語があります。うまく使い分けることで、微妙なニュアンスの差を伝えることができるでしょう。

聞く:hear

日本語の「聞く」は英語の「hear」で表すことができます。「hear」は音や声が聞こえるという意味を持ち、「聞く」が一番意味合いが近いです。声が聞こえることを「hear voices」というように表現します。

\次のページで「聴く:listen」を解説!/

聴く:listen

日本語の「聴く」は英語の「listen」で表すことができます。「listen」は耳を傾ける、意識を向けて聴くという意味を持つので、「聴く」が適しているのです。音楽を聴くを「listen to music」と表現します。

訊く:ask

日本語の「訊く」は英語の「ask」で表すことができます。「ask」は尋ねる、質問するという意味を持っているので、「訊く」が適しているのです。道を訊くを「ask a direction」と表現します。

「聞く」「聴く」「訊く」を正しく使い分けよう

「聞く」「聴く」「訊く」の違いは、意識を向けているか、相手に尋ねているかです。自分の意思と関係なく耳に入ってくる場合は「聞く」、意識を傾けてしっかり耳に入れる場合は「聴く」、相手に尋ねたり質問したりする場合は「訊く」を使いましょう。迷った時は広い意味を持つ「聞く」を使うといいです。「聞く」「聴く」「訊く」を正しく使い分けて、表現の幅を広げていきましょう。

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雑学

3分で簡単に分かる「聞く」「 聴く」「 訊く」の違い!意味や使い分け・英語表記も雑学好きライターがわかりやすく解説

この記事では「聞く」「聴く」「訊く」の違いについて見ていきます。どちらも音や声が耳に入ってくるイメージがありますが、明確な違いを説明できる人は少ないんじゃないか。違いはずばり意識を向けるかどうか、相手に尋ねるかどうかにあるようですが、調べてみると使い方・表現に明確な違いがあるみたいです。今回はそんな「聞く」「聴く」「訊く」の違いから、使い分け方、英語表記まで雑学好きライターのよっこいと一緒に解説していきます。

ライター/よっこい

飲食業、映像職、エンジニアを経てwebライターへ。さまざまな職を経験した観点から、雑学の知識を分かりやすく解説していく。

「聞く」「聴く」「訊く」はどう違う?

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「聞く」「聴く」「訊く」の違いについてご存知でしょうか?正しい意味や使い分け方を知らずに使っていませんか?この3つには明確な違いがあるようです。この違いが分かると表現の幅が広がるでしょう。では早速、「聞く」「聴く」「訊く」の違いについて解説していきます。

聞く:耳に自然と入ること

「聞く」は耳に自然と入ることを意味しています。自分が何も意識せずとも勝手に音や声が、耳に入ってくる時に「聞く」を使うのです。また「言うことを聞く」などのように、相手の言うことを受け入れることも表します。一般的に最も多く使われるのが「聞く」なのです。

聴く:耳を傾ける、注意して耳にとめること

「聴く」は耳を傾ける、注意して耳にとめることを意味しています。勝手に入ってくるのではなく、自分の意思で音や声を耳に入れようとする時に「聴く」を使うのです。また「授業を聴く」などのように、何かを身につけたり習得したりする場合にも「聴く」を使います。

訊く:尋ねるまたは問うこと

「訊く」は尋ねるまたは問うことを意味しています。音や声を聞き流すのではなく、相手に尋ね質問する時に「訊く」を使うのです。また相手に言い訳させる暇を与えずに、次々に問いただすという意味も持ちます。ただし「訊」は常用外漢字なので、使われる機会はあまりありません。

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