3分で簡単にわかる!「探す」と「捜す」の違いとは?定義や使い分けも主婦ライターが詳しくわかりやすく解説
ライター/えぬとも
文学好きな主婦ライター。大学時代は日本文学を専攻しつつ、日本語学や日本美術史など幅広く学ぶ。今回は、その知識を生かして、2つの言葉の違いをわかりやすく解説していく。
「探す」と「捜す」の違いは?
「探す」と「捜す」のように、異なる漢字でありながら訓読みが同じになるものを「同訓異字」といいます。「探す」と「捜す」、日常的によく使う言葉ではありますが、意味もよく似ていて使い分けが非常に難しいのでどちらを使うか迷った経験がある方も多いのではないでしょうか。
使い分けのポイントは、「何をさがしているか」。違いをざっくりと説明すると、「探す」は欲しいものをさがすとき、「捜す」は見えなくなったものをさがすときに使います。それでは、それぞれの意味や使い方を詳しく見ていきましょう。
見つけ出そうとして方々を見たり、歩きまわったり、人に聞いたりする。尋ね求める。
【補説】ふつう、見えなくなったものをさがす場合には「捜」、欲しいものをさがす場合には「探」を用いる。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「さがす【探す/捜す】」
「探す」の使い方
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辞書の補説にもある通り、「探す」は、主に欲しいものを見つけたいときに使います。また、未知のものや実在するかどうかわからないものをさがすときにもこちらの「探す」。例えば、プレゼントなどの欲しいもの、見つかるかどうかわからないものがこれに当たります。「探索」や「探査」などの熟語からイメージすると覚えやすいですね。次に具体的な例文をあげます。
新居を探す。
仕事を探す。
宝物を探す。
父の面影を探す。
彼女に送るためのプレゼントを探す。
このように、新居や仕事など見つけたいとは思っているものの、適したものがあるかどうかわからない場合や、宝物など存在するのかどうかもわからないものに対しても「探す」を使います。
「捜す」の使い方
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「捜す」は、見えなくなったものをさがすときに使います。確実に存在しているものを見失った場合や、既知のものをさがすときにはこちらの「捜す」。例えば、行方不明のもの、もともと手元にあったのに見失ってしまった場合に使うことが多いです。「捜査」という熟語からもイメージしやすいので覚えておきましょう。次に、例文をあげます。
犯人を捜す。
紛失物を捜す。
失くしてしまった携帯電話を捜す。
行方不明者を捜す。
落とし物を捜す。
このように、紛失物や落とし物のように自分が持っていたはずものを見失った場合や、犯人のようにそこにはいないが確実に存在することがわかっている場合にも、こちらの「捜す」を使います。
状況によって使い分けが必要な場合も!
同じものを”さがす”場合でも、状況によって使う漢字が変わってくる場合もあります。例えば、「財布をさがす」場合。新しい財布が欲しくて気に入るものがないかさがしている場合は「探す」、どこかで失くしてしまった財布を見つけようと探している場合が「捜す」を使います。また、企業の求人などで人材をさがしている場合には「人探し」、行方不明になった人をさがしている場合は「人捜し」が適切です。
状況も理解した上で使い分けをするのは難しいですが、正しい漢字を使うことで相手にはより伝わりやすくなります。使い分けのポイントをしっかりと押さえておきましょう。
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