この記事では「履歴書」と「職務経歴書」の違いについてみていきます。2つとも就職活動の時に使用する書類というイメージがあるよな。どちらも自分自身のことを書くことは同じですが、それぞれ持つ意味や役割が違うみたいです。
今回は仕事に就く上で欠かせないこの2つの文書を、作成のポイントを含めて、企業での採用を数多く対応しているビジネス文書作成の熟練ライター西風と一緒に解説していきます。

ライター/西風

企業で10年以上にわたり人材採用に直接携わりながら企画書・論文を作成。現在は後進育成にも注力。文章のわかりやすさはもちろん、言葉の意味や使い方にもこだわり、わかりやすく正確な情報をお届けします。

「履歴書」と「職務経歴書」の違いとは?

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この2つは就職活動のときに企業から提出を求められることが多い文書です。しかし、2つとも自分自身のことを記載する文書のため、それぞれの明確な意味や役割の違いがわからない人も多いのではないでしょうか。

2つの違いを理解することで、就職活動で欠かせない文書としての役割がわかります。作成のポイントがわかれば、企業とのスムーズなやりとりに有効です。早速その違いについて、詳しくみていきましょう。

「履歴書」はプロフィールを示す文書

「履歴書」は個人の履歴を示す文書です。名前や住所・連絡先の他、大まかな学歴・職歴・スキルなどのプロフィールを記載します。

「職務経歴書」は能力や経験を示す文書

「職務経歴書」は個人の仕事に関する経歴を示す文書です。過去の企業での業務経験や、保有している資格やスキルなど、仕事に関連する情報を記載します。

「履歴書」の意味と役割

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ここから「履歴書」と「職務経歴書」の違いに着目しながら、意味と役割についてくわしく見ていきましょう。

\次のページで「「履歴書」の意味」を解説!/

「履歴書」の意味

「履歴書」を辞書で調べてみると、以下のように意味が記載されています。

履歴を書いた書類。

出典:デジタル大辞泉

「履歴」は、その人が経てきた学業や職業など、という意味を持ちます。「履歴書」は、「履歴」を記載した文書、ということですね。

「履歴書」の役割

「履歴書」の役割は、自身のプロフィールを相手に伝えることです。就職活動の採用面接では、何の前情報もなく自身の略歴を説明していると時間が多くかかってしまいます。そこで、「履歴書」の出番です。「履歴書」が大まかな自身の人柄を伝えてくれるので、話の焦点を当てたいところに時間を使うことができます

そのため、「履歴書」には自身のプロフィールを相手に伝えるといった重要な役目があるのです。一方、採用する企業側の視点として、採用後に管理する人事情報を提出してもらう書類という役割もあります。

「職務経歴書」の意味と役割

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「履歴書」との違いを注視しながら、「職務経歴書」の意味と役割をくわしく見ていきましょう。

「職務経歴書」の意味

「職務経歴書」を辞書で調べてみると、辞書に「職務経歴書」の登録がないことがわかります。そのため、「職務経歴書」は「職務」と「経歴」の文書と分解して調べてみましょう。まずは「職務」についてです。

\次のページで「「職務経歴書」の役割」を解説!/

その人が担当している仕事。役目。つとめ。

出典:デジタル大辞泉

次に「経歴」です。

1.今まで経験してきた仕事・身分・地位・学業などの事柄。履歴。
2.実際に見聞きしたり体験したりすること。経験。
3.年月を経ること。年月の過ぎ去ること。
4.ある地域内をめぐり歩くこと。

出典:デジタル大辞泉

ここでは主に1が該当します。「職務経歴書」とは、その人が担当・経験してきた仕事の履歴を示す文書、ということですね。

「職務経歴書」の役割

「職務経歴書」の役割は、自身の持つ能力や資格の詳細を伝えることです。採用する企業側にも求めている能力や資格があります。それを確かめずに採用面接を繰り返していては、面接する側もされる側も非効率ですよね。そのため「職務経歴書」には自身の職務の経歴を要約して企業側に伝える大事な役割があるのです。

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「履歴書」と「職務経歴書」作成のポイント

各書類を作成する際のポイントについて解説します。

「履歴書」作成のポイント

「履歴書」は自身の経験してきた出来事をベースに記載しましょう。自身が体験したエピソードに基づく記載であれば、記載内容の説得力があがります。企業側は求める人材像に合致しているか具体的に判断が可能です。

志望動機はエピソードを添えながら入社後のキャリアアップをイメージして記載することで、入社意欲の高さを伝えられます。自己PRは企業側が求める人材像を見極め、それに合致するエピソードを添えながら記載しましょう。そうすることで、企業側に自身のイメージをしてもらいやすくなります。「履歴書」は自身の履歴を表す文書なので、自身が経験した出来事を有効に活用して作成するのがポイントです。

「職務経歴書」作成のポイント

「職務経歴書」は自身の経験してきた職務や取得したスキル・資格をベースに記載しましょう。企業側は求める経験やスキル・資格の所持を確認したいため、それらの具体的な記載が必要です。

職務経歴は今まで勤務した企業・部署・職務などを詳細に記載します。長い文章になると読みにくくなるため、箇条書きを用いて端的に記載することが大切です。自己PRは上記職務経歴の内容に沿って、実績や数値を添えて記載しましょう。企業側が求める人材像を把握し、効果的なアピールにつながる実績を提示するとよいでしょう。

書類の役割によって内容を書き分けよう

「履歴書」と「職務経歴書」の違いについて詳しくみてきました。2つとも自分自身のことを記載する文書であることは同じですが、役割の異なる文書であることがわかります。また、採用活動時にはそれぞれの文書の役割を理解して効果的な文書を作成することの大切さもわかりました。似たような意味を持つ言葉でもまったく違う役割を持つ…このように意味や役割を調べてみると、日本語の楽しさ・奥深さを感じずにはいられませんね。

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雑学

3分で簡単にわかる「履歴書」と「職務経歴書」の違い!意味や役割・作成のポイントをビジネス文書熟練者がわかりやすく解説

この記事では「履歴書」と「職務経歴書」の違いについてみていきます。2つとも就職活動の時に使用する書類というイメージがあるよな。どちらも自分自身のことを書くことは同じですが、それぞれ持つ意味や役割が違うみたいです。
今回は仕事に就く上で欠かせないこの2つの文書を、作成のポイントを含めて、企業での採用を数多く対応しているビジネス文書作成の熟練ライター西風と一緒に解説していきます。

ライター/西風

企業で10年以上にわたり人材採用に直接携わりながら企画書・論文を作成。現在は後進育成にも注力。文章のわかりやすさはもちろん、言葉の意味や使い方にもこだわり、わかりやすく正確な情報をお届けします。

「履歴書」と「職務経歴書」の違いとは?

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この2つは就職活動のときに企業から提出を求められることが多い文書です。しかし、2つとも自分自身のことを記載する文書のため、それぞれの明確な意味や役割の違いがわからない人も多いのではないでしょうか。

2つの違いを理解することで、就職活動で欠かせない文書としての役割がわかります。作成のポイントがわかれば、企業とのスムーズなやりとりに有効です。早速その違いについて、詳しくみていきましょう。

「職務経歴書」は能力や経験を示す文書

「職務経歴書」は個人の仕事に関する経歴を示す文書です。過去の企業での業務経験や、保有している資格やスキルなど、仕事に関連する情報を記載します。

「履歴書」の意味と役割

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ここから「履歴書」と「職務経歴書」の違いに着目しながら、意味と役割についてくわしく見ていきましょう。

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