
簡単でわかりやすい!伯父と叔父の違いとは?小父との違いも元教員ライターが詳しく解説!
伯父と叔父の語源と由来

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伯父と叔父を使い分ける背景には、中国の儒教の考え方の影響があると言われています。中国では親からもらった名前を大事にする風習が古くからあり、名前を日常生活で気軽に使いませんでした。そこで名前とは別で、現在のニックネームのようにつけられていたのが「字(あざな)」です。
伯父・叔父の表記もこの「字」に由来しているとされています。ここからは、伯父と叔父の語源や由来について詳しく見ていきましょう。
伯父と叔父の語源
伯父と叔父に使われている「伯」「叔」はどちらも字ですが、それぞれ固有の意味を持っています。まず「伯」は首長を意味する漢字です。古代中国には敵の首長や偉人の頭部を保存するという風習がありました。「伯」の白の部分は白骨化した頭部の象形文字で、それににんべんをつけることで「伯」は傑出した人物つまり「人の上に立つ人物」を意味する漢字になっています。
一方で「叔」は、年少であること、若いことを意味する漢字です。「叔」の左側は枝についた豆、右側は右手を表していて、小さい豆を手で拾うことから転じて「細く小さい幼い人」を意味する漢字であるとされています。
伯父と叔父の由来
儒教の教えでは、年少か年長かの区別はとても重要なもので、兄弟や姉妹の上下関係を明確にしなければいけませんでした。そこで上下関係を明確にするために使われていたのが「字」です。実際に使われていた字を確認してみましょう。
・長男:伯
・次男:仲
・三男:叔
・末っ子:季
このような字の文化が日本に伝わり、長男の「伯」と三男の「叔」が定着しました。現在の日本での伯父と叔父の使い分けは、その名残だと考えられています。
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