この記事では黒糖と黒砂糖の違いについてみていきます。2つとも黒い色をした甘い食べ物で、ブロック状と粉末状のものがあるよな。どちらも使用したことがないという人も多いかもしれない。今回は、白砂糖に比べるとあまり一般的ではない黒糖と黒砂糖の違いや白砂糖との違い、使い方について、黒糖愛用中のライターaoと一緒に解説していきます。

ライター/ao

健康を意識し、黒糖を使い始めて2年になるライター。おやつ代わりにそのまま口に入れて味わうことに幸せを感じている。

黒糖と黒砂糖の違いとは

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沖縄に住む人にとっては身近な食材のひとつですが、それ以外の地域に住む人にとっては、あまり馴染みのない黒糖と黒砂糖。どちらも黒い色の砂糖、という程度にしか認識していない人も少なくないと思います。まずはこの2つの違いをみていきましょう。

違いはただ1つ、呼び方だけ!

黒糖も黒砂糖も、実は全く同じ食材のことを指しています。黒糖はブロック状、黒砂糖は粉末状というイメージを抱いている人もいるかもしれませんが、平成23年3月30日付で、消費者庁が「食品表示に関するQ&A」を改正し、「黒糖」と「黒砂糖」は同義とする旨を明確化しているのです。黒糖と黒砂糖は同じものですが、これらは2種類に分類されます。

黒糖と加工黒糖

黒糖・黒砂糖は、「黒糖」と「加工黒糖」に分類されます。「黒糖」とはサトウキビのしぼり汁だけで作られたものを指し、「純黒糖」と言われることも多いです。一方の「加工黒糖」は、黒糖に粗糖という白砂糖の原料や糖蜜などの他の成分を加えて加工されたものをいいます。この2種類の違いの見分け方は、商品表示の記載が「さとうきび」だけか、他の記載があるかどうかです。

そもそも黒糖って何?

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黒糖・黒砂糖はサトウキビから作られた食べ物だということは分かりましたが、どうして黒いのでしょうか?同じサトウキビから作られた白砂糖は真っ白ですよね。ここでは黒糖がどのように作られるのか、なぜ黒い色をしているのかなどについてみていきましょう。

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黒糖はどうやって作るの?

黒糖の原料であるサトウキビは12月に収穫がはじまり、収穫時期に合わせて黒糖の製造が行われています。収穫したサトウキビを圧縮機にかけて中の汁を絞り出した後、不純物やアクを取り除きながら加熱。濃縮糖液にしていきます。その後攪拌を行い、型に流し込んで冷却・乾燥させたら黒糖の完成です。

黒糖の歴史

日本に伝わったのは1623年琉球の儀間真常(ぎましんじょう)中国に使者を送り、砂糖の製造技術を学ばせたのです。そして琉球に持ち帰った技術をもとに黒糖の製造がはじまりました。その後、奄美大島や喜界島、徳之島などでもサトウキビの栽培と黒糖の製造が行われるようになりました。

黒糖と白砂糖

黒糖と白砂糖の違いは、製造方法の違いです。黒糖は、前述のとおりサトウキビの搾り汁を煮詰めて冷却したものでしたね。精製はされておらず、黒糖が黒いのは糖蜜が含まれていることによるものです。一方白砂糖は、サトウキビの搾り汁を何度も精製して、糖蜜をはじめショ糖以外の成分を取り除いて作られます。そのために透き通るような綺麗な白い砂糖が出来上がるのです。

三温糖との違い

黒糖・黒砂糖と似たような色をしている砂糖で、「三温糖」がありますが、黒砂糖・黒砂糖とは別物。三温糖は上白糖(白砂糖)を作る際に出る液糖を煮詰めて作られた砂糖のことです。煮詰めることによってカラメル化するため、茶色く色づいています。香ばしい風味とコクが特徴です。

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黒糖・黒砂糖についてもっと詳しく!

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黒糖・黒砂糖の作り方や白砂糖との違いがわかり、なんとなく「黒糖・黒砂糖って体によさそう」というイメージが湧いてきたかと思います。そのとおり!黒糖・黒砂糖は私たちが積極的に摂りたい食べ物のひとつなのです。

黒糖の栄養

精製されていない黒糖・黒砂糖にはミネラル分がたっぷり含まれています。私たちの身体に与えてくれる成分をいくつかご紹介します

カリウム 
余分に取りすぎた塩分を排出し、血圧を下げる効果があります。利尿効果によるむくみ解消効果も。
カルシウム
カルシウムは丈夫な骨と歯を作るために必要なミネラルで、 骨粗しょう症を予防する効果があります。
ビタミンB群
ビタミンB1には脳や神経の働きを正常に保つ作用、ビタミンB2やビタミンB6には皮膚や粘膜を保護し、再生を促進する作用があります。またビタミンB群はブドウ糖をエネルギーに変えるために必要不可欠です。
鉄分
全身に酸素を運ぶ大切な働きをしている鉄。鉄が不足すると全身に酸素が十分に運ばれなくなり、貧血を引き起こすだけでなく、集中力の低下や頭痛にもつながります。

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黒糖・黒砂糖の使い方

ブロック状のものは、そのまま食べるのがおすすめです。黒糖独特の風味と甘みを楽しめます。そのほかに温めた牛乳やコーヒーに溶かして飲むのも良いでしょう。粉末状のものであれば、料理やお菓子作りなど、白砂糖と同じような感覚で使用することができますが、独特の風味と色がついてしまうので、とくにお菓子作りでは注意が必要です。煮物などに使うと色が気にならず、黒糖のコクと深みが加わります。

黒糖・黒砂糖を取り入れてみよう!

ここまで黒糖と黒砂糖の違いや白砂糖との違いについて解説してきました。黒糖・黒砂糖は白砂糖に比べるとやや高価で、使い道が限定されるというデメリットもありますが、ただ甘いだけでなく、豊富なミネラルをそのまま摂取することができるので、健康を意識している人におすすめです。ご紹介した成分以外に、整腸作用や美肌効果も期待できる栄養満点の黒糖・黒砂糖。普段の食生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。

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雑学

簡単でわかりやすい!黒糖と黒砂糖の違いとは?白砂糖との違いや栄養など黒糖愛用ライターが詳しく解説

この記事では黒糖と黒砂糖の違いについてみていきます。2つとも黒い色をした甘い食べ物で、ブロック状と粉末状のものがあるよな。どちらも使用したことがないという人も多いかもしれない。今回は、白砂糖に比べるとあまり一般的ではない黒糖と黒砂糖の違いや白砂糖との違い、使い方について、黒糖愛用中のライターaoと一緒に解説していきます。

ライター/ao

健康を意識し、黒糖を使い始めて2年になるライター。おやつ代わりにそのまま口に入れて味わうことに幸せを感じている。

黒糖と黒砂糖の違いとは

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沖縄に住む人にとっては身近な食材のひとつですが、それ以外の地域に住む人にとっては、あまり馴染みのない黒糖と黒砂糖。どちらも黒い色の砂糖、という程度にしか認識していない人も少なくないと思います。まずはこの2つの違いをみていきましょう。

違いはただ1つ、呼び方だけ!

黒糖も黒砂糖も、実は全く同じ食材のことを指しています。黒糖はブロック状、黒砂糖は粉末状というイメージを抱いている人もいるかもしれませんが、平成23年3月30日付で、消費者庁が「食品表示に関するQ&A」を改正し、「黒糖」と「黒砂糖」は同義とする旨を明確化しているのです。黒糖と黒砂糖は同じものですが、これらは2種類に分類されます。

黒糖と加工黒糖

黒糖・黒砂糖は、「黒糖」と「加工黒糖」に分類されます。「黒糖」とはサトウキビのしぼり汁だけで作られたものを指し、「純黒糖」と言われることも多いです。一方の「加工黒糖」は、黒糖に粗糖という白砂糖の原料や糖蜜などの他の成分を加えて加工されたものをいいます。この2種類の違いの見分け方は、商品表示の記載が「さとうきび」だけか、他の記載があるかどうかです。

そもそも黒糖って何?

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黒糖・黒砂糖はサトウキビから作られた食べ物だということは分かりましたが、どうして黒いのでしょうか?同じサトウキビから作られた白砂糖は真っ白ですよね。ここでは黒糖がどのように作られるのか、なぜ黒い色をしているのかなどについてみていきましょう。

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