
イナゴってどんな虫?バッタとの違いは?わかりやすい定義の違いから簡単な見分け方まで昆虫ラボ所属のライターが詳しく解説
呼び名が違う
バッタの仲間の多くは、「トノサマバッタ」や「ショウリョウバッタ」など和名でもバッタとして表記されます。しかしイナゴの仲間は特別。「コバネイナゴ」や「ツチイナゴ」のように分類に関係なく、イナゴと呼ばれるのです。
イナゴには「のどぼとけ」がある
バッタの仲間は昆虫なので3対、計6本の脚をもちます。そのうち1対の前脚の付け根に着目すると、イナゴだけ特殊なのです。ほかのバッタとは異なり、一部のイナゴの「のど」(実際には胸の腹側、前脚の間)には「のどぼとけ」のような突起が存在します。例外はありますが、覚えておくと便利ですね。
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コオロギとの違いは?
コオロギもバッタ同様、発達した後脚をもつ昆虫です。分類上もバッタに近く、バッタ目・キリギリス亜目に分類されます。ですがバッタ亜目ではないため、「バッタ」とは呼びません。よく観察すると、見た目が異なります。バッタとくらべてコオロギは、長い触角や尾毛、産卵管など突起物が目立つ体つきが特徴的です。
人類の天敵、イナゴ
バッタとイナゴは、農業を営む人類に立ちはだかる天敵です。「たかが虫」とあなどるなかれ。かれらバッタの仲間は、古くから世界中で「災い」として恐れられてきました。現在も人類対バッタの闘いは続いています。豊かな食生活は、先人たちの努力の上に成り立っているのです!