
イナゴってどんな虫?バッタとの違いは?わかりやすい定義の違いから簡単な見分け方まで昆虫ラボ所属のライターが詳しく解説
イナゴは漢字で書ける?
イナゴは「蝗」または「稲子」と、漢字で表記することもあります。ですが「蝗」という漢字はバッタ(飛蝗)を指す場合もあるため、注意が必要です。
聖書にイナゴが出てくる?
バッタの仲間は世界的にも、害虫として扱われてきました。たとえばキリスト教の聖書の邦訳には、「いなご」という言葉がしばしば登場します。これは先述のイナゴではなく、あるバッタの仲間を指す訳語です。以下世界でのバッタの扱いについてみていきましょう。
海外ではときおり、バッタが引き起こす「蝗害」が問題視されます。蝗害とは「ワタリバッタ」と総称される、特定のバッタの大量発生によって生じる災害のこと。空を埋め尽くすほどに大量発生したワタリバッタは、周囲の農作物や雑草、紙や綿などあらゆる植物を食べ尽くします。その食欲たるや植物だけでは飽き足らず、共食いを行うこともあるのです。
蝗害は古くから飢饉の原因として恐れられていたため、聖書にも多く登場します。聖書に出てくる「いなご」は、蝗害を引き起こすワタリバッタの訳語なのです。
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バッタとの違いは?

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生物学上イナゴは、バッタの仲間の1グループです。「イナゴ」とは本来学術的な分類ではないのですが、1つだけイナゴとバッタを見分ける特徴が存在します。イナゴ・バッタの違いについて、以下みていきましょう。
分類上のイナゴ
バッタ目・バッタ亜目に分類される「バッタ」は共通して発達した後脚をもちます。頭部の形状は種類によって大きく異なり、生態も種によってまちまちです。そのため、バッタ科やオンブバッタ科、ヒシバッタ科など、さらに細かい分類がなされます。
そして「イナゴ」は、バッタ目・バッタ亜目のうち、バッタ科の昆虫の一派です。そのバッタ科のうちイナゴ亜科やツチイナゴ亜科、ヒナバッタ亜科など複数のグループがイナゴとして扱われます。
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