この記事では島と大陸の違いについてみていきます。地図や地球儀を見ていると海面から出ている部分を島や大陸と呼び、大きさで区分けをしているのではないかと感覚的に理解している人も多いでしょう。しかし、島と大陸と分ける基準を知っている人はなかなかいないのではないでしょうか。今回は2つの言葉の意味を確認しながら、呼び名の区分けの基準を文学部卒ライター海辺のつばくろと一緒に解説していきます。

ライター/海辺のつばくろ

世界の地名などが変更されて地図帳で調べているうちに、島と大陸の違いが気になった文学部卒ライター。

島と大陸:言葉の意味

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島と大陸は両方とも地球上の陸地に当たります。それぞれの言葉の意味についてみていきましょう。

1.島:陸地の一種

島は周囲を水、つまり川や湖や海で囲まれている陸地を表します。狭い意味では、大きな庭にある池や泉の中にある人工的に作られた山などを差すこともありますね。

ちなみに、海洋法に関する国際連合条約では、第121条で島を「自然に形成された陸地で水に囲まれて、満潮時でも水面上にあるもの」としています。日本では平成8年に批准していますよ。

2.大陸:陸地のうち大きなもの

大陸の場合は、島よりも広大な陸地。特に、地球表面に広大な面積を占めて、水面よりも上に現われている主な陸地をいいます。

島と大陸:地図上の定義と基準となる陸地

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島と大陸を比べて、地図上の定義や基準となる陸地があるのかみていきます。具体的にはグリーンランドとオーストラリア大陸が基準。地図は平面なので、グリーンランドの方が広く見えますが、実際にはオーストラリア大陸の方が広いです。地球儀をみてみると分かりやすいですよ。

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1.島:グリーンランド以下の面積の陸地

島といわれるのは、グリーンランド以下の面積の陸地を指します。つまり世界最大の島はグリーンランド。日本最大の島「本州」は世界で7番目の大きさの島にあたります。日本の国土は大陸には属さず、島で構成されていることになりますね。世界で面積の大きい1位~10位の島は以下の通りです。

島の大きさランキング
1位:グリーンランド・デンマーク自治領
2位:ニューギニア島・インドネシア、パプア・ニューギニア
3位:ボルネオ島・インドネシア、ブルネイ、マレーシア
4位:マダガスカル島・マダガスカル
5位:バフィン島・カナダ
6位:スマトラ島・インドネシア
7位:本州・日本
8位:ビクトリア島・カナダ
9位:グレートブリテン島・イギリス
10位:エルズミーア島・カナダ

2.大陸:オーストラリア大陸以上の面積の陸地

大陸の基準となる陸地は、オーストラリア大陸。それよりも大きい面積を大陸と呼びます。大陸は下記の通りです。

大陸の面積ランキング
1位:ユーラシア大陸
2位:アフリカ大陸
3位:北アメリカ大陸
4位:南アメリカ大陸
5位:南極大陸
6位:オーストラリア大陸

島や大陸についての疑問

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島や大陸について疑問に感じることを紹介します。

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1.日本の島は何島から成る?:約6800島

日本は最も大きい本州以外に北海道や九州、四国や沖縄本島などの島から成り立っていますね。その他にも離島、無人島などが多く存在しています。日本はどのくらいの島から成り立っているかというと、総数は6852島。そのうち無人島は6432島にのぼるそうです。離島数は、都道府県別にランキングすると以下の通り。

日本の離島・都道府県別ランキング
1.長崎県 971島
2.鹿児島県 605島
3.北海道 509島
4.島根県 369島
5.沖縄県 363島
6.東京都 330島
7.宮城県 311島
8.岩手県 286島
9.愛媛県 270島
10.和歌山県 253島

2.世界で最も島が多い国とは?:スウェーデン

世界で最も島が多い国はスウェーデン。約22万ほどの島があるとのことです。首都のストックホルムは14島から成り立っていて、街中に運河があり約50橋がかかっているとのこと。「北欧のベネチア」とも呼ばれているそうです。日本は第8位にランキングされています。1位~3位は北欧に集中していますね。10位までのランキングは以下の通り。

世界で島の数が多い国別ランキング
1.スウェーデン 221800島
2.フィンランド 188000島
3.ノルウェー 55000島
4.カナダ 52155島
5.インドネシア 13466島
6.オーストラリア 8222島
7.フィリピン 7641島
8.日本 6852島
9.イギリス 6289島
10.ギリシャ 約6000島

3.どこの国にも属さない大陸はあるのか?:南極大陸

領有権を主張する国はありますが、南極大陸は政治的に中立であるとみなされています。1959年に南極条約が締結されて、南極を「自由な学術調査と環境保護が維持される科学的な保護区」と規定されているとのこと。「平和と科学のための自然保護区」として南極はいずれの国にも属さないようになっています。もちろん、軍事的な利用も認められていません。

4.大陸の数は6か7か?:ユーラシア大陸を地域別に分ける場合がある

水面上に見える大きな陸地を大陸とする場合、連なっている1かたまりを1つの大陸として数えるなら、前述の通り6つの大陸です。しかし、7大陸という数え方もありますよね。これは、ユーラシア大陸を地域で分割して「アジア大陸」「ヨーロッパ大陸」とする時に数えた場合が当てはまります。

\次のページで「5.北極は大陸でないのはなぜか?:陸地ではないから」を解説!/

5.北極は大陸でないのはなぜか?:陸地ではないから

地図や地球儀を見ると、北の果てに白く塗られている場所があります。それは北極です。広大な土地に見えるので、なぜ大陸に含まれないのか不思議に思う方もいるかもしれませんね。実は、北極は大きな氷が固まって海上に浮いているに過ぎないのです。陸地ではないので、大陸とはいえません。

島はグリーンランド以下・大陸はオーストリア大陸以上の面積

島も大陸も海に囲まれた陸地です。島はグリーンランド以下の面積の陸地を指し、大陸はオーストラリア大陸以上の面積を持つ陸地をいいます。大陸は6つですが、地域別に分けると7大陸ということもありますね。北極は氷山で、大陸には分類されないので注意しましょう。

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雑学

簡単でわかりやすい!島と大陸の違いとは?地図上での基準や疑問点も文学部卒ライターが詳しく解説

この記事では島と大陸の違いについてみていきます。地図や地球儀を見ていると海面から出ている部分を島や大陸と呼び、大きさで区分けをしているのではないかと感覚的に理解している人も多いでしょう。しかし、島と大陸と分ける基準を知っている人はなかなかいないのではないでしょうか。今回は2つの言葉の意味を確認しながら、呼び名の区分けの基準を文学部卒ライター海辺のつばくろと一緒に解説していきます。

ライター/海辺のつばくろ

世界の地名などが変更されて地図帳で調べているうちに、島と大陸の違いが気になった文学部卒ライター。

島と大陸:言葉の意味

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島と大陸は両方とも地球上の陸地に当たります。それぞれの言葉の意味についてみていきましょう。

1.島:陸地の一種

島は周囲を水、つまり川や湖や海で囲まれている陸地を表します。狭い意味では、大きな庭にある池や泉の中にある人工的に作られた山などを差すこともありますね。

ちなみに、海洋法に関する国際連合条約では、第121条で島を「自然に形成された陸地で水に囲まれて、満潮時でも水面上にあるもの」としています。日本では平成8年に批准していますよ。

2.大陸:陸地のうち大きなもの

大陸の場合は、島よりも広大な陸地。特に、地球表面に広大な面積を占めて、水面よりも上に現われている主な陸地をいいます。

島と大陸:地図上の定義と基準となる陸地

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島と大陸を比べて、地図上の定義や基準となる陸地があるのかみていきます。具体的にはグリーンランドとオーストラリア大陸が基準。地図は平面なので、グリーンランドの方が広く見えますが、実際にはオーストラリア大陸の方が広いです。地球儀をみてみると分かりやすいですよ。

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