日本だと卵は、比較的手に入りやすい食材の一つです。そんな卵があるだけで、たくさんの種類の料理を作ることができるんです。今回は、卵のおいしい食べ方や保存方法、注意点についてもフードアナリストのコナパパと一緒に簡単にわかりやすく解説していきます。

ライター/コナパパ

フードアナリスト兼、現役のコックで、さまざまな食材に対する知識がある。今回は栄養が豊富な上にさまざまな使い方ができる食材、卵について解説していく。

卵を使った美味しい料理5選

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卵が使われている料理は、卵がメインの料理から卵が隠れて入っている料理まですべて含めると、100種類以上はあるのではないでしょうか。ここでは、卵が使われている美味しい料理をご紹介します。

1.カスタードプリン

さまざまなお店で見かけるカスタードプリンは本来、卵、牛乳、砂糖のみで作ることのできるデザートです。プリンは、卵に熱を加えると固まる性質を活かしたデザートで、家庭でも簡単に作ることができます。

高級プリン店は、差別化をするために高級な卵や卵黄のみを使ったり、牛乳に生クリームをプラスすることで絶妙な柔らかさや濃厚さを作りだし、人気のプリンになるのです。

2.卵かけご飯

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卵かけご飯は、卵とご飯、醤油などの調味料だけのとてもシンプルな食べ物ですが、シンプルだからこそ素材の味が重要です。美味しい卵を使うだけで濃厚な味わいになり、調味料をより美味しいものに変えると奥深い味わいにもなります。

子供の頃、卵かけご飯は時間がないときに食べるものかと思っていましたが、大人になると無性に卵かけご飯が食べたくなることがあったり、高級な卵で食べてみたいと思ってしまう不思議な魅力のある料理ですね。

3.オムレツ

高級なホテルなどに泊まると、シェフが目の前で作ってくれる朝食のオムレツは絶品ですよね。家庭料理でも使う卵が、ふわふわとろとろの絶品なオムレツに変化するのは、シェフの熟練された技によるものです。ホテルに泊まって目の前でオムレツを焼いてくれる機会があったら、ぜひ並んででも食べてみてください。

4.プーパッポンカリー

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プーパッポンカリーは、タイの料理でカニと卵をカレー風味に炒めた料理です。プーパッポンカリーに入っている卵は、ふんわりとした食感でカニやカレーの旨味を吸うことで美味しくなるんですよ。また、タイ料理に使われる辛いカレーの味も、卵がマイルドにしてくれます。

卵の保存方法

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卵は、お店で売られているときは常温なのに家庭では冷蔵庫にしまうのか、卵にはサルモネラ菌が付いてると聞くけど洗わなくて良いのかなど疑問に思うことがあるかと思います。ここでは、卵の保存方法について詳しく解説していきますね。

卵は冷蔵保存?

卵は、冷蔵庫で保存するのがおすすめです。でもなぜ、お店に並んでいる卵は常温で売られているの?と思った人も多いのではないでしょうか。この理由は、冷蔵の温度で売られていると購入してから持って帰るあいだに常温になることで結露がつき、卵の気孔を通じて細菌が入りやすい状態になってしまうからです。

この結露を防ぐために、日本のお店では常温で売られ、家での保管は冷蔵庫内というのが推奨されているんですよ。

\次のページで「冷蔵庫についてる卵ケースは安心?」を解説!/

冷蔵庫についてる卵ケースは安心?

冷蔵庫の扉側についている卵入れを使うことは、結論からするとおすすめできません。扉付近は、扉の開け締めをすることで温度の変化が激しくなり、卵にとっても良いことではありません。次に振動です。扉側に入れておくと扉を空け締めする際に必ず卵に振動が伝わります。卵は割れやすくデリケートな食材なのでなるべく振動が伝わりにくい場所に保存するのが良いでしょう。

また、備え付けの卵ケースに卵を移し替えると、前に入れていた卵に細菌が付いていた場合、汚染される可能性があります。このようなことからも、卵を冷蔵庫で保存する場合は、売られているパックのまま振動の少ない冷蔵庫内に保存するのがおすすめなのです。

卵は冷蔵庫にしまう前に洗うべき?

卵にはサルモネラ菌が付着していると聞くと、洗ってからしまった方が良いのかと思う人もいるかと思いますが洗わなくて問題ありません。卵は採卵後、そのまま流通するのではなくパック詰めされる前に洗卵と殺菌処理がされています。

卵の殻には、気孔という数千から1万ほどの微細な穴があり、家庭で洗うと水と一緒に雑菌が卵の中に侵入する恐れがあるのです。もし、購入後に汚れが目につく場合は、水洗いせずに拭き取るか調理の直前で洗うことをおすすめします

卵の注意点

卵は、海外でも食べることのできる食品で日本の卵と同じように見えますが、衛生面などで大きく異なります。ここでは、海外での卵の生食について、賞味期限などの注意点について詳しく解説していきますね。

海外での生食は危険?

日本では、卵かけご飯のように卵を生で食べるのが当たり前ですが、海外で卵を生で食べることはほとんどありません。卵にはサルモネラ菌が付着している恐れがありますが、日本は卵の衛生管理が徹底されており、出荷する前に洗卵や殺菌が行われています。賞味期限も生食で問題なく食べられる2週間ほどに設定されているのです。しかし、海外で卵は生食されることはほとんどなく、賞味期限も加熱する前提で1ヶ月以上に設定されていることもあります。

もし海外に行き、現地の食事が合わなくても、日本から持ってきたパックのご飯に現地の卵をかけて卵かけご飯をすることは、食中毒の危険性があるのでしないで下さいね。

賞味期限が過ぎたら捨てるべき?

1999年の食品衛生法施行規則の改定により、冷蔵保存された殻つき卵の賞味期限は、卵内にサルモネラ菌が存在していても生食して問題がない期限を表示することとされました。現在の賞味期限はパック詰め後、年間を通して2週間程度としている場合が多いようです。これは日本の暑い夏の時期に合わせた賞味期限で、冬場ですともっと長い賞味期限を設定しても実際は問題がありません。

しかし日本では、これだけ卵への衛生管理が徹底されているおかげで、卵がサルモネラ菌に汚染される確立は0.029%と低い数字を保てているんですよ。

\次のページで「卵は食べすぎると危険?」を解説!/

卵の賞味期限は、生でも安全に食べることのできる期限と説明しました。賞味期限を過ぎると、皆さん加熱して食べると思いますが中が半熟ですと意味がありません。サルモネラ菌対策のためには、75℃以上で1分以上もしくは65℃で5分間以上、十分に加熱する必要があるんですよ。またゆで玉子など、加熱をした玉子は保存している場合は2〜3日以内には食べるようにして下さいね。

卵は食べすぎると危険?

卵は食べすぎると、太ってしまったり栄養がかたよって体調不良を起こす可能性があるので、1日2個位までが目安とされています。どんな食材でも共通することですが、体に良いからといって同じ食材を食べ続けることは良くなく、バランス良く摂取することが健康には不可欠です。

卵は完全栄養食と呼ばれ、人間が健康を維持するのに必要な栄養素をすべて含んだ食材ではありますが、卵ばかり食べるとコレステロールが高いことや、栄養面でもかたよってしまうのでおすすめはできません

卵を食べて元気な身体を目指そう

卵を生で食べても安全な国が日本以外にほぼないというのは、ふだんから生卵を食べる日本人にとっては驚きですね。しかし、日本の卵は安全面や衛生面でも優れていて安心して食べることができます。摂取のし過ぎには注意が必要ですが、完全栄養食の卵を食べて元気な身体を目指しましょう。

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家庭科

卵を使った美味しい料理は?保存方法や注意点もフードアナリストが簡単にわかりやすく解説

日本だと卵は、比較的手に入りやすい食材の一つです。そんな卵があるだけで、たくさんの種類の料理を作ることができるんです。今回は、卵のおいしい食べ方や保存方法、注意点についてもフードアナリストのコナパパと一緒に簡単にわかりやすく解説していきます。

ライター/コナパパ

フードアナリスト兼、現役のコックで、さまざまな食材に対する知識がある。今回は栄養が豊富な上にさまざまな使い方ができる食材、卵について解説していく。

卵を使った美味しい料理5選

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卵が使われている料理は、卵がメインの料理から卵が隠れて入っている料理まですべて含めると、100種類以上はあるのではないでしょうか。ここでは、卵が使われている美味しい料理をご紹介します。

1.カスタードプリン

さまざまなお店で見かけるカスタードプリンは本来、卵、牛乳、砂糖のみで作ることのできるデザートです。プリンは、卵に熱を加えると固まる性質を活かしたデザートで、家庭でも簡単に作ることができます。

高級プリン店は、差別化をするために高級な卵や卵黄のみを使ったり、牛乳に生クリームをプラスすることで絶妙な柔らかさや濃厚さを作りだし、人気のプリンになるのです。

2.卵かけご飯

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卵かけご飯は、卵とご飯、醤油などの調味料だけのとてもシンプルな食べ物ですが、シンプルだからこそ素材の味が重要です。美味しい卵を使うだけで濃厚な味わいになり、調味料をより美味しいものに変えると奥深い味わいにもなります。

子供の頃、卵かけご飯は時間がないときに食べるものかと思っていましたが、大人になると無性に卵かけご飯が食べたくなることがあったり、高級な卵で食べてみたいと思ってしまう不思議な魅力のある料理ですね。

3.オムレツ

高級なホテルなどに泊まると、シェフが目の前で作ってくれる朝食のオムレツは絶品ですよね。家庭料理でも使う卵が、ふわふわとろとろの絶品なオムレツに変化するのは、シェフの熟練された技によるものです。ホテルに泊まって目の前でオムレツを焼いてくれる機会があったら、ぜひ並んででも食べてみてください。

4.プーパッポンカリー

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プーパッポンカリーは、タイの料理でカニと卵をカレー風味に炒めた料理です。プーパッポンカリーに入っている卵は、ふんわりとした食感でカニやカレーの旨味を吸うことで美味しくなるんですよ。また、タイ料理に使われる辛いカレーの味も、卵がマイルドにしてくれます。

卵の保存方法

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卵は、お店で売られているときは常温なのに家庭では冷蔵庫にしまうのか、卵にはサルモネラ菌が付いてると聞くけど洗わなくて良いのかなど疑問に思うことがあるかと思います。ここでは、卵の保存方法について詳しく解説していきますね。

卵は冷蔵保存?

卵は、冷蔵庫で保存するのがおすすめです。でもなぜ、お店に並んでいる卵は常温で売られているの?と思った人も多いのではないでしょうか。この理由は、冷蔵の温度で売られていると購入してから持って帰るあいだに常温になることで結露がつき、卵の気孔を通じて細菌が入りやすい状態になってしまうからです。

この結露を防ぐために、日本のお店では常温で売られ、家での保管は冷蔵庫内というのが推奨されているんですよ。

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