卵の特徴は?栄養や効能、世界の卵料理もフードアナリスト簡単にわかりやすく解説
ライター/コナパパ
フードアナリスト兼、現役のコックで、さまざまな食材に対する知識がある。今回は栄養が豊富な上にさまざまな使い方ができる食材、卵について解説していく。
卵の特徴は?
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卵が、いろいろな料理に使われるのは、白身や黄身にそれぞれ違った特徴があるのも理由の一つです。ここでは、卵にはどんな特徴があるのか、白身と黄身の特徴の違いについても解説します。
栄養が豊富
ふだん、何気なく料理に使われている卵は、タンパク質のイメージの強い食材ですが実際は多くの栄養を含んでいます。数多くある食材の中でも、人が健康を維持するために必要な栄養をすべて含んだ「完全栄養食品」としても注目されているんですよ。
完全栄養食とは、厚生労働省が定めた、「日本人の食事摂取基準」に示された必須栄養素をすべて満たしている食べ物のことです。完全栄養食と呼ばれる食べ物は、卵以外ですと納豆、玄米、豆乳、ヨーグルト、牛乳などがあります。
温まればひよこになるの?
ニワトリは、雌鳥だけでも卵を産みます。これは無精卵といわれひよこになることはありません。いっぽうで、雄鳥と雌鳥を一緒に飼い、交配して産まれた卵はひよこになる可能性があります。ただ、卵を孵化させるためには温度管理などが難しいため、買ってきた卵を人に手で孵化させるのは極めて難しいようです。
栄養価的には、無精卵も有精卵も変わらないと証明されていますが、有精卵は雄鳥を飼育しなければいけないことや、ケージ飼いではなく平飼いをしなければならないため、コスト面で値段が高くなります。
白身と特徴は?
白身は、かき混ぜると泡立つ起泡性があります。近年人気のふわふわしたパンケーキは、白身を泡立てたメレンゲを加えているのでふわふわに焼き上がるのです。
栄養的には低脂肪なタンパク質、糖質や脂質の代謝を促すとビタミンBが含まれています。さらに卵白はカロリーが低いのが特徴で、海外の健康に気を使う人は黄身は食べずに卵白だけを食べる人もいるんですよ。
黄身の特徴は?
卵黄には、レシチンといわれる成分が含まれており、水分と油分をつなぐ乳化させる働きがあります。レシチンの乳化性を生かしたもので代表的なのが「マヨネーズ」です。油に酢を入れるとセパレートドレッシングの状態ですが、そこに卵黄を加えることで卵黄に含まれるレシチンの乳化作用でクリーム状のマヨネーズになるんですよ。
卵黄は栄養面で優れており、タンパク質、ビタミン、脂質などたくさんの栄養素を含んでいます。
白身の黄身の特徴について解説しましたが、白身の黄身は熱を加えた際に固まる温度が異なります。白身はは60℃前後から固まりだし80℃以上で完全に固まり、いっぽうの黄身は65℃前後から固まり始め、75℃以上で完全に固まるのです。
この卵が固まりだす温度帯で作られるのが「温泉卵」。温泉卵は、卵黄が固まりだす65℃から70℃くらいでゆっくり加熱することで半熟のとろっとした卵になるんですよ。
卵の栄養と効能3選
卵は、日本の食卓には欠かせない食品ですが栄養面でも優れているんですよ。ここでは、卵の主な栄養であるタンパク質やあまり知られていない卵黄コリン、セリンについて効能と一緒にご紹介します。
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