簡単でわかりやすい!ブリッジとスイッチの違いとは?橋と切替器?役割や仕組みもプログラマーがわかりやすく解説
誤解その1:ブリッジはソフトウェア、スイッチはハードウェア
よくあるブリッジとスイッチの説明の中に、ブリッジはソフトウェアで処理していて遅い、スイッチはハードウェアで処理しているから速い、というものがあります。これ自体は現状を指すものとしては間違ってはいません。ただ、別にブリッジとスイッチの根本的な違いではないのです。
元々はブリッジというものがありました。そこに後からスイッチが登場します。その頃には技術が進歩してハードウェアで処理できるようになったというのが本当のところ。また、ネットワーク同士をつなぐブリッジよりもネットワークとパソコンなどをつなぐスイッチの方が数が必要です。専用のハードウェアを作っても元が取れるというのが一番の理由。単なる結果であって、違いを説明するものではありません。
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誤解その2:ブリッジは口が少なく、スイッチは口が多い
次によくあるのはブリッジはケーブルを指す口(ポート)が2つや少ない、スイッチは多いという相違点です。これも確かに間違ってはいません。ただ、先に説明した役割の違いを理解すれば当然ですよね。
ブリッジはネットワーク同士を結ぶものです。そのため、ポートは2つや3つで十分。一方、スイッチはネットワークとパソコンなどをつなぐものです。個人が家庭で使うようなものであれば3〜5個程度で十分ですが、会社や学校などで使うものは8個や16個、それ以上のものもあります。多くのパソコンをつなぐには多くのポートが必要ですよね。これも結果的にスイッチには多くの口が必要だからそうなっているだけで、ブリッジとスイッチの相違点ではありませんね。
誤解その3:ブリッジはMDI、スイッチはMDI-X
最後によくあるのはポートの話です。ポートとはブリッジやスイッチにケーブルを挿す口のこと。このポートにはMDIとMDI-Xの2種類があり、ブリッジはMDI、スイッチはMDI-Xを使っているのが普通。これ自体は正しいです。でも、なぜ2種類あるかの説明がありません。
LANケーブルには信号線が2つあります。道路で言えば2車線道路です。ブリッジはネットワークを延ばすものですよね。だから上りは上り、下りは下り同士をつなぎます。一方、パソコンとつなぐときは上りと下りを逆につなぐ必要があります。上りをパソコンから送信、下りをパソコンで受信すると考えれば、スイッチの上り線(出口)から出たものはパソコンの下り(入り口)で受け取る必要がありますよね。昔はケーブル自体が2種類ありましたが区別しにくいです。そのため、ケーブルではなくポートの方を逆にしたのがMDI-Xになります。
ブリッジとスイッチの役割の違いを正しく認識しよう
ブリッジとスイッチはどちらも有線のネットワークで必要なネットワーク機器です。細かい違いを挙げれば色々あります。しかし根本的な違いはひとつだけ。ブリッジはネットワーク同士をつなぐ橋のようなもの。そして、スイッチはネットワークとパソコンなどの機器をつなぐものです。
ネットワークとパソコンをつなぐものの中にはスイッチではないものも昔はありました。ただ、今は技術の進歩で一般的に使われるものはほとんどがスイッチです。スイッチとそうでないものの違いは、データを送り先だけに送るのがスイッチ。スイッチでないものはつながっているすべてのパソコンに送ってしまいます。データを送り先に合わせてスイッチ(切り替え)するから「スイッチ」なのです。


