この記事では論文とレポートの違いについてみていきます。どちらも大学をはじめとする研究機関などで扱う文章というイメージがあるよな。最大の違いは書き方のようですが、それにともなう違いもいろいろあるようです。今回はそんな学術研究には欠かせない2つの文章の形式の違いを、会社員ライターのれおな=007と一緒に解説していきます。
れおな=007

ライター/れおな=007

会社員として大阪市内で勤務する傍ら、執筆活動を続けるWEBライター。子どもの頃から文章を書くのが大好きで作文はもちろん、学生時代の学期末はテストよりレポートの評価が高かった人。日々独自の切り口、表現について研究中。

論文とレポートの大まかな違いは?

皆さんは、論文とレポートの違いを説明できますか。本項ではそれぞれの文章の違いを大まかに解説していきます。

論文:自ら問いを立てて結果と考察まで

論文とは執筆者自らが問いを立てて研究し、結果と考察までをまとめた文章のことです。主に大学はもちろん企業の研究所といった学術研究の期間で用いられる文章で、研究について明確かつ詳細に記述されます。

レポート:与えられた問いに関する事項を報告する

レポートとは出題者が与えた問いに関する事項を、執筆者の意見を含めて報告する文章のことです。出題者の問いに対する結論から掘り下げて書かれ、執筆者の経験が織り交ぜられることもあります。

\次のページで「違いその1.テーマの決め方」を解説!/

違いその1.テーマの決め方

論文とレポートでは、テーマの決め方が大きく違います。本項ではそれぞれの文章におけるテーマがどのように決められるかを、詳しく解説していきましょう。

論文:執筆者が決める

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論文のテーマの多くは、執筆者が決めています。なぜなら論文は調査研究をした結果を発表する文章であり、新奇性や独自性が求められるからです。そのためなぜこのテーマで論文を書くのか、どういう意図でテーマを決めたのかまでが執筆者によって明記されます。

レポート:出題者が大枠を決めることが多い

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レポートのテーマは、出題者が大枠を決めることが多いです。もちろんタイトルや具体的な内容には執筆者にある程度の裁量がありますが、その上位の枠組みは出題者が提示されたものでしょう。ただしSNSやブログなどで独自に発信している「レポート」という文章は、言うまでもなく執筆者が自らテーマを決めているものです。

違いその2.内容

論文とレポートでは、執筆される内容が違います。本項では論文とレポートの執筆内容について、具体的に比較してみていきましょう。

論文:調査の意図や方法から結果まで

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論文に記載される事項は、調査、研究の意図や方法から結果までという一連の流れです。まず先行研究から研究の意図を導き出し、その研究における問いを明確に定義づけられます。その後具体的な調査方法、調査結果からどのように結論づけられるかを執筆されるという形式です。

また思うような研究結果が得られなかった場合でも、その要因や今後の研究にどのようにつなげられるかが記されることもあります。つまり調査研究のフローに対して、忠実に執筆されるのが論文です。

レポート:出題者の問いに日常経験が織り交ぜられることもある

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大学の課題となるレポートに執筆されるのは、出題者の決めたテーマに即した内容のものです。論文のように数値や定義を使われる一方で、出題内容によっては執筆者の日常における体験が織り交ぜられることもあります。もちろん執筆者の立場や意見には一貫性が求められますよ。

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違いその3.扱われる場面

上記執筆目的や内容の違いにともない、論文とレポートは扱われる場面が違います。本項ではそれぞれの文章がどのようにな場面で扱われるかを、比較して見ていきましょう。

論文:大学をはじめとする学術研究の機関

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調査研究の結果について忠実に書かれる論文は、主に大学をはじめとする学術研究の機関で扱われるものです。一般的な研究論文であれば、どの学術雑誌に掲載されるかで権威性が変わります。大学の卒業論文などであれば、教授をはじめとする指導者から添削を受けるでしょう。

レポート:企業などでも日常的に

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レポートは研究機関だけではなく、企業などでも日常的に扱われるものです。例えば研修や見学などの内容を、社内に共有するという場面が考えられます。もちろん大学で講義を受けた際の、中間及び期末課題として課されることも多いです。さらにSNSで日常生活や人生経験を報告する際にも、レポートという言葉が使われることもあります。

論文は執筆者の調査研究に基づき、レポートは出題者への回答

ここまで述べてきた通り学術研究分野における論文は執筆者の調査研究に基づくもので、レポートは出題者への回答です。そのため論文は研究意図から結果までを詳細に書かれ、レポートでは執筆者の体験談が含まれることもあります。

もちろんどちらも結論から順に筋道立てて書かれ、定義や参考文献を明示することが必要です。違いをよく理解した上で、大学の課題や調査研究に向き合っていきましょう。

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雑学

簡単でわかりやすい!論文とレポートの違いとは?テーマや執筆方法などの比較を会社員ライターが詳しく解説

この記事では論文とレポートの違いについてみていきます。どちらも大学をはじめとする研究機関などで扱う文章というイメージがあるよな。最大の違いは書き方のようですが、それにともなう違いもいろいろあるようです。今回はそんな学術研究には欠かせない2つの文章の形式の違いを、会社員ライターのれおな=007と一緒に解説していきます。
れおな=007

ライター/れおな=007

会社員として大阪市内で勤務する傍ら、執筆活動を続けるWEBライター。子どもの頃から文章を書くのが大好きで作文はもちろん、学生時代の学期末はテストよりレポートの評価が高かった人。日々独自の切り口、表現について研究中。

論文とレポートの大まかな違いは?

皆さんは、論文とレポートの違いを説明できますか。本項ではそれぞれの文章の違いを大まかに解説していきます。

論文:自ら問いを立てて結果と考察まで

論文とは執筆者自らが問いを立てて研究し、結果と考察までをまとめた文章のことです。主に大学はもちろん企業の研究所といった学術研究の期間で用いられる文章で、研究について明確かつ詳細に記述されます。

レポート:与えられた問いに関する事項を報告する

レポートとは出題者が与えた問いに関する事項を、執筆者の意見を含めて報告する文章のことです。出題者の問いに対する結論から掘り下げて書かれ、執筆者の経験が織り交ぜられることもあります。

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