この記事では婚約指輪と結婚指輪の違いについてみていきます。どちらも婚約や結婚に関する指輪で特別感があるよな。違いはずばり身に着けている期間にあるようですが、様々なカップルがいるなかで購入状況や着用機会など選択の幅が広がってきているようです。今回は指輪文化が浸透した背景から左手薬指に着用する意味まで現役OLライターyukoと一緒に解説していきます。

ライター/yuko

土木工事会社勤務9年目。結婚適齢期といわれる年齢になり、婚約指輪や結婚指輪など結婚に関するワードに意識が向くようになる。それでも日々穏やかに過ごすことを目標に生き、浮かんでくるモヤモヤを言語化することでストレス解消をはかる現役OLライター.。

婚約指輪と結婚指輪の違いは身につける期間

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婚約指輪と結婚指輪どちらも、人生の節目イベント結婚に関係する指輪になります。簡単に説明すると、婚約指輪は婚約から結婚するまで、結婚指輪は結婚してから着用するものです。まずは贈る目的や役割についてそれぞれ詳しくみていきましょう。

婚約指輪:婚約から結婚するまで

婚約指輪は婚約から結婚までの間に身につける指輪のこと。婚約には法的な決まりや制度がないので2人の間で結婚の約束の証しとして男性から女性に贈られるのが婚約指輪になります。

一般的には婚約中に着用する指輪ですが、友人の結婚式への参列時や、子供の入園入学式などのお祝いの場、何か特別なお出かけやデートの際に着用するのもいいんだそう。反対に葬儀など弔事(ちょうじ)の場ではきらびやかな装飾品はNGなので外しておくのがマナー。結婚指輪と比べると華やかで高価なものが多いです。

結婚指輪:結婚してから

結婚指輪は結婚してから夫婦で身につける指輪のこと。結婚式を行う場合は式中に交換するのが通例です。結婚指輪を着用することで周囲に既婚者であることを示す役割も担います。日常的につけていることを想定して、婚約指輪に比べるとシンプルなデザインが主流です。

婚約指輪が男性から女性へ贈られるのに対して、結婚指輪は男女でお互いに贈り合うものなので、男性のものを女性が、女性のものを男性が購入したり、2人で割り勘にするカップルもいるんだそう。

婚約指輪と結婚指輪はどちらも必要?兼用できる?

婚約指輪も結婚指輪も、どちらも絶対に購入しなくてはいけないものではありません。指輪に代わる婚約、結婚の品を用意するカップルもいるんだそう。ただ指輪を購入するカップルが比較的多いのは事実です。

金銭的事情や好みの問題でどちらか片方だけ購入したり、女性に贈る婚約指輪を結婚指輪と兼用するという選択も可能。その場合は指輪のデザインに気をつけましょう。記念品要素が強いのが婚約指輪なので、宝石を綺麗に魅せるため凹凸やねじれのあるデザインのものが多々あります。結婚指輪と兼用する場合は日常的に着用しても引っかかりが気にならないデザインをえらんでみましょう。

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指輪文化が浸透してきた背景は?

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世界の指輪文化を見てみるとその歴史は古く古代ローマ時代までさかのぼります。しかし日本での歴史は浅く浸透してきたのは第二次世界大戦後1960年代です。ここからは指輪文化が浸透してきた背景や左手薬指に着用する理由まで詳しくみていきましょう。

指輪文化の歴史

婚約指輪の起源は、古代ローマ時代までさかのぼります。古代ローマでは紀元前3世紀には男性から女性へむけて婚約の品を贈る文化があり、約束を果たす誓いとして鉄の指輪が贈られていたそう。指輪を贈る理由はその形にあり「〇」は永遠に途切れないものを表しているとか。当時は男尊女卑の思想が強かったため女性が男性に対して忠義を誓う意味もありました。2世紀ごろには恋人の証として金の指輪を贈っていたという記録も。

結婚指輪を男女2人でするようになった起源は、9世紀にローマ教皇ニコラウス1世がはじめて結婚指輪を身に着けてから。当時の文献には、花嫁に金の指輪を贈り花婿に鉄の指輪を贈ったという記録が残されているようです。その後13世紀ごろには結婚指輪を贈り合う文化が定着し男女でつけるようになっていきました。

日本に浸透してきた背景

日本の指輪文化の始まりは明治時代、キリスト教の布教とともに浸透してきたそうです。また、ダイヤモンドのあしらわれた婚約指輪が日本に浸透してきたのは第二次世界大戦後の1960年~70年代ごろ。日本では太平洋戦争からダイヤモンドの輸入が禁じられていましたが、戦後にジュエリーの輸入が解禁、徐々に結納の品として婚約指輪を贈ることが増えてきました。

結納とは日本独特の婚礼の儀式で、家と家の繋がりのために行われる行事。つまり結婚のための手付金の1つとして婚約指輪を充てるという考え方もあったということですね。現代ではお披露目の意味を込めて両家が介する場で婚約指輪を紹介するカップルも多いようです。

左手薬指に指輪をする理由は?

古代ギリシャ時代には、左手の薬指には心臓とつながる太い血管があるといわれていました。そのため2人の愛を深める意味をこめて左手の薬指に婚約指輪も結婚指輪も着用するようになったそう。また現代では指輪をどの指につけるかで着用する意味が変わってくると考えられていて、例えば右手の薬指であれば心の安定や恋愛成就、恋人がいる証などの意味があり、左手中指は協調性を高め人間関係をよくするなどの意味があります。

左手薬指につけなければならないという決まりはないですがあえてその指に着用する理由として、右利きの人が多い日本では利き手でない左手薬指であれば生活する上で邪魔にならないからという現実的な意見もあるほどです。

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現代の指輪事情

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婚約指輪は給料3ヶ月分なんて話を聞いたことがある方もいるかもしれません。でも実際はどうなんでしょうか?現代の指輪事情をみていきましょう。

1.デザイン

婚約指輪はソリティアという、たて爪タイプでダイヤモンドを際立たせるデザインが人気。最近では重ね着けで普段からの着用を想定していたり、結婚指輪と兼用で使用することを目的に指輪を選ぶこともあり、石がはめ込まれて凹凸の少ないものやエタニティといわれる小さいダイヤを指輪一周に敷き詰めたデザイン、ハーフエタニティという半周敷き詰めたデザインなども人気なんだそう。

結婚指輪は、比較的シンプルなものがよく選ばれます。特に男性でもしっくりくるものを選ぶのがポイント。素材はアレルギー反応を起こしづらく耐久性の強いプラチナが定番のようですが、日本人の肌の色に合わせてゴールドベースのものを選ぶ方も多いんだそう。形もストレートタイプやウェーヴ、V字タイプなど凹凸の気にならないものが人気です。

2.価格

婚約指輪の価格はダイヤモンドの品質とリング部分に使われる素材で決まるといわれています。婚約指輪の平均購入価格は35万円ほど。また婚約指輪は年代別でも価格に違いがみられるそうですよ。

【婚約指輪平均購入金額(女性の年齢別)】
24歳以下…27万6000円
25~29歳…38万2000円
30~34歳…41万1000円
35歳以上…41万9000円 

(出典:ゼクシィ結婚トレンド調査2021)

結婚指輪の平均購入額は2人で25万4000円ほど。こちらもデザインや素材、宝石の有無で価格が変わりますね。女性の結婚指輪にダイヤモンドがついていたり華やかなデザインのものを選ぶと、ペアで購入した結婚指輪でも女性の指輪の方が価格が高くなりますが、同じデザインのものであればサイズの大きい男性の指輪の方が価格が高くなる傾向です。

婚約指輪も結婚指輪も幅広くデザインがあるのと同様価格も10万円以下から幅広く探すこともできます。他人と比べるのではなく2人が納得できるものを選ぶことが大事ですね。

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3.購入する割合

ゼクシィ結婚トレンド調査によると、婚約するにあたり記念の品を贈ったという人の割合は70.5%、そのうちの89.9%が婚約指輪を贈ったといいます。つまり全体の6割ほどの人が婚約指輪を贈っているということになりますね。また、婚約指輪の代替品として指輪以外のジュエリーを選んだり、時計やお財布など2人で選んだ記念品を贈り合っているカップルもいるようです。

結婚指輪は98.2%のカップルが購入しているんだそう。結婚指輪を買わなくてはいけないという決まりはありませんが、風習や慣例として結婚という節目に合わせて指輪を購入するのは一般的なことになっていることがわかりますね。

婚約指輪と結婚指輪どちらも2人の愛の証

一生に一度のイベントである結婚。様々なカップルの形や夫婦の形があると思います。指輪の購入は義務ではありませんが、婚約指輪も結婚指輪も2人の愛情を表現したり確認したりするのにぴったりなアイテムです。ぜひこれから結婚の予定がある方はさまざまな選択肢を考慮しながらも一度指輪選びをしてみてください。きっとその時間が、2人の明るい未来を想像する手助けをしてくれるでしょう。

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簡単でわかりやすい!婚約指輪と結婚指輪の違いとは?現代の指輪事情や左手薬指につける理由も現役OLライターがくわしく解説

指輪文化が浸透してきた背景は?

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世界の指輪文化を見てみるとその歴史は古く古代ローマ時代までさかのぼります。しかし日本での歴史は浅く浸透してきたのは第二次世界大戦後1960年代です。ここからは指輪文化が浸透してきた背景や左手薬指に着用する理由まで詳しくみていきましょう。

指輪文化の歴史

婚約指輪の起源は、古代ローマ時代までさかのぼります。古代ローマでは紀元前3世紀には男性から女性へむけて婚約の品を贈る文化があり、約束を果たす誓いとして鉄の指輪が贈られていたそう。指輪を贈る理由はその形にあり「〇」は永遠に途切れないものを表しているとか。当時は男尊女卑の思想が強かったため女性が男性に対して忠義を誓う意味もありました。2世紀ごろには恋人の証として金の指輪を贈っていたという記録も。

結婚指輪を男女2人でするようになった起源は、9世紀にローマ教皇ニコラウス1世がはじめて結婚指輪を身に着けてから。当時の文献には、花嫁に金の指輪を贈り花婿に鉄の指輪を贈ったという記録が残されているようです。その後13世紀ごろには結婚指輪を贈り合う文化が定着し男女でつけるようになっていきました。

日本に浸透してきた背景

日本の指輪文化の始まりは明治時代、キリスト教の布教とともに浸透してきたそうです。また、ダイヤモンドのあしらわれた婚約指輪が日本に浸透してきたのは第二次世界大戦後の1960年~70年代ごろ。日本では太平洋戦争からダイヤモンドの輸入が禁じられていましたが、戦後にジュエリーの輸入が解禁、徐々に結納の品として婚約指輪を贈ることが増えてきました。

結納とは日本独特の婚礼の儀式で、家と家の繋がりのために行われる行事。つまり結婚のための手付金の1つとして婚約指輪を充てるという考え方もあったということですね。現代ではお披露目の意味を込めて両家が介する場で婚約指輪を紹介するカップルも多いようです。

左手薬指に指輪をする理由は?

古代ギリシャ時代には、左手の薬指には心臓とつながる太い血管があるといわれていました。そのため2人の愛を深める意味をこめて左手の薬指に婚約指輪も結婚指輪も着用するようになったそう。また現代では指輪をどの指につけるかで着用する意味が変わってくると考えられていて、例えば右手の薬指であれば心の安定や恋愛成就、恋人がいる証などの意味があり、左手中指は協調性を高め人間関係をよくするなどの意味があります。

左手薬指につけなければならないという決まりはないですがあえてその指に着用する理由として、右利きの人が多い日本では利き手でない左手薬指であれば生活する上で邪魔にならないからという現実的な意見もあるほどです。

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