この記事では「ご教示(きょうじ)」と「ご教授(きょうじゅ)」の違いについてみていきます。どちらもビジネスシーンなどで相手に教えを受けたい場合によく使われる言葉ですね。教えを受けたい内容によってどちらを使うかが決まるようですが、相手にお願いするときに使う言葉だからこそ使い分けはもちろん、使い方にも気を遣わなければならない言葉なんです。今回は社会人として覚えておきたい「ご教示」と「ご教授」の違いを、使い方も確認しつつ、文学好きの主婦ライターえぬともと一緒に解説していきます。

ライター/えぬとも

文学好きな主婦ライター。大学時代は日本文学を専攻しつつ、日本語学や日本美術史など幅広く学ぶ。今回は、その知識を生かして、2つの言葉の違いをわかりやすく解説していく。

「ご教示」と「ご教授」の違いは?

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「ご教示」と「ご教授」は、どちらも主にビジネスシーンにおいてよく使われる言葉です。しかし、使い分けや言い回しが難しい言葉でもあるので、「意味は何となくイメージできるけど違いはよくわからない」「使い方に自信がない」という方も多いのではないでしょうか。

どちらも日常生活ではあまり使うことはないかもしれませんが、ビジネスを円滑にするためにも覚えておくと便利な表現です。それでは、それぞれの意味と使い方を詳しく見ていきましょう。

「ご教示」の意味

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「ご教示」は、「教示」に尊敬の意味を表す接頭語「ご(御)」がついた言葉です。意味を確認しましょう。

知識や方法などを教え示すこと。示教。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「きょうじ【教示】」

「ご教示」の使い方

「ご教示」は、一般的に比較的簡単でシンプルなことを教えてほしいときに使う言葉です。ビジネスシーンにおいては、書類の書き方や仕事の簡単な手順などを聞くときによく使われます。

使い方としては、「ご教示ください」というと直接的な表現で、「ご教示いただきたく…」や「ご教示のほど…」というとより丁寧な印象です。目上の人に対して使うときは、後者の丁寧な言い回しをすることが多いので覚えておきましょう。以下に「ご教示」を使った例文を挙げます。

\次のページで「「ご教授」の意味」を解説!/

会議の日程についてご教示いただけますと幸いです。
問題点などございましたら、ご教示のほどよろしくお願いいたします。
資料の作成方法についてご教示いただけますでしょうか。

「ご教授」の意味

「ご教授」は、「教授」に尊敬の意味を表す接頭語「ご(御)」がついた言葉です。意味を確認しましょう。

1.学問や技芸を教え授けること。
2.児童・生徒・学生に知識・技能を授け、その心意作用の発達を助けること。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「きょうじゅ【教授】」

「ご教授」の使い方

「ご教授」は、より専門的なことや長期間かけて習得しなければならない複雑なことについて教えを受けるときに使う言葉です。使い方は「ご教示」と同様、「ご教授ください」の形で使われ、より丁寧な表現をする場合は「ご教授いただきたく…」のように使います。

「ご教示」と意味は似ていますが、簡単なことを聞きたい場面で「ご教授」を使ってしまうと、相手に大げさな印象を与えてしまうこともあるので違いを理解して使い分けるようにしましょう。以下に「ご教授」を使った例文を挙げます。

貴社の専門であるシステムの分野についてご教授いただけると幸いです。
今後ともご教授賜りますようお願いいたします。
新人の頃よりご教授いただいたことは、今後も私の仕事の指針となるでしょう。

\次のページで「似た意味で使える表現はあるの?」を解説!/

似た意味で使える表現はあるの?

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「ご教示」や「ご教授」と似た意味で使える言葉として、「ご指導」や「ご指南」があります。「ご指導」は、ある目的や方向に向かって教え導くという意味で、内容を問わずに使用できる汎用性の高い表現です。今後付き合いのある目上の人に対する挨拶としてもよく使われます

「ご指南」は、武術・芸能などを教え示すという意味。使える範囲が限定的なのでビジネスシーンで使うことはほとんどありません。「ご指導」などと混同して使わないように気を付けましょう。

「ご教示」と「ご教授」を使い分けよう!

「ご教示」と「ご教授」、よく似た意味の言葉ではありますが違いは理解できたでしょうか。ビジネスにおいては人から教えを受けなければならない場面もよくありますよね。これらの違いを正しく理解し使い分けることによって、相手により丁寧な印象を与えることができるはず。お互いに気持ちよく円滑に仕事を進めていくためにも、言葉の使い方や言い回しを正しく身に着けましょう。

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雑学

3分で簡単にわかる!「ご教示」と「ご教授」の違いとは?「ご指導」や「ご指南」との使い分けも主婦ライターがわかりやすく解説

この記事では「ご教示(きょうじ)」と「ご教授(きょうじゅ)」の違いについてみていきます。どちらもビジネスシーンなどで相手に教えを受けたい場合によく使われる言葉ですね。教えを受けたい内容によってどちらを使うかが決まるようですが、相手にお願いするときに使う言葉だからこそ使い分けはもちろん、使い方にも気を遣わなければならない言葉なんです。今回は社会人として覚えておきたい「ご教示」と「ご教授」の違いを、使い方も確認しつつ、文学好きの主婦ライターえぬともと一緒に解説していきます。

ライター/えぬとも

文学好きな主婦ライター。大学時代は日本文学を専攻しつつ、日本語学や日本美術史など幅広く学ぶ。今回は、その知識を生かして、2つの言葉の違いをわかりやすく解説していく。

「ご教示」と「ご教授」の違いは?

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「ご教示」と「ご教授」は、どちらも主にビジネスシーンにおいてよく使われる言葉です。しかし、使い分けや言い回しが難しい言葉でもあるので、「意味は何となくイメージできるけど違いはよくわからない」「使い方に自信がない」という方も多いのではないでしょうか。

どちらも日常生活ではあまり使うことはないかもしれませんが、ビジネスを円滑にするためにも覚えておくと便利な表現です。それでは、それぞれの意味と使い方を詳しく見ていきましょう。

「ご教示」の意味

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「ご教示」は、「教示」に尊敬の意味を表す接頭語「ご(御)」がついた言葉です。意味を確認しましょう。

知識や方法などを教え示すこと。示教。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「きょうじ【教示】」

「ご教示」の使い方

「ご教示」は、一般的に比較的簡単でシンプルなことを教えてほしいときに使う言葉です。ビジネスシーンにおいては、書類の書き方や仕事の簡単な手順などを聞くときによく使われます。

使い方としては、「ご教示ください」というと直接的な表現で、「ご教示いただきたく…」や「ご教示のほど…」というとより丁寧な印象です。目上の人に対して使うときは、後者の丁寧な言い回しをすることが多いので覚えておきましょう。以下に「ご教示」を使った例文を挙げます。

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