みんなはIPアドレスとMACアドレスの違いについて知っているでしょうか。どちらも情報のやり取りで必要なものですが、どんな意味だったか混乱しやすいよな。そこで今回は元システムエンジニアの城崎がIPアドレスとMACアドレスの違いやネットワーク上のデータのやり取りについて解説してくれるぞ。

ライター/城崎ミト

元システムエンジニア。現在は図書館スタッフとライターを兼業中。

そもそもデータの通信はどう行われる?

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ネットワーク上では日々データのやり取りが行われています。一体どのようにしてデータが送られているのでしょうか。はじめにデータの通信の仕組みについて学んでいきましょう。

データはどうやって送る?

データ通信はまず送信側と受信側にわかれます。データを送るには送信側と受信側でそれぞれデジタル信号を送りあい、確認することが必要です。順番は以下の通りになっています。

1.通信する相手の確認
2.送信要求
3.送信の開始
4.送信の終了
5.受信完了

データをやり取りするうえで互いに通信する手順やルールを決めた合言葉のようなものを使用します。それが「プロトコル」です。日本語では「通信規約」と訳します。プロトコルが定められていることでネットワークに接続できるのです。

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配達と同じ?ネットワーク上でのデータのやり取り

ここではインターネットで代表的に使用されている「パケット通信」についてご紹介します。パケット通信とは、データを小さく分割して個別に送受信する方法です。パケットは日本語で「小包」という意味。送信先の情報が含まれているため、住所が書かれた小包を配達しているようなイメージができますね。

この小包の1つがもし送信先に届かなかった場合、送信先から「この小包が届いていないよ」と信号が送られます。すると送信側からもう一度送り直されるのです。データを1つにまとめて送るよりも効率が良く正確であるため、インターネットだけでなく携帯電話のネット通信でも使用されています。

私たちにとって身近なものだといえるでしょう。

簡単解説!IPアドレスとは?

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インターネットのデータ伝送にはTCPとあわせてIPというプロトコルが使用されています。IPはIPアドレスを基にデータを送信する方法です。ではIPアドレスは何か詳しく見ていきましょう。

IPアドレスは通信相手を識別するもの

パケット通信で送られるパケットには住所が書かれています。その住所がIPアドレスです。IPアドレスは通信先を判別するときに使われる番号で、この情報を基にデータ通信が行われます。またIPアドレスの種類は「グローバルIPアドレス」と「ローカルIPアドレス」の2つ。2つの違いは以下の通りです。

・インターネットを使って世界と通信する時には「グローバルIPアドレス」
・会社や自宅内など限られたエリア内で通信するときは「ローカルIPアドレス」

どちらも使用する範囲が異なるだけで、役割は同じです。

最終目標地の住所を示すIPアドレス

IPアドレスはコンピューターの住所のようなものですが、その中でグローバルIPアドレスを管理しているのは「ICANN」という非営利組織です。ICANNの配下にはさらにローカルな地域のIPアドレスを担当する組織があります。住所を各市町村が決めているのに少し似てますね。

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簡単解説!MACアドレスとは?

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MACアドレスについてご説明します。MACアドレスとはネットワーク機器に割り当てられた識別番号です。詳しく見ていきましょう。

MACアドレスは機器にそれぞれに与えられた名前

MACアドレスはネットワークに繋がる機器のそれぞれに与えられた識別番号です。IPアドレスが住所であるのに対してMACアドレスは「名前」であると言われています。

パケット通信ではIPアドレスで指定された場所に直接送られるわけではありません。実はいくつかのネットワークをまたいでいるんですね。「この住所に届けたいけど、どこを通るかわからないよ」という時に活躍するのがMACアドレス。中継地の目印となります。

中継地の住所を示すMACアドレス

IPアドレスとMACアドレスはよく郵便に例えられます。手紙を出す時に書く宛先がIPアドレス。しかしポストに投函してそのまま届けられるわけではありません。郵便局に集められて区分され、それぞれの地域の郵便局へまとめて送られます。

そして東京なら東京にある郵便局に届き、またいくつかの郵便局を経て指定された住所へ配達されるのです。この中継する郵便局がMACアドレスに該当します。

IPアドレスは最終目的地を、MACアドレスは中継地を示す!

今回はデータ通信の仕組みからIPアドレスとMACアドレスの違いについて解説しました。IPアドレスはデータを送る最終目的地を示す住所。MACアドレスはデータを送る中継地となる場所です。通信の仕組みは他にもルーターなど様々なものが使われているので、気になった方はぜひ調べてみてください。

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雑学

簡単でわかりやすい!IPアドレスとMACアドレスの違いとは?データ通信の仕組みも元SEライターが詳しく解説

みんなはIPアドレスとMACアドレスの違いについて知っているでしょうか。どちらも情報のやり取りで必要なものですが、どんな意味だったか混乱しやすいよな。そこで今回は元システムエンジニアの城崎がIPアドレスとMACアドレスの違いやネットワーク上のデータのやり取りについて解説してくれるぞ。

ライター/城崎ミト

元システムエンジニア。現在は図書館スタッフとライターを兼業中。

そもそもデータの通信はどう行われる?

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ネットワーク上では日々データのやり取りが行われています。一体どのようにしてデータが送られているのでしょうか。はじめにデータの通信の仕組みについて学んでいきましょう。

データはどうやって送る?

データ通信はまず送信側と受信側にわかれます。データを送るには送信側と受信側でそれぞれデジタル信号を送りあい、確認することが必要です。順番は以下の通りになっています。

1.通信する相手の確認
2.送信要求
3.送信の開始
4.送信の終了
5.受信完了

データをやり取りするうえで互いに通信する手順やルールを決めた合言葉のようなものを使用します。それが「プロトコル」です。日本語では「通信規約」と訳します。プロトコルが定められていることでネットワークに接続できるのです。

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