簡単でわかりやすい!トナカイと鹿3つの違いとは?生息地や見た目・分類を生物学専攻の現役大学院生がわかりやすく解説
ライター/2sc
生物学をこよなく愛するライター。大学の研究室で「生態学」を学び、卒論を制作した。「生物の華麗なる生き様」をお届けすることがモットー。
トナカイと鹿の違いとは?
image by iStockphoto
トナカイと鹿はどちらも「角をもつ四足歩行の動物」として知られている哺乳類。トナカイはサンタクロースのソリを引いている挿絵が有名ですよね。一方鹿は日本でよく見られる哺乳類で、「鹿」と漢字で表記する場合はニホンジカを指します。日本人は「奈良の鹿」等、古くから鹿を愛してきました。
トナカイ・鹿はともにイラストの題材にされることが多い動物です。両者のシルエットは非常に似ているため、デフォルメされた挿絵では見分けがつきません。ですがトナカイと鹿は、生物学上分類が異なります。そして両者には、大きな違いが3点存在。違いは以下の通りです。
1.角の違い
2.生息地の違い
3.体の違い
本項では上記の3つの違いについて解説する前に、トナカイと鹿の分類上の違いについて触れます。
こちらの記事もおすすめ
【生物】「哺乳類」ってなんだ?現役講師がさくっとわかりやすく解説!
分類上は同じ「シカ科」
トナカイ・鹿の見た目が似ている理由は、分類上かなり近縁な生き物だから。両者ともに「クジラ偶蹄目シカ科」に分類されます。一般に用いられる「シカ」、「Deer」という言葉は、このシカ科動物の総称なのです。この「シカ」は角をもつ四足動物として認知されています。加えて草食で反芻を行い、その角が毎年生え変わるというのも「シカ」の特徴です。
鹿はシカの中のシカ!
「シカ」ことシカ科動物はさらに、「シカ亜科」と「オジロジカ亜科」に分岐。トナカイがオジロジカ亜科に分類されるのに対し、鹿(ニホンジカ)はシカ亜科に分類されます。我々が奈良公園で目にする鹿は、いわば「シカの中のシカ」と言えるでしょう!
\次のページで「違いその1.角」を解説!/