似たような名前ですが、いったい何が違っているんでしょうな。
今回は「防災管理者」と「防火管理者」の違いについて、雑学好きライターのおおつけと一緒に解説していきます。
ライター/おおつけ
現役システムエンジニア兼ライター。前職は貿易商社の営業マン。知らない言葉は徹底的に調べるクセがあり、独自の単語帳を作っている。日々たくわえた広い知識を、わかりやすく紹介していく。
防災管理者と防火管理者の違い
image by iStockphoto
建物の管理者として「防災管理者」と「防火管理者」が存在します。「防災」と「防火」の文字が違っていますが、具体的にこの2つは何がどう違っているのでしょうか。ここでは「防災管理者」と「防火管理者」の違いについて解説していきます。
防災管理者:火災以外の被害を対策
「防災管理者」とは、防災管理対象物において火災以外の災害に対する管理業務の推進責任者のことです。防災管理対象物とは防災管理が必要な建物のことで、面積や階層数によって定義されています。火災以外の災害なので、地震や津波、噴火などへの計画・指導・訓練・管理をすることが仕事です。
防火管理者:火災の被害を対策
一方の「防火管理者」とは防火管理業務の推進責任者を指します。つまり火災の発生を防止し、万が一火災が発生した場合に被害を最小限にするための対策をする責任者です。消防法では「防災管理者は、防火管理者のすべき業務を行わなければならない」とされています。つまり防災管理者と防火管理者は同一人物でなくてはなりません。
大規模な建物の管理者
image by iStockphoto
「防災管理者」と「防火管理者」の違いについてはおわかりいただけたと思います。実はオフィスビルや雑居ビル、ショッピングモールなどの大規模な施設においては、より広範囲を管轄する管理者がいるのです。ここではそんな大規模な建物の管理者について解説していきます。
\次のページで「統括防災管理者」を解説!/