この記事では「参考」「参照」「引用」の違いについてみていきます。3つとも他の人の文章や言葉などを自分のものに取り入れるときに使うイメージがあるよな。これらの違いは、対象となるものや取り入れ方にあるみたいです。インターネットなどの発達により、他の人の文章や作品に簡単に触れられる現代において、これらの違いやルールはしっかりと理解しておくべきですね。今回は、「参考」「参照」「引用」の違いについて、意味や使い方も確認しつつ、本好きの主婦ライターえぬともと一緒に解説していきます。

ライター/えぬとも

文学好きな主婦ライター。大学時代は日本文学を専攻しつつ、日本語学や日本美術史など幅広く学ぶ。今回は、その知識を生かして、2つの言葉の違いをわかりやすく解説していく。

「参考」「参照」「引用」の違いは?

image by iStockphoto

レポートやブログなど文章を書くときに、「参考」「参照」「引用」を使ったことはありますか?その際、どれを使うのが適しているのか迷うことも多いのではないでしょうか。

ざっくりというと、この3つはすべて他人の著作物や考えなどを引いてくるときに使うのですが、「どのようなものを引いてくるか」「どのように引いてくるか」によって使い分けが必要です。著作権に関することもあるので、正しく理解して使い分けることが重要!それでは、1つずつ詳しくみていきましょう。

「参考」の意味と使い方

「参考」について、意味と使い方をみていきましょう。

「参考」の意味

「参考」には次のような意味があります。

\次のページで「「参考」の使い方」を解説!/

何かをしようとするときに、他人の意見や他の事例・資料などを引き合わせてみて、自分の考えを決める手がかりにすること。また、そのための材料。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「さんこう【参考】」

「参考」の使い方

「参考」は、他人の意見や資料を自分の考えのもとにするときに使います。こちらについては、図や資料など形があるものにも、意見や発言など形がないものにも使うことが可能。よく似た意味の「参照」と比べると、カバーできる範囲が広い言葉です。

文章などを書くときに他の資料やデータなどをもとにした場合は、「参考文献」や「参考サイト」として参考元を記載するようにしましょう。ただし、参考元の語尾を少し変えただけのものや言葉を置き換えただけのものなどは、「参考」とは呼べないので注意が必要です。

「参照」の意味と使い方

image by iStockphoto

「参照」について、意味と使い方をみていきましょう。

「参照」の意味

「参照」には次のような意味があります。

照らし合わせて、参考にすること。参看。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「さんしょう【参照】」

「参照」の使い方

「参照」は、何かと照らし合わせて考えの手がかりにするときに使います。「参考」が人の発言や考えなど目に見えないものも対象になるのに対して、「参照」は図や文章など形がある情報(目で見える情報)にしか使うことができません。例えば、「彼の発言を参照した」というのは誤りですので気をつけましょう。

\次のページで「「引用」の意味と使い方」を解説!/

「引用」の意味と使い方

image by iStockphoto

「引用」について、意味と使い方をみていきましょう。

「引用」の意味

「引用」には次のような意味があります。

人の言葉や文章を、自分の話や文の中に引いて用いること。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「いんよう【引用】」

「引用」の使い方

「引用」は、他の人の言葉や文章をそのまま自分の文章の中で使用するときに使う言葉です。また、著作権に大きく関わる行為なので、著作権法においてさまざまなルールが定められています。引用を行う場合、次のことに注意しなければなりません。

1.他人の著作物を引用する必然性があること
2.かぎ括弧をつけるなど,自分の著作物と引用部分が区別されていること
3.自分の著作物と引用する著作物との主従関係が明確であること(自分の著作物が主体)
4.出所の明示がなされていること
5.改変など、引用部分の著作者人格権を侵害しないこと

出典:文化庁ホームページ

情報が発達した現代においては、インターネットなどで簡単に他人の著作物を探したりコピーしたりすることができますよね。しかし、それを引用であることを明記せずに自分の文章などで使うようなことは絶対にしてはいけません。著作権法にも関わる行為なので、「引用」を行う場合はルールをしっかり確認するようにしましょう。

\次のページで「「転載」とはどう違うの?」を解説!/

「転載」とはどう違うの?

似たような言葉として「転載」があります。

既刊の印刷物の文章などを写し取って、そのまま他の刊行物に載せること。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「てんさい【転載】」

「転載」は、他の人の著作物をそのまま写し取るという点で「引用」に近い言葉です。「引用」と異なるのは、「引用」は自分自身の文章が”主(文章において中心となる要素)”となるのに対し、「転載」は他人の著作物の方が”主”となるという点。また、「引用」は著作権者の許可を得ることなく利用できますが、「転載」に関しては基本的に著作権者の許可・許諾が必要です。

「参考」「参照」「引用」は必ずルールを理解して表記しよう!

説得力のある文章を書くときに「参考」「参照」「引用」はとても有効な手段の1つです。しかし、その定義やルールについて知らないまま行ってしまうと、法律に触れる可能性もある行為でもあります。特にインターネット上に文章を載せる場合には、きちんとルールを理解した上で、正しく「参考」「参照」「引用」を使い分け、必ず明記するようにしましょう。

" /> 3分で簡単にわかる!「参考」「参照」「引用」の違い!意味や使い分けも主婦ライターがわかりやすく解説 – Study-Z
雑学

3分で簡単にわかる!「参考」「参照」「引用」の違い!意味や使い分けも主婦ライターがわかりやすく解説

この記事では「参考」「参照」「引用」の違いについてみていきます。3つとも他の人の文章や言葉などを自分のものに取り入れるときに使うイメージがあるよな。これらの違いは、対象となるものや取り入れ方にあるみたいです。インターネットなどの発達により、他の人の文章や作品に簡単に触れられる現代において、これらの違いやルールはしっかりと理解しておくべきですね。今回は、「参考」「参照」「引用」の違いについて、意味や使い方も確認しつつ、本好きの主婦ライターえぬともと一緒に解説していきます。

ライター/えぬとも

文学好きな主婦ライター。大学時代は日本文学を専攻しつつ、日本語学や日本美術史など幅広く学ぶ。今回は、その知識を生かして、2つの言葉の違いをわかりやすく解説していく。

「参考」「参照」「引用」の違いは?

image by iStockphoto

レポートやブログなど文章を書くときに、「参考」「参照」「引用」を使ったことはありますか?その際、どれを使うのが適しているのか迷うことも多いのではないでしょうか。

ざっくりというと、この3つはすべて他人の著作物や考えなどを引いてくるときに使うのですが、「どのようなものを引いてくるか」「どのように引いてくるか」によって使い分けが必要です。著作権に関することもあるので、正しく理解して使い分けることが重要!それでは、1つずつ詳しくみていきましょう。

「参考」の意味と使い方

「参考」について、意味と使い方をみていきましょう。

「参考」の意味

「参考」には次のような意味があります。

\次のページで「「参考」の使い方」を解説!/

次のページを読む
1 2 3 4
Share: