今回はタイ料理に使われる調味料、ナンプラーについて解説していきます。ナンプラーは、タイだとサラダや炒めもの、焼き物にスープなど、ほとんどのタイ料理の味付けに使われている調味料なんです。ここではナンプラーを使った美味しい料理や簡単な使い方、保存方法についてもフードアナリストのコナパパと一緒にみていきます。

ライター/コナパパ

フードアナリスト兼、現役のコックで、さまざまな食材に対する知識がある。今回はタイ料理には欠かすことの出来ない調味料ナンプラーについて解説していく。

ナンプラーを使った美味しい料理4選

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ナンプラーは、タイをはじめとしたアジアン料理には欠かせない調味料です。ここでは、ナンプラーを使った美味しいタイ料理を4つご紹介します。

1.ココナッツミルクたっぷりのグリーンカレー

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いっけん、ナンプラーが入ってなさそうに見えるグリーンカレーですが、ナンプラーが使われています。グリーンカレー以外のココナッツミルク入りのカレーは、ふだん日本で食べることはあまりありませんが、スパイスやタイハーブの香りがして好きな人も多くいるカレーではないでしょうか。

ナンプラーと同様に、タイ料理によく使われるココナッツミルクは、カレー以外にもトムヤムクンなどに使われており、ナンプラーとの相性も抜群な調味料なんですよ。

2.タイのソウルフードといえばパッタイ

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パッタイとは、センレックという米粉麺を使った焼きそばで、タイでは、高級な飲食店から街中の屋台でも食べることができます。

具材は、センレック以外に、もやし、玉子、魚介、厚揚げなどが入っており、米粉麺のモチモチ食感と甘辛い味が特徴で、日本人の口にも合う焼きそばなんですよ。甘辛い味は、食べてて飽きてしまいますが、添えられているレモンを絞ると味が締まり美味しく食べることができます。

3.青パパイヤを使ったソムタム

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日本では、あまり馴染みのない食べものですが、タイではポピュラーなサラダです。ソムタムもパッタイと同様に、タイの様々な飲食店で食べることができます。食材は、青パパイヤをメインにナンプラー、ニンニク、干しエビ、ライムなどを混ぜたサラダで日本人の口にも合うマイルドな味が特徴なんですよ。

ただ現地では、ソムタムの後ろに付く言葉で、プラスされる食材が変わるので注意が必要です。特に覚えおきたい種類としては、日本人の口にも合うソムタムは「ソムタムタイ」、注意する必要があるのは「ソムタムプー」。ソムタムプーはナンプラーに漬けた生のサワガニが入っており、食中毒の可能性があるので旅行で行かれた際には、くれぐれも注意してくださいね。

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4.ガパオの香りが食欲をそそるガパオライス

近年は、日本のタイ料理屋だけでなく、おしゃれなカフェメニューとしても人気のあるガパオライス。ガパオライスは、味付けしたひき肉とごはん、目玉焼きを混ぜて食べる料理です。ひき肉は、鶏肉か豚肉を使い、玉ねぎ、パプリカ、ニンニク、唐辛子をナンプラーやオイスターソースで味付けしています。

ガパオの意味をご飯に添えてあるひき肉のことだと思っている人も多いのではないでしょうか?これは間違いではないですが、正確にはひき肉に混ぜ込まれているホーリーバジルというタイハーブのことを指します。

ピザに乗せられているバジルとは香りが違いますが、ホーリーバジルは日本で入手するのが難しいため、カフェで提供されているガパオライスはバジルを使って提供されているお店がほとんどなんですよ。

ナンプラーの簡単な使い方は?

ナンプラーは、多くの日本人にとってはクセがあり身近な調味料ではありません。しかし、家庭にあるといつもの料理をアジアン風にアレンジしたり、隠し味としても使えるんですよ。ここでは、ナンプラーの簡単な使い方をご紹介します。

その1.ちょい足しして隠し味

ナンプラーは、魚の旨味やコク、栄養もある調味料なので隠し味として使うのもおすすめです。日本では、よく醤油が使われていますが、醤油で味付けするところにナンプラーを少し加えると、醤油に多く含まれる旨味成分のグルタミンと酸とナンプラーに多く含まれるイノシン酸が、相乗効果を起こし旨味が強く感じられるんですよ。

和食の伝統的な出汁で例えると、昆布のグルタミン酸とかつお節のイノシン酸を合わせることで、旨味が強く感じられる関係と同じ理屈ですね。醤油ラーメンの元ダレにも、ナンプラーなどの魚醤を隠し味として使っているラーメン屋さんもあるのです。

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その2.エスニック風ドレッシング

ナンプラーを使って、ドレッシングを作れば簡単なエスニック風の料理にアレンジすることができます。ここでタイ語でナムヤムと呼ばれる、簡単なドレッシングをご紹介しますね。

レシピは簡単で、ナンプラー、砂糖、レモン汁を1:1:1の割合で混ぜ合わせれば完成です。この割合で合わせたドレッシングは、様々な料理にも応用ができるんですよ。砂糖をパームシュガーに変えたり、レモン汁をライム汁に変えると、より本場に近い味にすることもできます。

その3.醤油の代わりに

ふだん使う醤油を、ナンプラーに代えるといつも料理とは違った仕上がりになります。おすすめは、チャーハンとスープです。チャーハンの仕上げに醤油を鍋肌にかけ、香ばしい香りを立たせますが、ナンプラーに代えてみると醤油とは違った香りが立ち、ナンプラーの独特な匂いも消えて良い香りがするんですよ。

また、スープを作る際に、醤油を入れるところをナンプラーに代えると、加熱することでナンプラー臭さは消え、そこまでエスニックらしくならずに、いつもとは違った風味や味に変わるのでおすすめです。

その4.タイでよく見る卓上セット「クルアンプルン」

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タイでの、ナンプラーの使い方もご紹介します。ここでご紹介するのは、タイのレストラン行くと卓上に置いてあるセット、「クルアンプルン」です。クルアンプルンは、薬味調味料という意味で、ナンプラー、砂糖、粉唐辛子、蒸留酢がセットになったもので屋台、食堂、レストランなど、さまざまな飲食店の卓上に置いてあります。

タイでは、特に麺類が薄味で提供されるので、このクルアンプルンを使って自分の好みの味に調整して食べるのが主流なんですよ。タイ料理を食べて辛いと思ったら、クルアンプルンの砂糖を足して味をマイルドにしてみましょう。

ナンプラーの保存方法は?

ナンプラーは外国の調味料なので、どこに保存して良いのかわかない人もいるかと思います。ここでは、保存場所や注意点、ナンプラーは腐るのか解説していきますね。

開封後の保存場所は?

開封後、日常的に使い1、2ヶ月程度で使い切れる場合は、常温保存でも問題ありませんので、高温多湿を避け涼しい場所に保管しましょう。もし、あまり使う頻度がないようであれば冷蔵庫に入れておくのがおすすめです。冷蔵庫に入れておいても2、3ヶ月までには使い切るようにしましょう。

ナンプラーは、基本的に塩分がかなり高く微生物が入りにくい調味料です。しかし、あまり使わず冷蔵庫に入れっぱなしにしても風味が飛んでしまい酸化が進むので、できるだけ早くちょい足しや醤油の代用として使い切るようにしましょう。

保存する際の注意点

ナンプラーを保存する際は、蓋をしっかりと締め密封した状態で保管しましょう。密封しないで保管をすると、ナンプラーの匂いが充満するのも大問題ですが、塩分が結晶化したり劣化も早まる原因となります。

また、冷凍保管は向いていない調味料です。冷凍は、劣化は防げますが結晶化する原因となるので、常温もしくは冷蔵保管するようにしましょう。

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ナンプラーは腐るの?

ナンプラーは、もともと魚を発酵させた調味料ですが腐ることもあります。腐ってしまうと、カビが生える、にごる、腐敗した臭いを放つなどの変化が起こり、下痢や食中毒などの症状になることもあるのです。異変を感じたら、無理に使わずに処分しましょう。

ナンプラーの使い方を知ろう

ナンプラーを使うと、様々な料理が簡単にエスニック風の味にアレンジすることができます。そのほかに隠し味として使うと、旨味がアップし料理がワンランクアップするので、ナンプラーを上手に使い、料理の幅を広げましょう。

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家庭科

ナンプラーを使った美味しい料理は?簡単な使い方や保存方法もフードアナリストがわかりやすく解説

今回はタイ料理に使われる調味料、ナンプラーについて解説していきます。ナンプラーは、タイだとサラダや炒めもの、焼き物にスープなど、ほとんどのタイ料理の味付けに使われている調味料なんです。ここではナンプラーを使った美味しい料理や簡単な使い方、保存方法についてもフードアナリストのコナパパと一緒にみていきます。

ライター/コナパパ

フードアナリスト兼、現役のコックで、さまざまな食材に対する知識がある。今回はタイ料理には欠かすことの出来ない調味料ナンプラーについて解説していく。

ナンプラーを使った美味しい料理4選

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ナンプラーは、タイをはじめとしたアジアン料理には欠かせない調味料です。ここでは、ナンプラーを使った美味しいタイ料理を4つご紹介します。

1.ココナッツミルクたっぷりのグリーンカレー

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いっけん、ナンプラーが入ってなさそうに見えるグリーンカレーですが、ナンプラーが使われています。グリーンカレー以外のココナッツミルク入りのカレーは、ふだん日本で食べることはあまりありませんが、スパイスやタイハーブの香りがして好きな人も多くいるカレーではないでしょうか。

ナンプラーと同様に、タイ料理によく使われるココナッツミルクは、カレー以外にもトムヤムクンなどに使われており、ナンプラーとの相性も抜群な調味料なんですよ。

2.タイのソウルフードといえばパッタイ

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パッタイとは、センレックという米粉麺を使った焼きそばで、タイでは、高級な飲食店から街中の屋台でも食べることができます。

具材は、センレック以外に、もやし、玉子、魚介、厚揚げなどが入っており、米粉麺のモチモチ食感と甘辛い味が特徴で、日本人の口にも合う焼きそばなんですよ。甘辛い味は、食べてて飽きてしまいますが、添えられているレモンを絞ると味が締まり美味しく食べることができます。

3.青パパイヤを使ったソムタム

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日本では、あまり馴染みのない食べものですが、タイではポピュラーなサラダです。ソムタムもパッタイと同様に、タイの様々な飲食店で食べることができます。食材は、青パパイヤをメインにナンプラー、ニンニク、干しエビ、ライムなどを混ぜたサラダで日本人の口にも合うマイルドな味が特徴なんですよ。

ただ現地では、ソムタムの後ろに付く言葉で、プラスされる食材が変わるので注意が必要です。特に覚えおきたい種類としては、日本人の口にも合うソムタムは「ソムタムタイ」、注意する必要があるのは「ソムタムプー」。ソムタムプーはナンプラーに漬けた生のサワガニが入っており、食中毒の可能性があるので旅行で行かれた際には、くれぐれも注意してくださいね。

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