この記事では「暖かい」と「温かい」の違いについてみていきます。どちらも「あたたかい」と読み、ほどよい温度を言い表すときによく使う言葉ですね。主な違いは体全体で感じるあたたかさか、体の一部分で感じるあたたかさかということらしいが、対義語を考えると違いがわかりやすいみたいです。
今回は「暖かい」と「温かい」の違いを、意味や使い方、対義語もあわせて確認しつつ、文学好きの主婦ライターえぬともと一緒に解説していきます。

ライター/えぬとも

文学好きな主婦ライター。大学時代は日本文学を専攻しつつ、日本語学や日本美術史など幅広く学ぶ。今回は、その知識を生かして、2つの言葉の違いをわかりやすく解説していく。

「暖かい」と「温かい」の違いは?

「暖かい」と「温かい」のように、異なる漢字で同じ訓があるものを「異字同訓(いしどうくん)」といいます。2つともほどよい温度を表すときによく使う言葉ですが、違いをざっくりいうと、「暖かい」は体全体で感じるあたたかさ、「温かい」は体の一部分や心で感じるあたたかさを表します。

厳密な使い分けは難しいこれらの言葉ですが、ポイントを押さえておくと簡単に使い分けできる場合も多いです。それでは、1つずつ詳しくみていきましょう!

「暖かい」の意味と使い方

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「暖かい」は、どのようなときに使うイメージがありますか?手紙を書くときの季節の挨拶として「春暖の候」という言葉があるように、ぽかぽかとあたたかい気候をイメージする方も多いかもしれません。意味と使い方を改めて確認してみましょう。

「暖かい」の意味

「暖かい」には、次のような意味があります。

1.寒すぎもせず、暑すぎもせず、程よい気温である。あったかい。
2.金銭が十分にある。
3.色感がやわらかく、冷たい感じがしない。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「あたたかい【暖かい】」

「暖かい」の使い方

「暖」という漢字には、もともと「日光であたためて緩ませる」という意味があります。そこから、気温や天気など体全体で感じるあたたかさを表すときに使われるようになりました。「懐(ふところ)が暖かい」のように、金銭的に余裕があることを表すときにもこちらの「暖かい」を使います。

また、色など視覚的にあたたかい印象を受けるものに対して使うことも。赤や黄色、オレンジなどあたたかみを感じる色のことを「暖色」と呼んだりもしますよね。

\次のページで「「温かい」の意味と使い方」を解説!/

今日は外が暖かいのでコートはいらないよ。
昨日給料日だったので、懐が暖かい。
このコートの暖かい色味が気に入っている。

「温かい」の意味と使い方

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次は「温かい」についてです。ものの温度に対してや人柄を表すときにも使うことができるので、「暖かい」よりも幅広く使われています。こちらも意味と使い方を確認していきましょう。

「温かい」の意味

「温かい」には、次のような意味があります。

1.物が冷たくなく、また熱すぎもせず、程よい状態である。
2.思いやりがある。いたわりの心がある。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「あたたかい【温かい】」

\次のページで「「温かい」の使い方」を解説!/

「温かい」の使い方

「温」という漢字はもともと、皿の中に物を入れてふたを被せるさまを表しています。そこから、中に熱がこもってあたたかい様子を表すようになり、手や舌など体の一部分で感じるあたたかさに対して使うようになりました。また、人柄や気持ちなど心で感じるあたたかさについてもこちらの「温かい」を使います。

今日は温かいお風呂に浸かってゆっくりしよう。
外は寒いので、温かい飲み物を召し上がってください。
昨日のような緊張する場面においては、彼の温かい心遣いがとてもありがたかった。
彼の演奏後、温かい拍手と声援が会場に響いた。

「暖かい」と「温かい」の対義語は?

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「暖かい」と「温かい」の使い分けについては、対義語(「暖かい」の対義語は「寒い」、「温かい」の対義語は「冷たい」)も一緒に考えるとさらにわかりやすくなります。

例えば、「冷たいスープ」とは言いますが、「寒いスープ」とは言わないですよね。ですから、スープに対して使う場合は「温かい/冷たい」で表します。反対に「外は寒い」という表現はよくしますが「外は冷たい」とはあまり言わないので、気温に対して使うのは「暖かい/寒い」。このように、一旦対義語を当てはめてみて、どちらを使うのか考えるのも一つの方法ですよ。

\次のページで「「暖かい」と「温かい」の使い分けは対義語に注目しよう!」を解説!/

「暖かい」と「温かい」の使い分けは対義語に注目しよう!

「暖かい」は気温など体全体で感じるあたたかさ、「温かい」は手や心など体の一部分で感じるあたたかさを表すときに使うということがわかりました。それだけでは使い分けが難しいときには、対義語を考えてみるのがポイント!対義語である「寒い」か「冷たい」、一旦どちらが当てはまるか考えてみてくださいね。「暖かい」と「温かい」は、使い分けを間違えると意味や与える印象も違ってきてしまうので、ポイントを押さえて正しく使い分けられるようにしましょう!

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3分でわかる!「暖かい」と「温かい」の違いとは?使い方や対義語も主婦ライターがわかりやすく解説

この記事では「暖かい」と「温かい」の違いについてみていきます。どちらも「あたたかい」と読み、ほどよい温度を言い表すときによく使う言葉ですね。主な違いは体全体で感じるあたたかさか、体の一部分で感じるあたたかさかということらしいが、対義語を考えると違いがわかりやすいみたいです。
今回は「暖かい」と「温かい」の違いを、意味や使い方、対義語もあわせて確認しつつ、文学好きの主婦ライターえぬともと一緒に解説していきます。

ライター/えぬとも

文学好きな主婦ライター。大学時代は日本文学を専攻しつつ、日本語学や日本美術史など幅広く学ぶ。今回は、その知識を生かして、2つの言葉の違いをわかりやすく解説していく。

「暖かい」と「温かい」の違いは?

「暖かい」と「温かい」のように、異なる漢字で同じ訓があるものを「異字同訓(いしどうくん)」といいます。2つともほどよい温度を表すときによく使う言葉ですが、違いをざっくりいうと、「暖かい」は体全体で感じるあたたかさ、「温かい」は体の一部分や心で感じるあたたかさを表します。

厳密な使い分けは難しいこれらの言葉ですが、ポイントを押さえておくと簡単に使い分けできる場合も多いです。それでは、1つずつ詳しくみていきましょう!

「暖かい」の意味と使い方

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「暖かい」は、どのようなときに使うイメージがありますか?手紙を書くときの季節の挨拶として「春暖の候」という言葉があるように、ぽかぽかとあたたかい気候をイメージする方も多いかもしれません。意味と使い方を改めて確認してみましょう。

「暖かい」の意味

「暖かい」には、次のような意味があります。

1.寒すぎもせず、暑すぎもせず、程よい気温である。あったかい。
2.金銭が十分にある。
3.色感がやわらかく、冷たい感じがしない。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「あたたかい【暖かい】」

「暖かい」の使い方

「暖」という漢字には、もともと「日光であたためて緩ませる」という意味があります。そこから、気温や天気など体全体で感じるあたたかさを表すときに使われるようになりました。「懐(ふところ)が暖かい」のように、金銭的に余裕があることを表すときにもこちらの「暖かい」を使います。

また、色など視覚的にあたたかい印象を受けるものに対して使うことも。赤や黄色、オレンジなどあたたかみを感じる色のことを「暖色」と呼んだりもしますよね。

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