この記事では、「誕生祭」と「生誕祭」の違いについて解説していきます。どちらも何かが生まれたことを祝う言葉だということは字を見てわかるよな。このふたつの言葉の違いを一言で言うと、生まれたのが人か、それ以外のものやことも含まれるかの違いなんです。今回はふたつの言葉の意味の違いを、使い方や似ている言葉「聖誕祭」の意味もあわせて、元国語科教員のことはと一緒にわかりやすく解説していきます。

ライター/ことは

元教員ライター。小・中・高の国語科教員免許をもつ。幼いころから好奇心旺盛で様々な本を読み、たくさんの言葉に触れてきた経験を生かし、今回は二つの言葉の違いを分かりやすく解説していく。

誕生祭と生誕祭の違いは?

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誕生祭も生誕祭も、どちらも昔からある言葉ですが、最近ではSNSを中心にさらに私たちの生活に定着しています。どちらも何かが「生まれること」をお祝いしていて、同じようによく見かける言葉ですが、実は何が違うのかあいまいな人も多いのではないでしょうか。

このふたつを分けるのは、一言で言えば「生まれたのが何か」です。「誕生祭」は人以外にも動物や会社などが生まれたことにも使われ、「生誕祭」は人にのみ使われます。それでは、さっそくふたつの意味の違いを見ていきましょう。

誕生祭の意味と使い方は?

まず、「誕生祭」から解説していきます。誕生祭は一般的に、今生きている人の誕生日をお祝いするものです。また、誕生祭は人物以外のもの、例えば組織や企業、動物やキャラクターなどが対象の場合も使うことがあります。これらの特徴を踏まえて、誕生祭の意味と使い方を見ていきましょう。

誕生祭の意味

誕生祭の意味を知るために、まず「誕生」の意味から確認していきましょう。

誕生(たんじょう)
1.人が生まれること。出生。生誕。
2.生まれて1回目の誕生日。
3.物事や状態が新しくできること。

出典:デジタル大辞泉

誕生祭とは「誕生をお祝いするお祭り」といえるので、「誕生」の意味から誕生祭の意味を見ていきましょう。誕生の1つめの意味から、人や動物が生まれることのお祝いであることがわかります。亡くなっている人にも使えますが、今現在生きている人や動物に対して使うのが一般的です。

また誕生の3つめの意味から、物事や状態が新しくできることをお祝いするという意味があることもわかります。例えば、「新政権の誕生」や「お似合いのカップルの誕生」という使い方をしますよね。ここから、組織や企業などに対しても誕生祭という言葉が使われるのです。

誕生祭の使い方

誕生祭は、人や動物、組織や企業が生まれたことをお祝いするという意味があります。この観点から、誕生祭を使った例文をいくつか見ていきましょう。

・息子の誕生祭を企画する。
・この会社ができて30年の誕生祭を行った。
・SNSで行われたキャラクターの誕生祭がトレンド入りした。

生誕祭の意味と使い方は?

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次に、「生誕祭」について解説していきます。生誕祭とは一般的に、人がこの世に生まれてきたこと自体をお祝いしたり感謝したりすることです。人以外にも動物や組織に対しても使われる誕生祭と違って、生誕祭は基本的に人にのみ使われ、生きている人はもちろんすでに亡くなっている人に対しても使います。これらの特徴を踏まえて、生誕祭の意味と使い方を見ていきましょう。

生誕祭の意味

生誕祭の意味を知るために、「生誕」の意味から確認していきましょう。

\次のページで「生誕祭の使い方」を解説!/

生誕(せいたん)
人が生まれること。

出典:デジタル大辞泉

生誕祭とは「生誕をお祝いするお祭り」なので、「生誕」の意味から生誕祭の意味を見ていきましょう。生誕は、意味にもあるように人に対してのみ、特に有名な学者や宗教家、芸術家などの偉人に対して使われる言葉です。人であればすでに亡くなった人に対しても使えるので、例えば「夏目漱石生誕の地」などの使い方もされますよね。

以上のことから、生誕祭はその人が存命かどうかに関わらず、ある人物がこの世に生まれたことお祝いするという意味で使われることがわかります。

生誕祭の使い方

生誕祭は、人(特に偉人)が生まれたことのお祝いという意味があります。この観点から、生誕祭を使った例文をいくつか見ていきましょう。

・ウォルト・ディズニーが生まれて120年を祝う生誕祭は大盛況だった。
・有名な詩人の生誕祭に参加した。
・推しの生誕祭のためにケーキを準備する。

最後の例文のように、最近ではファンが推しのアイドルや芸能人の誕生日をお祝いするときにも「生誕祭」を使うことが多いです。生誕祭という言葉は故人(偉人)に使うことが一般的ですが、アイドルや芸能人も人に変わりはないので、この使い方も間違いではありません。

\次のページで「聖誕祭って何のこと?」を解説!/

聖誕祭って何のこと?

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生誕祭とよく似ている言葉で、聖誕祭があります。ここでは、「聖誕祭」とは何のことなのか見ていきましょう。聖誕祭とは聖人、つまりイエス・キリストの誕生した日をお祝いするお祭りのことです。「降誕祭」ということもありますが、私たちにとって一番馴染み深いのは「クリスマス」かもしれません。

つまり、聖誕祭とは人物の中でも特にイエス・キリストの誕生を祝うクリスマスのことです。

誕生祭と生誕祭を使い分けてお祝いしよう!

この記事では、誕生祭と生誕祭の違いについて見てきました。どちらも何かが誕生することをお祝いするものですが、誕生祭は人以外にも動物や組織が生まれることをお祝いするときにも使われ、生誕祭は基本的に人物に対してのみ使われることが分かりました。今現在生きている人、または存在しているものをお祝いする「誕生祭」と、存命かどうかにかかわらずその命が生まれたことを祝う「生誕祭」をきちんと使い分けて、大切な人をお祝いしましょう!

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3分で簡単にわかる!誕生祭と生誕祭の違いとは?故人に使うってホント?聖誕祭との違いも元教員ライターがわかりやすく解説

この記事では、「誕生祭」と「生誕祭」の違いについて解説していきます。どちらも何かが生まれたことを祝う言葉だということは字を見てわかるよな。このふたつの言葉の違いを一言で言うと、生まれたのが人か、それ以外のものやことも含まれるかの違いなんです。今回はふたつの言葉の意味の違いを、使い方や似ている言葉「聖誕祭」の意味もあわせて、元国語科教員のことはと一緒にわかりやすく解説していきます。

ライター/ことは

元教員ライター。小・中・高の国語科教員免許をもつ。幼いころから好奇心旺盛で様々な本を読み、たくさんの言葉に触れてきた経験を生かし、今回は二つの言葉の違いを分かりやすく解説していく。

誕生祭と生誕祭の違いは?

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誕生祭も生誕祭も、どちらも昔からある言葉ですが、最近ではSNSを中心にさらに私たちの生活に定着しています。どちらも何かが「生まれること」をお祝いしていて、同じようによく見かける言葉ですが、実は何が違うのかあいまいな人も多いのではないでしょうか。

このふたつを分けるのは、一言で言えば「生まれたのが何か」です。「誕生祭」は人以外にも動物や会社などが生まれたことにも使われ、「生誕祭」は人にのみ使われます。それでは、さっそくふたつの意味の違いを見ていきましょう。

誕生祭の意味と使い方は?

まず、「誕生祭」から解説していきます。誕生祭は一般的に、今生きている人の誕生日をお祝いするものです。また、誕生祭は人物以外のもの、例えば組織や企業、動物やキャラクターなどが対象の場合も使うことがあります。これらの特徴を踏まえて、誕生祭の意味と使い方を見ていきましょう。

誕生祭の意味

誕生祭の意味を知るために、まず「誕生」の意味から確認していきましょう。

誕生(たんじょう)
1.人が生まれること。出生。生誕。
2.生まれて1回目の誕生日。
3.物事や状態が新しくできること。

出典:デジタル大辞泉

誕生祭とは「誕生をお祝いするお祭り」といえるので、「誕生」の意味から誕生祭の意味を見ていきましょう。誕生の1つめの意味から、人や動物が生まれることのお祝いであることがわかります。亡くなっている人にも使えますが、今現在生きている人や動物に対して使うのが一般的です。

また誕生の3つめの意味から、物事や状態が新しくできることをお祝いするという意味があることもわかります。例えば、「新政権の誕生」や「お似合いのカップルの誕生」という使い方をしますよね。ここから、組織や企業などに対しても誕生祭という言葉が使われるのです。

誕生祭の使い方

誕生祭は、人や動物、組織や企業が生まれたことをお祝いするという意味があります。この観点から、誕生祭を使った例文をいくつか見ていきましょう。

・息子の誕生祭を企画する。
・この会社ができて30年の誕生祭を行った。
・SNSで行われたキャラクターの誕生祭がトレンド入りした。

生誕祭の意味と使い方は?

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次に、「生誕祭」について解説していきます。生誕祭とは一般的に、人がこの世に生まれてきたこと自体をお祝いしたり感謝したりすることです。人以外にも動物や組織に対しても使われる誕生祭と違って、生誕祭は基本的に人にのみ使われ、生きている人はもちろんすでに亡くなっている人に対しても使います。これらの特徴を踏まえて、生誕祭の意味と使い方を見ていきましょう。

生誕祭の意味

生誕祭の意味を知るために、「生誕」の意味から確認していきましょう。

\次のページで「生誕祭の使い方」を解説!/

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