この記事ではApacheとTomcatの両者の違いについて解説していきます。

日本のインターネット利用者が1億人弱と言われ、ほとんどが何らかの形でインターネットを利用している。しかもその大半がWebに関わる利用なので、Webページを提供しているWebサーバは実は我々にとって、とても身近な存在なんです。
そんなWebサーバに関する技術、ApacheとTomcatについて、IT企業勤務の現役SEのPocchiと一緒に解説していきます。

ライター/Pocchi

IT企業に勤務する現役SE。転職が多いこの業界の中、新卒から同じ会社に長年勤務し続ける古株。RPAやVBAでの業務自動化・効率化を提案する事が最近のお仕事。プライベートではJavaを学習中。

Webサーバーってそもそも何?

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簡単に説明すると、Webサーバーとはインターネット上にWebサイトを公開するための保管先です。

「http://192.168.1.100:80/example/index.html」というURLをブラウザのアドレスバーに指定したとします。「192.168.1.100」という箇所はパソコンのIPアドレス(又はドメイン名)です。このURLの意味するところは、「192.168.1.100」のパソコンにあるexampleのフォルダのindex.htmlをください、ということを指しているんですよ。この「192.168.1.100」のアドレスを持つパソコンこそがWebサーバーなのです。

Webサーバーはパソコンだけを用意すればよいわけではなく、対象のパソコンがWebサーバーとして機能するようにソフトウェアを入れなければなりません。そのWebサーバーソフトウェアがApatch・Tomcatなんですね。

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ブラウザとWebサーバの通信の仕組み

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それでは、Webサーバーの動作について確認していきましょう。

再び、ブラウザのアドレスバーに「http://192.168.1.100:80/example/index.html」を指定しましょう。ブラウザはWebサーバーに対して「http://192.168.1.100:80/example/index.htmlのファイルをください」とリクエストメッセージを送信します。これに対して、Webサーバーは自分のフォルダの中から「index.html」のファイルを探し出し、このファイルをブラウザに投げてくるんですね。

この仕組みがブラウザとWebサーバーの通信の仕組みなんですよ。言うなれば、ブラウザとWebサーバーの通信の仕組みとしては、ブラウザの要求に対して、Webサーバーは該当するファイルを返すだけの仕組みということになるんです。

ApacheとTomcatの違いとは?

ApatcheとTomcatの違いは何なのでしょうか。

前章で、ApatchとTomcatはWebサーバーソフトウェアと説明しましたね。しかし、厳密に言うと、ApatcheはWebサーバーのソフトウェアですが、Tomcatはサーブレットコンテナであり、Webサーバーのソフトウェアではないんです。(TomcatをWebサーバーソフトウェアとして利用するケースもあります)そのため、Webサーバーソフトウェアとして利用できるのはApatcheのみなんですね。

Apatch:Webサーバーのソフトウェア

それでは、Apatcheについて詳細を確認していきましょう。

Apatheは世界で一番使われているWebサーバーソフトウェアなんですよ。Netcraft社の「Web Server Survey」という統計によれば、インターネット上の6割前後のWebサーバーがApatcheを使用しているという統計結果が公表されているんですよ。

では、Webサーバーのソフトウェアとしてどのような事をしているのでしょうか?それは、普通のパソコンにApatchを入れる事でWebサーバーの役割を担当させることができる、ということですよ。Webサーバーの役割は前章で説明しましたが、Apatchを入れる事で普通のパソコンがWebサーバーに変身し、ブラウザからのリクエスト要求に対してレスポンスを返すことができる、ということなんですね。

Tomcat:サーブレットコンテナ

それでは、Tomcatについて詳細を確認していきましょう。Tomcatはサーブレットコンテナです。サーブレットコンテナ?聞きなれない言葉ですね。

サーブレットとは、Javaを用いてサーバーサイトプログラムを実現する技術です。分かりやすく言うと、動的なサイトを実現するためのプログラミング技術ということなんですよ。動的なサイトを実現する技術としてJavaサーブレットというプログラミング技術が使用され、そのサーブレットが稼働する環境を提供しているのがサーブレットコンテナなんですよ。Tomatはそのサーブレットコンテナの役割を担っているんですよ。

PHPやJavaScriptでも動的なサイトを作成できますが、その場合はサーブレットコンテナは必要ではありません。あくまでもJavaサーブレットで動的なサイトを構築する場合に、Tomcatが必要になる、というわけなんですね。

\次のページで「ApatchやTomcatがないとどうなる?」を解説!/

ApatchやTomcatがないとどうなる?

Apatchがなければ、普通のパソコンをWebサーバーに変身させることができません。Tomcatがなけば、Javaサーブレットの技術でサイトを構築する事ができません。どちらもリッチなWebサイトのコンテンツを構築しようと考えた時、必要になるソフトウェア群なんですね。

ApacheとTomcatは連携できる?

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連携できます!パソコンにApatchをインストールし、Webサーバーとしての環境を整え、TomcatでJavaで作成した動的なプログラムを稼働させることができれば、とてもリッチなコンテンツを公開する事ができます。

ApatchやTomcatを入れると、動的なサイトを作成し、インターネット上に公開する事ができる

ApatchやTomcatを入れると、動的なサイトをインターネット上に公開する事ができます。WordPressやAmebloなどで、簡単にHPやオンラインショッピングのサイトの構築ができる世の中になりました。

ただ、周りから一歩抜きんでたサイトを作るには、プログラミング技術を駆使した動的なリッチなコンテンツなのではないでしょうか?そのためにもWebの仕組みをしっかり学習していくのは大事なことなのです。

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IT・プログラミング雑学

簡単でわかりやすい!ApacheとTomcatの違いとは?連携方法もIT企業勤務の現役SEが詳しく解説

この記事ではApacheとTomcatの両者の違いについて解説していきます。

日本のインターネット利用者が1億人弱と言われ、ほとんどが何らかの形でインターネットを利用している。しかもその大半がWebに関わる利用なので、Webページを提供しているWebサーバは実は我々にとって、とても身近な存在なんです。
そんなWebサーバに関する技術、ApacheとTomcatについて、IT企業勤務の現役SEのPocchiと一緒に解説していきます。

ライター/Pocchi

IT企業に勤務する現役SE。転職が多いこの業界の中、新卒から同じ会社に長年勤務し続ける古株。RPAやVBAでの業務自動化・効率化を提案する事が最近のお仕事。プライベートではJavaを学習中。

Webサーバーってそもそも何?

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簡単に説明すると、Webサーバーとはインターネット上にWebサイトを公開するための保管先です。

「http://192.168.1.100:80/example/index.html」というURLをブラウザのアドレスバーに指定したとします。「192.168.1.100」という箇所はパソコンのIPアドレス(又はドメイン名)です。このURLの意味するところは、「192.168.1.100」のパソコンにあるexampleのフォルダのindex.htmlをください、ということを指しているんですよ。この「192.168.1.100」のアドレスを持つパソコンこそがWebサーバーなのです。

Webサーバーはパソコンだけを用意すればよいわけではなく、対象のパソコンがWebサーバーとして機能するようにソフトウェアを入れなければなりません。そのWebサーバーソフトウェアがApatch・Tomcatなんですね。

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