この記事では「又は」と「及び」の違いについてみていきます。2つとも法律の条文や契約書などでよく使われているのを見るな。どちらも言葉を並べて表現するときに使うことは同じですが、それぞれ持つ意味や使う場面が違うみたいです。
今回は複数の言葉や条件などを提示する際に欠かせないこの2つを「若しくは」や「並びに」との違いも含めて、ビジネス文書作成の熟練ライター西風と一緒に解説していきます。

ライター/西風

企業にて10年以上にわたりビジネスパーソンとの交流や企画書・論文作成を経験。現在は後進育成にも注力。文章のわかりやすさはもちろん、言葉の意味や使い方にもこだわり、わかりやすく正確な情報をお届けします。

「又は」と「及び」の違いとは?

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この2つは何かしらの言葉や条件などを並べて表現するときに用いられ、法律の条文や契約書などでよく見かける表現です。法務としての業務であれば日常的に見かけると思います。しかし正確な違いがわからない、明確に使いわけられないという人も多いのではないでしょうか。

この2つの違いを理解することで文章の構造がわかりやすくなり、特に法律や契約書の文章を読むときに役立ちます。その違いについて、詳しく見ていきましょう。

「又は」は選択

「又は」は選択的接続詞と呼ばれ、「又は」で接続された言葉のどちらかを選択することです。英語で表現すると「or」が該当します。

「及び」は両方

「及び」は併合的接続詞と呼ばれ、「及び」で接続された言葉の全部を選択することです。英語で表現すると「and」が該当します。

「又は」の意味と使い方

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ここからは「又は」と「及び」の違いに着目しながら、その意味や使い方について詳しくみていきましょう。

「又は」の意味

「又は」を辞書で詳しく調べると、以下のような意味だとわかります。

似通った二つ以上の事柄のうち、どれか一つを選ぶときに用いる語。あるいは。もしくは。

出典:デジタル大辞泉

\次のページで「「又は」の使い方」を解説!/

前述のように英語で表現すると「or」が該当します。

「又は」の使い方

「又は」は複数の事柄から1つを選択する表現のため、以下のように用いられます。

・ペン又はボールペンで記入でしてください
・来週の火水又は木金に休みを取りたい

「及び」の意味と使い方

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「又は」との違いに着目しながら、その意味や使い方について詳しくみていきましょう。

「及び」の意味

「及び」を辞書で詳しく調べると、以下のような意味だとわかります。

1.複数の事物・事柄を並列して挙げたり、別の事物・事柄を付け加えて言ったりするのに用いる語。と。ならびに。また。そして。
2.及ぶこと。届くこと。

出典:デジタル大辞泉

今回の解説で該当するのは1の意味です。前述のように英語で表現すると「and」が該当します。

\次のページで「「及び」の使い方」を解説!/

「及び」の使い方

「及び」は複数の事柄全てを選択する表現のため、以下のように用いられます。

・試験に向けて英語及び数学の参考書を購入する
・転職するにはスキル及びやる気が必要だ

「若しくは」と「並びに」との違いとは?

「又は」と「若しくは(もしくは)」、「及び」と「並びに」といった表現を見ることも多いのではないでしょうか。ここからはそれぞれの使いわけについて詳しくみていきましょう。

「又は」と「若しくは」の使いわけ

「若しくは」を辞書で詳しく調べると、以下の意味だとわかります。

1.どちらか一方を選択するのに用いる語。あるいは。さもなければ。または。
2.ひょっとして。もしかしたら。

出典:デジタル大辞泉

今回の解説に該当する1の意味にしぼって解説をすすめます。「若しくは」も「又は」と同様、選択的接続詞で意味も同じです。しかし、「又は」と「若しくは」には使いわけのルールが存在しています。そのルールの1つが、基本的には「又は」が用いられるということです。

事柄が複数にわたる場合にはグループ分けして読みやすくなるように、大きい接続には「又は」を用い、小さい接続には「若しくは」を用います。表現するなら「A又は(B若しくはC)」といった形です。理解を深めるため、具体的な使い方を例文でみていきましょう。

\次のページで「「及び」と「並びに」の使いわけ」を解説!/

・飲み物はコーラ又はコーヒーのホット若しくはアイスから選べます
・今週の土日又は正月若しくは年明けの三連休に勤務協力をお願いします

「及び」と「並びに」の使いわけ

「並びに」を辞書で詳しく調べると、以下の意味だとわかります。

前後二つの事柄をつなぐのに用いる語。および。また。と。

出典:デジタル大辞泉

「並びに」も「及び」と同様、併合的接続詞で意味も同じです。しかし、「及び」と「並びに」にも使いわけのルールが存在しています。

そのルールの1つが、基本的には「及び」が用いられるということです。事柄が複数に渡る場合にはグループ分けして読みやすくするために、小さい接続には「及び」を用い、大きいグループには「並びに」を用います。表現するなら「(A及びB)並びにC」といった形です。理解を深めるため、具体的な使い方を例文でみていきましょう。

・本日の特売は果物のりんご及びみかん並びに白菜です
・この事業には県及び市の職員並びに地元企業の職員も参加しています

相手に提示する内容によって使いわけよう

「又は」と「及び」の違いについて詳しくみてきました。2つとも複数の事柄を並べて表現するときに使う言葉ですが、調べてみると持つ意味は全く異なることがわかります。また、「又は」には「若しくは」、「及び」には「並びに」といった同様の意味をもつ言葉も存在して使いわけられていることがわかりました。相手に複数の事柄を提示する際、それは選択なのか全てなのか、伝える内容にって適切に使い分わけていきましょう。似たように使われていてもまったく意味が異なる…このように意味を調べてみると、日本語の楽しさ・奥深さを感じずにはいられませんね。

" /> 3分で簡単にわかる!「又は」と「及び」の違いとは?意味や使い分け・「若しくは」「並びに」との違いもビジネス文書作成熟練者がわかりやすく解説! – Study-Z
雑学

3分で簡単にわかる!「又は」と「及び」の違いとは?意味や使い分け・「若しくは」「並びに」との違いもビジネス文書作成熟練者がわかりやすく解説!

この記事では「又は」と「及び」の違いについてみていきます。2つとも法律の条文や契約書などでよく使われているのを見るな。どちらも言葉を並べて表現するときに使うことは同じですが、それぞれ持つ意味や使う場面が違うみたいです。
今回は複数の言葉や条件などを提示する際に欠かせないこの2つを「若しくは」や「並びに」との違いも含めて、ビジネス文書作成の熟練ライター西風と一緒に解説していきます。

ライター/西風

企業にて10年以上にわたりビジネスパーソンとの交流や企画書・論文作成を経験。現在は後進育成にも注力。文章のわかりやすさはもちろん、言葉の意味や使い方にもこだわり、わかりやすく正確な情報をお届けします。

「又は」と「及び」の違いとは?

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この2つは何かしらの言葉や条件などを並べて表現するときに用いられ、法律の条文や契約書などでよく見かける表現です。法務としての業務であれば日常的に見かけると思います。しかし正確な違いがわからない、明確に使いわけられないという人も多いのではないでしょうか。

この2つの違いを理解することで文章の構造がわかりやすくなり、特に法律や契約書の文章を読むときに役立ちます。その違いについて、詳しく見ていきましょう。

「又は」は選択

「又は」は選択的接続詞と呼ばれ、「又は」で接続された言葉のどちらかを選択することです。英語で表現すると「or」が該当します。

「及び」は両方

「及び」は併合的接続詞と呼ばれ、「及び」で接続された言葉の全部を選択することです。英語で表現すると「and」が該当します。

「又は」の意味と使い方

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ここからは「又は」と「及び」の違いに着目しながら、その意味や使い方について詳しくみていきましょう。

「又は」の意味

「又は」を辞書で詳しく調べると、以下のような意味だとわかります。

似通った二つ以上の事柄のうち、どれか一つを選ぶときに用いる語。あるいは。もしくは。

出典:デジタル大辞泉

\次のページで「「又は」の使い方」を解説!/

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