豚肉の中でも人気の部位「豚バラ肉」はジューシーで旨味のある肉ですが、どうして「豚バラ肉」と呼ばれているんでしょう?また、脂が多い肉のイメージもありますが豚バラ肉にはどんな栄養や特徴あるんでしょう?この記事では「豚バラ肉」がどんな肉なのか元管理栄養士のhanakoと一緒に解説していきます。

ライター/hanako

3人の子育てに奮闘中の元管理栄養士ライター。現在は子育てのかたわら大学研究室で技術補佐員として勤務中。小さい時から料理、お菓子作り好きでレシピ集めが趣味。

豚バラ肉は大好物。豚バラ肉の献立の日は、同じく豚バラ大好きな小学生の娘と取り合いながら食べている。

豚バラ肉はどこの肉?

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「豚バラ肉」とはよく聞きますが、いったい豚のどの部分のお肉なのでしょうか?角煮やサムギョプサル、お好み焼きなど多くのレシピで大活躍の豚バラ肉とはどんなお肉なのかを見ていきましょう。

豚バラ肉とは肋骨近くの肉のこと

豚肉では「バラ」「ロース」「もも」「肩」「ヒレ」などの種類をスーパーなどで見かけることが多いのではないでしょうか。「もも」や「肩」はその名の通り、脚のももと肩の部分になりますね。そして豚の胴体おなか側の肋骨近くのお肉が一般的に「豚バラ肉」と呼ばれています。

豚の胴体部分を横から見て一番おなかに近い部分が「バラ」、その上の部分が「ヒレ」、一番背中に近いところが「ロース」となっていて、よく聞く「スペアリブ」とは骨の付いた「豚バラ肉」のことを指しますよ。

別名は「三枚肉」

この「豚バラ肉」は脂の部分とお肉の部分が層のように交互に重なっていることから、別名「三枚肉」とも呼ばれています。韓国語では「三枚肉」のことを「サムギョプサル」と呼び、この「三枚肉」を使った料理を「サムギョプサル」と呼ぶのだそうです。焼いた「三枚肉」を辛みそや薬味と一緒にサンチュで巻いて食べるという「サムギョプサル」は、日本でもすっかりおなじみの料理となっていますね。

また、沖縄では皮の付いたバラ肉のことを「三枚肉」と呼び、皮の付いたバラ肉を泡盛などで柔らかく煮込んだものを「ラフテー」、骨の付いているバラ肉を出し汁で煮込んだものを「ソーキ」と呼ぶそうです。

豚バラ肉の語源は?

肋骨(あばら骨)の近くにあるので「あばら」の「あ」が省略されて「バラ肉」と呼ばれるようになったようです。漢字では「肋肉」と書きます。また、おなか部分の「腹肉」だから「バラ肉」と呼ばれるようになったなど他にも諸説あるようなので、肉の部位による呼び方を調べてみるのも面白いかもしれませんね。

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豚バラ肉にはどんな栄養があるの?

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「豚バラ肉」は豚肉の中でも人気部位で、手にしたことがある人も多いのではないでしょうか?そんな豚バラ肉の栄養にはどんな特徴があるのでしょうか?ここでは栄養の特徴やカロリーなどから豚バラ肉について解説していきましょう。

低糖質で高タンパク質

体の中でエネルギー源として作用する糖質量はとても少なく、100gあたり0.1g含まれています。いっぽう筋肉や血液作るための重要なタンパク質は100gあたり14.4g含まれますのでタンパク質は豊富に含まれているといえるでしょう。糖質量に注意する糖質制限中の食事の際にはとても良い食材と言えますね。

また、タンパク質を豊富に摂取することで体の筋肉量が増えると、エネルギー消費量が増えて代謝の良い体を作ることができますよ。

ビタミンBが豊富

豚肉はビタミン類も多く含まれていますが、中でも豊富に含まれているのがB1、B2、B6、B12などのビタミンB群です。ビタミンB群は疲労回復や体内で糖質をエネルギーへ変換する際にに必要であったり、皮膚や粘膜の健康維持にも必要なビタミンとなるので、疲れた時や美容のためにも積極的に取り入れると効果的でしょう。

このビタミンB群は水溶性なのでスープや豚汁などの調理で余すことなく摂取することができます。ただ、水溶性のビタミンは体内に蓄積していくものではないので一度に大量に食べるのではなく、こまめに適量を食べていくことがおすすめです。

豚バラ肉のカロリーは?

豚バラ肉は脂部分の多い部位です。脂質としては100gあたり35.4g、カロリーにすると100gあたり395Kcalとなります。豚バラ肉100gは薄切りであれば4~5枚、ブロックであれば角煮用の1本が500g程度のものが多いようなので、スーパーなどで買うときは内容量も見てみると良いかもしれませんね。

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豚バラ肉を食べる時の注意点は?

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脂の多い豚バラ肉。食べる時に注意する点はあるのでしょうか?ここでは1日の摂取量の目安や子供が食べる時の注意点などを見ていきましょう。

脂部分が多いので注意が必要

前述したように脂の多い豚バラ肉。その脂は旨味もたっぷりですがやはり多すぎる脂は気になりますよね。豚バラ肉を調理する際、あまり多い脂であれば火を通す前にある程度取り除いてしまっても良いでしょう。また、湯通しをしてから調理をしたり、ゆで豚や焼豚など煮込み料理にした際には一度冷ますと煮汁に染み出た脂部分が白く固まるので簡単に取り除くことができますよ。

フライパンなどで焼いたりするときには油をひかずに焼くこともできるので、豚バラ肉だけの脂でカリカリに香ばしく焼いてみるのも良いですね。脂の摂りすぎにならないよう美味しく旨味を味わってみましょう。

1日の摂取量の目安は?

16歳以上における一日平均肉類摂取量は85.1gとされています。この数値は豚肉だけではなく、牛肉や鶏肉、その他加工肉を合わせた摂取量となっていますので豚バラ肉だけを食べたら翌日は違う種類の肉を食べたり、一日のうちで少しずつ種類を調整しても良いですね。

ただし、豚バラ肉は100g中35.4gが脂部分となってしまいますので、野菜と一緒に食べたり、食べすぎないようにしたりすることが大切ですね。

ダイエットには向いている?

脂部分は多いですが糖質がほとんど含まれておらず、筋肉などを作る元となるタンパク質が豊富に含まれていますので注意しながら摂取すればダイエットの味方にもなってくれますよ。また、豊富に含まれるビタミンB群は疲労を回復してくれたり、糖質をエネルギーに変換するときに活躍してくれますので、体を動かすトレーニングと合わせればダイエットにも効果的と言えるでしょう。

ただし、ダイエット中に食べる時は脂をしっかり落として食べすぎないようにしましょうね。

子供は何歳くらいから食べられる?

子供が食べる場合は離乳食中期~後期以降であれば食べることができます。離乳食での豚肉は鶏肉の次に食べますが、肉の繊維が硬くなるのでペースト状ミンチ状などから始めると良いでしょう。豚肉の中でも豚バラ肉は脂が多いので、脂を直接取り除く、湯通しをする、ミンチ状にして肉団子スープにするなど工夫すると食べやすくなっておすすめですよ。

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ジューシーな豚バラ肉を上手に使って栄養満点の食卓にしよう!

ジューシーな豚バラ肉は肋骨の近くの肉で、栄養満点の高タンパク質の肉であることが分かりましたね!脂の摂りすぎに注意して食べれば、体づくりや美容にも効果的といえるので、上手に使って美味しい食卓を作りましょう!

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家庭科

簡単でわかりやすい!豚バラ肉ってどんな肉?栄養や特徴・注意点を元管理栄養士が詳しく解説

豚肉の中でも人気の部位「豚バラ肉」はジューシーで旨味のある肉ですが、どうして「豚バラ肉」と呼ばれているんでしょう?また、脂が多い肉のイメージもありますが豚バラ肉にはどんな栄養や特徴あるんでしょう?この記事では「豚バラ肉」がどんな肉なのか元管理栄養士のhanakoと一緒に解説していきます。

ライター/hanako

3人の子育てに奮闘中の元管理栄養士ライター。現在は子育てのかたわら大学研究室で技術補佐員として勤務中。小さい時から料理、お菓子作り好きでレシピ集めが趣味。

豚バラ肉は大好物。豚バラ肉の献立の日は、同じく豚バラ大好きな小学生の娘と取り合いながら食べている。

豚バラ肉はどこの肉?

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「豚バラ肉」とはよく聞きますが、いったい豚のどの部分のお肉なのでしょうか?角煮やサムギョプサル、お好み焼きなど多くのレシピで大活躍の豚バラ肉とはどんなお肉なのかを見ていきましょう。

豚バラ肉とは肋骨近くの肉のこと

豚肉では「バラ」「ロース」「もも」「肩」「ヒレ」などの種類をスーパーなどで見かけることが多いのではないでしょうか。「もも」や「肩」はその名の通り、脚のももと肩の部分になりますね。そして豚の胴体おなか側の肋骨近くのお肉が一般的に「豚バラ肉」と呼ばれています。

豚の胴体部分を横から見て一番おなかに近い部分が「バラ」、その上の部分が「ヒレ」、一番背中に近いところが「ロース」となっていて、よく聞く「スペアリブ」とは骨の付いた「豚バラ肉」のことを指しますよ。

別名は「三枚肉」

この「豚バラ肉」は脂の部分とお肉の部分が層のように交互に重なっていることから、別名「三枚肉」とも呼ばれています。韓国語では「三枚肉」のことを「サムギョプサル」と呼び、この「三枚肉」を使った料理を「サムギョプサル」と呼ぶのだそうです。焼いた「三枚肉」を辛みそや薬味と一緒にサンチュで巻いて食べるという「サムギョプサル」は、日本でもすっかりおなじみの料理となっていますね。

また、沖縄では皮の付いたバラ肉のことを「三枚肉」と呼び、皮の付いたバラ肉を泡盛などで柔らかく煮込んだものを「ラフテー」、骨の付いているバラ肉を出し汁で煮込んだものを「ソーキ」と呼ぶそうです。

豚バラ肉の語源は?

肋骨(あばら骨)の近くにあるので「あばら」の「あ」が省略されて「バラ肉」と呼ばれるようになったようです。漢字では「肋肉」と書きます。また、おなか部分の「腹肉」だから「バラ肉」と呼ばれるようになったなど他にも諸説あるようなので、肉の部位による呼び方を調べてみるのも面白いかもしれませんね。

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