この記事ではグリーンボールとキャベツの違いについてみていきます。キャベツもグリーンボールも野菜を表す名前ではある。ただ、種類か分類名か、栄養素など細かい点で異なるところもあるようです。効果的に栄養を取りたいので、おすすめのレシピについても知りたいという人もいるようです。今回はそんな食卓に欠かせない野菜について、食いしん坊の文学部卒ライター海辺のつばくろと一緒に解説していきます。

ライター/海辺のつばくろ

生のキャベツから野菜炒め、ロールキャベツのような煮込み料理も大好きな文学部卒の食いしん坊ライター。

キャベツとは?

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キャベツはアブラナ科アブラナ属の多年草。野菜として広く利用されているのは周知の通りですよね。

もともとは西ヨーロッパ方面の海岸(崖の上)で採れたヤセイカンランという野草から作られたということです。キャベツだけでなく、食卓でなじみのあるブロッコリーやカリフラワー、意外な所では青汁の原料にもなるケールの原種でもあるそうですよ。

日本に入ってきたのは江戸前期ですが、当初は観賞用でした。本格的に食用に作られたのは明治前期で、北海道開拓使によるものと言われています。現在、食料品店やスーパーなどで流通しているキャベツの中で代表的なものは3種類。冬玉、春玉、丸玉です。

1.冬玉:ごく一般的なキャベツ

冬玉は11月~2月に旬を迎える冬キャベツのこと。しかし、旬や産地に関係なく、多くのキャベツは冬玉に分類されるのだそうです。冬玉の特徴は色が白っぽい緑色で、やや平べったい形をしています。中心部分まで葉がぎっちりと詰まっていて重め、肉厚で固めで繊維が多いです。

加熱しても煮崩れにくく煮物やスープに向いています。生食する場合は固くて食べにくく感じることも。塩もみしたり、スライサーなどで細めに切ったりするのがおすすめ。炒めものにするなら、熱湯にくぐらせるなど下処理すると食べやすくなるでしょう。

2.春玉:柔らかく軽い

冬玉に対して春玉は、春から初夏にかけて3月~5月頃が旬春キャベツとも呼ばれます。形は丸みを帯びていて、葉が柔らかくふわふわでゆるいのが特徴。大きいサイズ感ではあっても、重量は軽いです。

柔らかさを生かし、千切りキャベツにしたり、サラダにしたりと生で食べるのに向いています。炒め物にする際、湯通しなどの面倒な下処理をしなくても済みますね。大きめに切ったりちぎったりしても食べやすく、キャベツを細かく切るのが苦手な方にもおすすめ

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3.丸玉:グリーンボールの別名

丸玉は春から夏にかけて、4月~6月頃に旬を迎えるキャベツ。秋に高原などの寒冷地で作られたグリーンボールが販売されることもあります。残念ながら、寒さに弱いので冬の時期は出回りません。外側も内側もツヤのある緑色の葉で球形に近い丸い形で中心までしっかりと巻かれているが特徴です。

実は、グリーンボールとは丸玉のこと。本来は丸型のキャベツの銘柄の一種でしたが、現在では丸玉の総称となっています。店頭では春キャベツの隣にグリーンボールが陳列されることも多く、どちらを購入してよいか迷ってしまう方もいるかもしれませんね。

他のキャベツとグリーンボールの違い

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他の冬玉、春玉のキャベツと比較すると、丸玉(グリーンボール)は明らかな差があります。特に、食感・栄養価・サイズに着目してみました。

1.食感:肉厚で柔らかい

グリーンボールの食感は、柔らかいのが特徴。春玉と変わらないのではと思われがちですが、葉は肉厚で組織がしっかりとしています。そのため、生食やサラダでも食べやすいことに加え、煮込み料理や炒め物のような加熱する料理でも崩れることがありません。万能型でどのような料理にも使えます。

2.栄養価:他の品種よりも高い

キャベツ自体には美肌を保つといわれるビタミンC、動脈硬化や骨粗しょう症を防ぐビタミンKが豊富です。もちろん、グリーンボールに含まれる栄養素は他のキャベツと変わりはありません。しかし、栄養価は他の種類と比べて高めです。特に際立っている数値はβカロテンが2倍カリウムは1.2倍程度含まれているところ。

βカロテンは抗酸化作用があり、免疫力を上げる働きがある栄養素。カリウムは体内の余計な水分や塩分を排出する働きがあり、むくみを防止する栄養素としてもしられていますよ。

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3.サイズ:小ぶり

他のキャベツは1.2~1.5kgほどですが、グリーンボールはおよそ1kgほど。他のキャベツよりも軽く、小さめサイズ。価格が変わらないので、割高に感じる方も多いようです。しかし、栄養を摂る目的や、どのような料理でも使えるので好んで購入する方もいます。

グリーンボールを使ったおすすめの食べ方とレシピ

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グリーンボールは柔らかいので、揚げ物やハンバーグなどの肉料理のつけあわせに千切りキャベツとして食べるのもおすすめ。ソースやドレッシングなどの酸味のきいた調味料とよく合いますね。それ以外にグリーンボールを使った食べ方やおすすめのレシピについては下記の通りです。

炒め物:回鍋肉・プルコギ

野菜と肉を使った炒め物として、回鍋肉やプルコギがおすすめです。回鍋肉は中華料理でテンメンジャン、プルコギは韓国料理でコチュジャンを使ったタレに肉を漬けて、野菜と炒め合わせる料理ですね。グリーンボールなら湯通ししなくても柔らかいので、一口大にちぎったものでも簡単にできますよ。

粉もの料理:お好み焼き

完全栄養食の卵とグリーンボールを粗みじん切りにしたものと合わせて、お好み焼きも美味しいです。キャベツの甘味や旨味が凝縮されてボリューム満点であるのに、カロリーが低めに抑えられるので美容食と呼ばれることも。

グリーンボールが多すぎてバラバラになるようなら、山芋をすりおろして入れるとよいでしょう。ふわふわに仕上がり、グリーンボールのしゃきっとした食感が面白いです。

煮込み料理:ロールキャベツやスープ

繊維がしっかりとしているのが特徴のグリーンボールは、煮込んでも崩れにくいです。コンソメやトマト缶でスープを作り、合いびき肉のタネを巻いたロールキャベツを作るのにも向いています。肉の旨味とキャベツの甘味が合いますね。ミックスビーンズ、キャベツを適当にちぎってスープと合わせても。手軽で栄養価の高いスープができあがります。

サラダや酢の物:コールスロー・しらすのサラダ

しゃきしゃきとしっかりしている食感を活かして、サラダや酢の物にも向いています。キャベツにホールコーンやにんじんなどを加えて、マヨネーズやドレッシングと合わせてコールスローサラダを作るのもおすすめです。塩もみをして浸透圧の効果で水分を出し、三杯酢と合わせて酢の物にしても。

春から初夏の旬のグリーンボールとしらすのサラダも。ごま油を加えるとコクが感じられます。梅干しを叩いたものや大葉の千切りと合わせると爽やかな風味のサラダができますよ。

キャベツは野菜の総称・グリーンボールはキャベツの銘柄名

キャベツは野菜の総称としての名前。グリーンボールはキャベツの中でも丸玉と呼ばれる品種のこと。内部の葉まできれいな緑色で、球形に近い形でぎっしりと巻いているのが特徴です。栄養素は他のキャベツと変わりないものの、栄養価はグリーンボールが高く、健康や美容に気づかう方に人気があります。

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簡単で分かりやすい!グリーンボールとキャベツの違いとは?おすすめの食べ方やキャベツの種類も文学部卒のライターが詳しく解説

この記事ではグリーンボールとキャベツの違いについてみていきます。キャベツもグリーンボールも野菜を表す名前ではある。ただ、種類か分類名か、栄養素など細かい点で異なるところもあるようです。効果的に栄養を取りたいので、おすすめのレシピについても知りたいという人もいるようです。今回はそんな食卓に欠かせない野菜について、食いしん坊の文学部卒ライター海辺のつばくろと一緒に解説していきます。

ライター/海辺のつばくろ

生のキャベツから野菜炒め、ロールキャベツのような煮込み料理も大好きな文学部卒の食いしん坊ライター。

キャベツとは?

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キャベツはアブラナ科アブラナ属の多年草。野菜として広く利用されているのは周知の通りですよね。

もともとは西ヨーロッパ方面の海岸(崖の上)で採れたヤセイカンランという野草から作られたということです。キャベツだけでなく、食卓でなじみのあるブロッコリーやカリフラワー、意外な所では青汁の原料にもなるケールの原種でもあるそうですよ。

日本に入ってきたのは江戸前期ですが、当初は観賞用でした。本格的に食用に作られたのは明治前期で、北海道開拓使によるものと言われています。現在、食料品店やスーパーなどで流通しているキャベツの中で代表的なものは3種類。冬玉、春玉、丸玉です。

1.冬玉:ごく一般的なキャベツ

冬玉は11月~2月に旬を迎える冬キャベツのこと。しかし、旬や産地に関係なく、多くのキャベツは冬玉に分類されるのだそうです。冬玉の特徴は色が白っぽい緑色で、やや平べったい形をしています。中心部分まで葉がぎっちりと詰まっていて重め、肉厚で固めで繊維が多いです。

加熱しても煮崩れにくく煮物やスープに向いています。生食する場合は固くて食べにくく感じることも。塩もみしたり、スライサーなどで細めに切ったりするのがおすすめ。炒めものにするなら、熱湯にくぐらせるなど下処理すると食べやすくなるでしょう。

2.春玉:柔らかく軽い

冬玉に対して春玉は、春から初夏にかけて3月~5月頃が旬春キャベツとも呼ばれます。形は丸みを帯びていて、葉が柔らかくふわふわでゆるいのが特徴。大きいサイズ感ではあっても、重量は軽いです。

柔らかさを生かし、千切りキャベツにしたり、サラダにしたりと生で食べるのに向いています。炒め物にする際、湯通しなどの面倒な下処理をしなくても済みますね。大きめに切ったりちぎったりしても食べやすく、キャベツを細かく切るのが苦手な方にもおすすめ

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