パパイヤは栄養豊富な南国のフルーツです。日本に流通しているパパイヤは、主にフィリピンとアメリカから輸入されているが、実は国内でも温暖な地方で栽培されているんです。特に沖縄県の石垣島では、「石垣珊瑚」と呼ばれる特徴的なパパイヤの品種も作られているんです。今回の記事では、パパイヤの旬や産地、品種、選び方などを果物大好きパティシエのmei.mと一緒に詳しく解説していきます。

ライター/mei.m

15年近くウェディングケーキを作ってきたパティシエで、現在は2児のママ。フルーツが大好きで、味見と称して様々な果物を食べてきました。乾燥パパイヤはうさぎも大好物!

パパイヤの旬はいつ?

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パパイヤは暑い地域の果物ですので、初夏から夏にかけてが旬になります。

日本国内露地栽培されているパパイヤは5月~9月頃に流通し、その中でも最も収穫量が多いのは5~6月の気温が高くなり始める初夏の頃です。ただし、石垣島などで行われるハウス栽培のパパイヤは通年収穫されていますよ。また、熱帯の環境では一年中収穫できるため、輸入パパイヤには特別な旬という時期はなく、通年出回っています。

パパイヤの産地

日本で流通しているパパイヤの量は、国産が173.7トン輸入が990トンになります。国内で手に入るパパイヤの大部分が輸入だということが分かりますね。日本でのパパイヤの流通量は、国内生産品・輸入量共に2001年がピークで、年々減少傾向にあります。それでは、日本国内世界のパパイヤ産地を詳しく見ていきましょう。

国内の名産地は?

もともと熱帯のフルーツであるパパイヤは、日本国内でも主に温暖な地域で栽培されています。では、主要産地をランキングにしてご紹介しましょう。

順位:県名/生産量/シェア
1位:鹿児島県/57トン/32.8%
2位:沖縄県/48.6トン/28.0%
3位:宮崎県/44.1トン/25.4%
4位:千葉県/24.0トン/13.8%

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上位三県で国内生産量のおよそ90%を栽培しています。2010年頃までは沖縄県が圧倒的に生産高のトップでしたが、徐々に沖縄県の生産量が減るとともに、鹿児島県や千葉県での生産量が増加していきました。また、パパイヤは台風の影響を受けやすい植物であるため、1年ごとの生産量の増減が激しい傾向があります。

世界のパパイヤ産地

世界のパパイヤ栽培の1位は、シェア44%インドです。次いでドミニカ共和国ブラジル。2位以下の世界シェアは一桁となりますので、いかにインドの生産量が多いか分かりますね。原産地であるメキシコは4位です。

日本への輸入先は、フィリピンが圧倒的に多く全体の83%、ついでアメリカ台湾の主に3か国となります。しかし、意外にもフィリピンやアメリカは、世界の生産量で見るとそれほど栽培量の多い国ではありません。アメリカ産のパパイヤは、特にハワイ産のものが人気が高く、輸入されているようです。

パパイヤの種類5選

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パパイヤは世界の熱帯地域で広く栽培されているため、たくさんの品種があります。また、大きさは200g~1㎏ほど、形はたまご形・楕円形・洋梨形など様々で、見た目のバリエーションも豊富です。現在日本で流通されているパパイヤの多くは、「ソロ種」と呼ばれる品種になります。ソロ種は生食用として最も美味しいと言われていますよ。季節問わず安定して輸入されているため、一年中手に入れることが出来ます。

では、パパイヤの代表的な種類を5つご紹介しましょう。

1.カポホ・ソロ:パパイヤの最高峰

カポホ・ソロはハワイ島東部にある「カポホ」という地域が発祥とされるソロ種のパパイヤです。限られた地域でしか栽培することが出来ず、パパイヤの中でも最高品種といわれています。果肉は濃い黄色で、独特の香りを強く感じる品種です。食感はねっとりしていて、甘くて酸味が少なく、さっぱりした爽やかな味わいが感じられます。

2.サンライズ・ソロ:独特の香りが少ない人気品種

「ストロベリーパパイヤ」とも呼ばれ、ハワイで多く栽培されている品種です。輸入量は少なめですが、日本でも、宮崎県鹿児島県で栽培されています。熟した果皮は黄色、果肉は赤みの強いオレンジ色をしていて、ジューシーで糖度が高い品種です。なめらかな食感、独特の香りは控えめで、食べやすいのが特徴。

3.レインボー:ウイルスへの抵抗力に注目

レインボーは、パパイヤがかかりやすい「リングスポットウイルス」という病気に対抗するために生まれた、遺伝子組み換えのパパイヤです。ハワイでは約80%がレインボー種と言われ、日本では食品安全委員会の許可を経て、2011年から輸入されています。熟した果皮は黄色く、果肉も黄色、甘い香りがする糖度の高い品種です。

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4.石垣珊瑚:種なしで食べやすい

その名の通り、沖縄県の石垣島で栽培されている比較的新しい品種です。最大の特徴種が無いこと。果実のサイズは800gほどと大きめですが、甘味が強く酸味は少なめ。果皮や果肉はオレンジ色で、香りは控えめ、まろやかな味わいです。

5.青パパイヤ:野菜としておかずに

青パパイヤは、果物としてデザートに使うのではなく、サラダや炒め物などおかずとして調理されるパパイヤです。エスニック料理などではポピュラーに使われますね。青パパイヤは、専用に品種改良した種類もありますが、基本的にはフルーツパパイヤを未熟な時期に収穫したものです。輸入品もありますが、沖縄県鹿児島県で栽培された国産品もあります。

青パパイヤの果皮は緑色で、果肉は真っ白。白色の種が入っているか、種が無いことが多いようです。生のまま食べると、シャキシャキした食感があり、淡泊な味わいですね。

パパイヤの選び方

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パパイヤはスーパーや青果店などでも購入できますが、こだわりのパパイヤを求めるなら、生産地の直売所通信販売のお取り寄せなどがおすすめです。たくさんの種類がありますので、「どんなパパイヤを食べたいか」で選びましょう。

パパイヤを選ぶポイント
1.目的・食べ方
2.購入場所
3.産地
4.品種
5.個数

また、熟し加減で選ぶのも重要。すぐ食べる場合は完熟のもの、少し時間を空けてから食べるなら、未熟なものを選ぶと良いでしょう。

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美味しいパパイヤの見分け方

続いて、「良いパパイヤの状態」について見ていきましょう。品種によって色や形は様々ですが、出来るだけ良いパパイヤを選びたいですよね。パパイヤを見分ける時のポイントは、果皮と重みふっくらとした形をしていて、果皮にハリとツヤがあり、持った時にずっしりと重みのあるものが良品です。同じ大きさなら重い方が、肉厚でジューシーな果肉が詰まっているそうですよ。

また、野菜として調理する「青パパイヤ」の場合、果皮の色が鮮やかな緑色で、ブルームと呼ばれる白い粉が付いているものが良いでしょう。フルーツパパイヤと同じように、ふっくらとして重みのあるものを選んでくださいね。

こんなパパイヤは選ばないで

表面が乾燥していたり、しわが寄っているのは新鮮さが失われている証拠。傷があるものは、中の果肉が傷み始めている可能性があるので避けましょう。

食べ頃のサイン

パパイヤは熟すにしたがって、果皮の黄色やオレンジ色が濃く変化していきますので、熟し加減は果皮からも見て取れます。果皮の色がしっかり色付き、触ると弾力があり香りが強くなってきたら食べ頃です。パパイヤは追熟する果物ですので、まだ熟しきっていないものは新聞紙に包んで常温で保存し、完熟を待ちましょう。

選び方は色々!美味しいパパイヤを見分けよう!

香りが強いもの、種なし、ウイルスへの抵抗力...世界で広く栽培され、たくさんの種類があるパパイヤ。どのパパイヤを食べるか、品種や産地、熟し具合など選び方も様々な選択肢がありますね。デザートやおかずなど使い道も幅広いですが、良品を見極めて美味しいパパイヤを選びましょう。

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家庭科

パパイヤの旬や産地って?代表種5選と美味しいパパイヤの見分け方も果物大好きパティシエが簡単にわかりやすく解説

パパイヤは栄養豊富な南国のフルーツです。日本に流通しているパパイヤは、主にフィリピンとアメリカから輸入されているが、実は国内でも温暖な地方で栽培されているんです。特に沖縄県の石垣島では、「石垣珊瑚」と呼ばれる特徴的なパパイヤの品種も作られているんです。今回の記事では、パパイヤの旬や産地、品種、選び方などを果物大好きパティシエのmei.mと一緒に詳しく解説していきます。

ライター/mei.m

15年近くウェディングケーキを作ってきたパティシエで、現在は2児のママ。フルーツが大好きで、味見と称して様々な果物を食べてきました。乾燥パパイヤはうさぎも大好物!

パパイヤの旬はいつ?

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パパイヤは暑い地域の果物ですので、初夏から夏にかけてが旬になります。

日本国内露地栽培されているパパイヤは5月~9月頃に流通し、その中でも最も収穫量が多いのは5~6月の気温が高くなり始める初夏の頃です。ただし、石垣島などで行われるハウス栽培のパパイヤは通年収穫されていますよ。また、熱帯の環境では一年中収穫できるため、輸入パパイヤには特別な旬という時期はなく、通年出回っています。

パパイヤの産地

日本で流通しているパパイヤの量は、国産が173.7トン輸入が990トンになります。国内で手に入るパパイヤの大部分が輸入だということが分かりますね。日本でのパパイヤの流通量は、国内生産品・輸入量共に2001年がピークで、年々減少傾向にあります。それでは、日本国内世界のパパイヤ産地を詳しく見ていきましょう。

国内の名産地は?

もともと熱帯のフルーツであるパパイヤは、日本国内でも主に温暖な地域で栽培されています。では、主要産地をランキングにしてご紹介しましょう。

順位:県名/生産量/シェア
1位:鹿児島県/57トン/32.8%
2位:沖縄県/48.6トン/28.0%
3位:宮崎県/44.1トン/25.4%
4位:千葉県/24.0トン/13.8%

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